ビザ・ワールドワイド・ジャパン(Visa)は3月31日、国内のEC事業者および消費者を対象に実施した「オンライン決済に関する調査」の結果を公表した。調査から、EC事業者にはスムーズで安心感のある決済体験の整備が求められることが浮き彫りになった。
事業者の8割が「途中離脱」を認識、入力負担も要因に
事業者向け調査では、今後EC売上が増加すると見込む企業は85%に達した。「とても増える」が33%、「多少増える」が52%で、多くの企業が市場の拡大を予測している。特に企業規模が大きいほどその傾向が強い。
決済手段では、クレジットカード決済の採用率が約86%と最も高く、利用者の多さや利便性、セキュリティ面が評価されている。
一方で、79%の事業者が購入プロセス(チェックアウトを含む)におけるユーザー離脱を認識。従業員500人以上の企業では約9割にのぼる。
離脱要因として、カード情報や氏名などの入力の手間があげられており、29%の企業が「入力の煩雑さによる離脱」を懸念。また、今後の課題としては、38%がサイバーセキュリティや不正取引対策をあげており、UX向上と安全性確保の両立が求められている。
消費者も「便利さ」と「不安」を同時に実感
消費者調査では、3年前と比べてオンラインショッピングの利用回数が増えた割合は52%、利用金額が増えた割合は53%で、EC利用の拡大が確認された。
決済方法ではクレジットカードが最多で、理由は「ポイントが貯まる」(55%)、「決済が早い」(43%)、「手間がかからない」(37%)などが上位に挙がった。
一方で、購入途中で離脱した経験がある消費者も一定数存在する。カード情報の入力や認証について、「不安を感じたことがある」が56%、「不便に感じたことがある」が31%となり、決済時の入力や認証が負担となっている実態が浮かびあがった。
特に、クレジットカード情報を都度入力している層では、「カード情報入力画面」での離脱が多い傾向が見られた。
鍵は「簡単・迅速・安全」な決済体験
Visaは、EC市場のさらなる成長には「安心・安全」と「スムーズな決済体験」の両立が不可欠と分析。入力の手間や毎回情報を入力することへの不安を軽減し、簡単・早い・安全なチェックアウト体験を実現するクリック決済(Click to Pay)への関心が高まりつつあるとまとめている。
調査概要
<事業者向け調査>
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:一般消費者向けにオンライン販売を行い、決済に関与している就労者
- 有効回答数:1854サンプル
- 調査時期:2025年12月
<消費者向け調査>
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:20~69歳の男女(直近3か月以内にオンラインで商品・サービスを購入)
- 有効回答数:2070サンプル
- 調査時期:2025年12月

