瀧川 正実 2015/2/20 7:00

ミクシィが再びECビジネスの領域に進出する。2月19日、ファッションブランドなどのフラッシュコマースサービス「MUSE&Co.」を運営するミューズコーの全株式を総額17億6200万円で取得する株式譲渡契約を締結。3月31日に子会社化する。

現在、EC市場ではスマートデバイスでファッションアイテムを購入する消費者が増えている。ミクシィグループが培ったスマートデバイスを軸としたサービス運営の知見などを組み合わせることで、スマホコマースの事業拡大が実現できると判断した。

「MUSE&Co.」は1500超のファッションブランドと提携。ファッションブランド商品をはじめ、コスメ、雑貨などを、60万人を超える会員登録ユーザーに最大90%オフの特別価格で販売するフラッシュマーケティングを展開している。サービス全体の8割超がスマホからのアクセスという。

2014年3月期の売上高は7億9600万円で、営業損失は3億8800万円、当期純損失は3億9100万円だった。2012年2月の会社設立から、3期連続の最終赤字を計上した。2013年5月には、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、インフィニティ・ベンチャーズLLP、三菱UFJキャピタルの3社を割当先とした第三者割当増資を実施し、総額3.5億円を調達している。

ミューズコーが運営する「MUSE&Co.」

「MUSE&Co.」のサイトイメージ(編集部がキャプチャ)

ミクシィは過去、コマース領域に参入しては撤退を繰り返してきた。2012年3月にディー・エヌ・エー(DeNA)と共同で運営を始めたショッピングモール「mixiモール」は2014年3月に終了。2012年9月から試験運用していた定期購入型EC「Petite jete(プティジュテ)」は、2013年に開始から6か月で撤退している。

「mixiモール」は売り上げ手数料が「DeNAショッピング」よりも割高だったことなどから、流通額が伸びずに撤退。「Petite jete」は、試験運用段階で将来的に「mixi」の規模にまで事業を拡大するのは難しいと判断し、終了した。

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