紳士服の青山商事は、Z世代や次世代のビジネスパーソンに向け、7つのデジタル技術を駆使した「洋服の青山」の新コンセプト店舗「AO+(アオヤマプラス)」の展開を進めている。2月7日には、東京・八王子に2店舗目となる「八王子北口店」をオープンする。
青山商事は、社会構造の変化に対応する「OMO推進」「DX推進」を中期経営計画の柱に掲げており、「AO+」はその象徴的な取り組みの実店舗。2025年10月に1号店を東京・高円寺にオープンしている。
「AO+」は、Z世代や次世代のビジネスパーソンに向けて、これまでにない買い物体験を提供することを目的とした新コンセプト店舗。7つのデジタル技術を組み合わせ、「セルフで完結したいニーズ」と「プロに相談したいニーズ」の両方に応える。
導入しているデジタル施策の1つが「AIスタイル診断」。ユーザーが業界・職種などのアンケートに回答し、カメラで撮影した顔画像をもとに、AIが顔タイプを診断・分類。そのデータから、顔タイプに合ったコーディネートをスタッフスナップから提案する。
「デジタル採寸」も提供している。ユーザーが「性別」「年齢」「身長」「体重」を入力し、正面と側面の2ショットを撮影することで、最短1分でおすすめサイズを確認できる。測定結果は印刷にも対応する。
7つのデジタル技術で「選ぶプロセス」を再設計
「AO+」では、次の7つのデジタル技術を組み合わせ、新しい購買体験を実現している。
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LEDディスプレイ
店舗外観に設置し、デジタルコンテンツを通じてブランドを訴求。 -
デジタルPOP
店内のデジタルPOPでおすすめ商品やキャンペーン情報を発信。 -
AO+ STYLING
公式オンラインストアのスタッフスナップと連携し、コーディネート情報やおすすめ商品を表示。 -
AIスタイル診断
顔画像をもとにAIが顔タイプを診断し、最適なコーディネートを提案。 -
デジタル採寸
セルフボディスキャンにより、主要アイテムのおすすめサイズを最短1分で確認。 -
AO+ FITTING
サイズ、カラー、在庫の確認に加え、着用イメージや関連商品を紹介。 -
デジラボ(EasyChoice)
30パターンのゲージでサイズを測り、生地を選ぶだけで、最短翌日発送できる既製スーツ選択サービス。
「セルフ」と「相談」を両立した店舗設計
「AO+」の店内は、「クイックエリア」と「コミュニケーションエリア」の2つで構成。「クイックエリア」では、デジタルコンテンツを中心に、スタッフに声をかけなくてもセルフで気軽に買い物ができる。「コミュニケーションエリア」では、オーダーブランド「SHITATE(シタテ)」やフォーマル商品などについて、専門知識を持つスタッフと相談しながら選べる。
「八王子北口店」は、JR八王子駅北口から徒歩3分以内という好立地に位置する。通勤・通学で駅を利用するビジネスパーソンや学生へのアプローチがしやすく、フレッシャーズ層にとっても、日常動線上で最新のデジタル店舗に触れられる点が強みとなる。
八王子市は学生や20代の居住割合が高く、「スタッフに声をかけられずセルフで選べる」スタイルが若年層の購買行動と親和性が高い。接客への心理的ハードルを下げ、自分のペースで商品を選ぶ体験を提供する。
八王子市は、21の大学・短大・高専が集まり、約10万人の学生が学ぶ全国有数の「学園都市」。Z世代が密集するエリアであると同時に、ファミリー層の居住地としても人気。近隣には「洋服の青山」の既存店が6店舗あり、「AO+」はそれらを補完するサテライト店としての役割も期待できる。(店舗開発部 木下俊之氏)