AIが出力した原稿や解答をそのままコピペで世界に垂れ流している皆さん、こんにちは。AIを使いこなして、ミイラみたいにスカスカになった自分を想像してみたことはありますか? さて、2026年になってから毎日のように、AIの記事がメディアに掲載されていますね。ECの世界でも頻繁に聞くようになり、楽天、LINEヤフー、Amazon、Google、SaaSなど、毎日どこかでプレスリリースが発表されているような感覚です。情報過多でAIの洪水に飲み込まれそう。そんな今回は、AIの面白い考え方、AIとの付き合い方の参考・ヒントになるような記事を紹介します。基本的にはマーケティング現場の記事ですが、各ポイントで面白い考えが紹介されているので、「AIとの向き合い方の参考にしても面白いな」と思い、ピックアップしました。
AIは“人間を強くするための道具”という考え方
AIによる「同質化」をどう防ぐ? 博報堂があえて“脱コピペ仕様”にした、AI開発・活用の「3つのA」 | MarkeZine
https://markezine.jp/article/detail/50348
もちろん、AIによる効率化は前提として重要です。しかし仕事の中心はあくまで人間であり、私たちが真に重視しているのは、効率化の先にある「AIでいかに人間の能力を拡張するか」という点です。
(中略)
AIをどう機能させれば、この「個の力」や「生活者視点」を最大化できるか。そう問い直した時、「人間中心」という考え方
どれだけ優れたツールがあっても、人間に「どうしたいか」という強い意志がなければ、AIは平均的な答えしか返さず、アウトプットは同質化してしまいます。だからこそ私たちは、単に便利なツールを作るのではなく、使う人間が「思考停止」しないための設計を何より重視しているのです。
使う人間が「思考停止」――まさに、AIを使いながら感じる違和感ですよね。僕は、講演する際もテクニック論ではなく「考えること」「考え方」を常に伝えるようにしています。AI導入はどうしても「どれだけ効率化できるか」に寄りがちですが、その裏で起きる“思考停止”というリスクをしっかり考える必要があります。
これは育成・教育という観点でも重要です。AIが答えを出してくれる環境では、「なぜその案なのか」を自分で考える機会が絶対的に減っていき、「思考停止」に陥りやすいですよね。気づけば、“正しそうな答え”を選ぶだけの状態になってしまいます。
だからこそ博報堂さんで印象的なのは、あえて「脱コピペ仕様」にしている点。AIの出力をそのまま使わせず、自分の言葉で入力しないと先に進めない設計にすることで、思考を止めない仕組みを作っているという点です。
AI時代に重要なのは、「どれだけ自動化するか」ではなく、「“人間が考える”をどう設計するか」になるでしょうか?
先ほども少し触れましたが、今マーケティングの世界で起きている最も大きな課題は「同質化」です。データ活用が進めば進むほど、競合と同じようなアウトプットに行き着いてしまう。
(中略)
だからこそ、Automation(自動化)、Augmentation(拡張)に加えて、どうしても必要な「3つ目のA」があるのです。それが「Aspiration(アスピレーション:志)」です。
確かにAIは正解に近づける力は強いです。ただそれは裏を返せば、“同じ答えに収束させる”であるということが、今回のキーフレーズ「同質化」という課題ですね。実際に、異なる出発点から始めたにもかかわらず、最終的なアウトプットの多くが同じ結論にたどり着いたという話も出ています。つまり、AIを使うほど同質化が進むという点があげられています。
だからこそ必要になるのが「Aspiration(志)」。何を実現したいのか、どのような価値を届けたいのかという、人間の強い意志ですね。この“方向性”がないままAIを使えば、アウトプットは同質化してしまいますが、逆に明確な「志」があれば、AIなしには出てこなかったオリジナリティのあるモノが生まれるということではないでしょうか。
さて、今回の記事はいかがでしたか? AIは効率化のためのツールでありながら、同時に同質化を加速させる存在でもあります。それは皆さんも何となくは理解していると思います。だからこそ、違う視点で「人の成長」「思考を止めない」「しっかりとした考えや志」を明確に持って、AIを使って「怠惰」になるのではなく、「成長」することが重要な気がします。
「3つのA」を持てるかどうかで、AIは“人を腑抜けにしてしまうモノ”にも“人が進化するための武器”にも変わる諸刃の剣だと思っています。さて、今日からあなたはAIをどう使いますか?
要チェック記事
メルカリ、生成AIを活用した新たな絞り込み検索機能の提供を開始 | メルカリ
https://about.mercari.com/press/news/articles/20260227_aisearch/
検索が“条件指定”から“意図理解”へ移行。一見同じような検索も、自然な言葉に変わることで変化が見られそうですね。今後「自分達をどうセグメントするか」ではなく、「どう見られているか」「何を求められているか」などの軸をAIにどのように伝えるか、考える必要が出てきそうです。
LINEヤフー出澤社長、2026年の「Yahoo!ショッピング」は「LINEとの連携の本格化」「AIの活用」 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/n/2026/03/09/15708
今ではインフラとなってきている「LINE」。LINEとヤフーが手を組んで数年経ちました。LINE連携は導線ではなく、AIによる顧客との“接点”と“提案型”によるコマースの強化。先月の値上がり&2025年好調だった「Yahoo!ショッピング」だけに、今後の動向が気になりますね。
楽天グループ25年通期決算発表|Eコマース事業は順調なのか? | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/87254
EC流通額は一定伸びているとのことですが、やはり2025年後半は色々なショップさんから声があがっていたように、鈍化傾向ではあるみたいですね。2026年はどうなっていくのか、強制的に増やしたモバイルとのシナジーがどう変わっていくのか、気になるところ。
ECモールの売上を非線形に伸ばす「レビューの黄金律」をデータで解明 | Cloth Labのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000074656.html
レビュー数だけでなく“質や配置”によって売り上げが非線形に伸びる点が興味深いですね。一定数を超えると影響力が跳ね上がる構造は、レビューを単なる蓄積ではなく設計対象として捉え、しっかり対策を練ってみると面白い結果が出るかもしれません。
AIエージェントコマースは新たな販路になる? 自社AIアシスタントと「ChatGPT」で売上増を実現するWalmartの挑戦 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/e/2026/03/26/15808
マーケティング×AI、カスタマー×AI、接客×AIなど、今後AIの役割が増えてきますね。今回はAIを活用した購買体験に取り組んでいる点が興味深いです。AIを介した購買行動の変化が示唆されており、海外事例ではありますが、今後の動向が注目されます。
今週の唸った・刺さった・二度見した
If you can’t explain it simply, you don’t understand it well enough.(単純に説明できることこそが十分な理解の証) | アルベルト・アインシュタイン
https://www.eionken.co.jp/note/if-you-cant-explain-it-simply/(参考情報として英音研「英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2」のURLを記載しています)
講演などを聞いて、ITの分野で「ちょっと何を言っているのかわからない」と思うことはありませんか? そして、その意味をはっきり説明できないまま、言葉だけを使ってしまっていることはないでしょうか。
アインシュタインと同じようなことを、米国の言語学者で知識人のノームチョムスキー氏も「真の知識人は、専門用語の背後に隠れず、自身のメッセージを一般大衆に伝えるべきだ」と言っています。
ITの世界は専門用語が飛び交います。誰かに説明する時もその専門用語を使っていると思いますが、それがどういう意味か、皆さん理解しているでしょうか? 皆さんが使っている専門用語や言葉を、本当に理解していますか?
自分の言葉で、専門知識のない相手にも伝えられる。自分自身への戒めでもありますが、それが“本当に理解している”ということではないでしょうか。
ということで、今回はいかがでしたでしょうか? なんだか2026年は本当にAIのニュースが毎週のように流れますね。「Artificial Intelligence(人口知能)」においていかれないようにしないとですね(笑)。ではまた来月!
「新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ」は以下の専門家が連載しています。
ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。
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Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。

AIというと、どうしてもまだ現場では「業務を早くする」「楽にする」という文脈で語られますが、この視点は非常に面白い考え方ですね。単なる効率化ではなく、“人間を強くするための道具”として使うという考え方。人間を生かしたまま、AIをどうやってきちんと使いこなすのか、AIとどう向き合い・どのように共存するのか。
ECの現場でも、AIで商品説明、広告のクリエイティブ、コンテンツマーケティングの記事を量産すること自体は誰でもできるようになりました。だからこそ差がつくのは、その先。AIを使ってどれだけ思考を広げられるか、どれだけ発想を深掘りできるかにかかっているんだと思います。
AIは作業を代替するものではなく、「人間の可能性を広げるための拡張装置」である。この部分をしっかりとコアに持ちながら、どうAIと向き合うのかという部分が大事なポイントになっていますね。