ECプラットフォームを展開するW2は3月25日、自社ECの次なる成長戦略に「メディアコマース」をあげ、メディアコマースの全体像、構造、戦略、実践までを体系的にまとめた「メディアコマース定義書」を公開した。
「メディア」「コマース」「AI」の3要素で構成
W2はメディアコマースを「販売と情報流通を統合し、自社ECを“顧客の意思決定基盤”へと進化させ、ブランド価値と収益を同時に最大化する戦略モデル」と定義。「メディア」「コマース」「AI」を統合して設計する経営戦略と位置付けている。
分散した情報の統合・主導権を回収する「メディア」
商品理解に必要な記事、レビュー、UGC、動画などを自社ECに集約し、顧客が参照する情報基盤として再設計する。これにより、従来は外部プラットフォームに依存していた顧客接点を自社の資産にする。
LTV最大化を見据える「コマース」
購買動線をコンテンツ起点で設計し、認知から購買、継続までの体験をEC上で完結させる。さらにCRM、サブスクリプション、レコメンドなどを組み合わせ、LTVの最大化を前提とした収益モデルへ転換する。
顧客の意思決定を最適化する「AI」
AIによりコンテンツ生成、パーソナライズ、接客、検索体験を最適化。顧客ごとに適した情報と商品を提示する。AIエージェントによる購買支援が広がっているなか、AIに正しく理解・推奨されるEC構造の設計基盤にもなる。
W2は、「メディア」「コマース」「AI」を統合的に設計できるコマースプラットフォームを提供している。ECのメディア化を支援するソリューション「co-media」により、記事、UGC、スタッフコンテンツと購買機能を統合することが可能。販売にとどまらない「選ばれるEC」への転換を支援する。
「メディアコマース」定義の背景
W2は、「EC市場ではAmazonや『楽天市場』などのモールの優位性が高まり、自社ECは「探して買う」領域での競争は構造的に難しくなっていく」と見込んでいる。その一方で、「消費者はモノの購入から体験重視へとシフトし、信頼できる情報をもとに商品を選ぶ傾向が強まっている」と指摘。しかし、情報コンテンツはSNS、動画、ブログなど複数のチャネルに分散しているため、適切な情報にたどり着きにくい状況にあるとしている。
こうしたなか、自社ECは販売の場にとどまらず、情報を集約し選択を助けるメディアへと転換する必要があると提唱。合わせて、AIエージェントによる商品推薦の普及に伴い、自社ECサイトがAIに適切に認識される情報構造を持つことの重要性もあげている。
こうした「ECモールとの差別化」「モノからコトへの消費」「情報コンテンツの集約」の変化に対応するためにW2は、自社ECの次なる成長戦略に「メディアコマース」を定義した。
W2の「メディアコマース定義書」概要(掲載内容)
- なぜ今、ECのメディア化が必要なのか
- メディアコマースの定義と全体構造と戦略
- メディアコマースのユースケース
- 4社のメディアコマース成功事例
