【約3.6兆円の2024年インターネット広告媒体費の内訳】4割を占める検索連動型は11.2%増の1.2兆円。ビデオ広告は23.0%増の8439億円
電通デジタル、CARTA COMMUNICATIONS(CCI)、電通、セプテーニの電通グループ4社は、「2024年 日本の広告費」(電通が発表)のインターネット広告媒体費の内訳、分析、2025年の予測を加えた「2024年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表した。
2024年のインターネット広告費は3兆6517億円(前年比9.6%増)で過去最高を更新、日本の総広告費全体の47.6%を占めた。インターネット広告費からインターネット広告制作費および物販系ECプラットフォーム広告費を除いたインターネット広告媒体費は、前年比10.2%増の2兆9611億円。ビデオ(動画)広告、なかでもSNS上の縦型動画広告などが伸びた。
広告種別構成比
インターネット広告媒体費に占める構成比で最多の4割を占める検索連動型広告は、同11.2%増の1兆1931億円。広告種別のなかで最も高い成長率となったビデオ(動画)広告は、同23.0%増の8439億円だった。
取引手法別構成比
インターネット広告媒体費を取引手法別に見ると、全体の約9割を占めた運用型広告は、同11.1%増の2兆6095億円。予約型広告は同5.4%増の2789億円で、成果報酬型広告は同0.7%減の727億円だった。
広告種別・取引手法別構成比
広告種別と取引手法別を比較して見ると、運用型の検索連動型広告がインターネット広告媒体費全体に占める構成比が40.3%と最も高く、同11.2%増の1兆1931億円となった。構成比が次いで多いのは運用型のビデオ(動画)広告で同23.0%増の7119億円。
ビデオ(動画)広告の内訳
ビデオ(動画)広告は同23.0%増の8439億円。内訳は動画コンテンツの間に挿入されるインストリーム広告が4260億円(構成比50.5%)、Webサイト上の広告枠や記事のコンテンツ面などで表示されるアウトストリーム広告が4178億円(構成比49.5%)でほぼ同水準。取引手法別では運用型広告が84.4%を占めており7119億円。

ソーシャル広告の構成比推移と種類別構成比
ソーシャル広告は同13.1%増の1兆1008億円で、2019年の推定開始以降初めて1兆円を超えたという。インターネット広告媒体費に占める構成比は37.2%。
種類別に分類するとSNS系が同0.5%減の4550億円(構成比41.3%)、動画共有系が同2.2%増の4054億円(構成比36.8%)、その他が同1.7%減の2404億円(構成比21.8%)となっている。
2025年のインターネット広告媒体費
4社は、2025年のインターネット広告媒体費市場について、同9.7%増の3兆2472億円になると予測している。

2025年のビデオ(動画)広告は同14.7%増と高い成長率を維持し、9677億まで増加すると予測。アウトストリーム広告とインストリーム広告はほぼ同等の成長を見込む。

調査概要
- 調査主体:電通デジタル、CARTA COMMUNICATIONS(CCI)、電通、セプテーニ
- 調査時期:2024年12月~2025年2月
- 調査方法:以下の調査に基づき、推定作業を実施
- インターネット広告媒体社などを対象としたアンケート調査(web調査)「2024年(令和6年)日本の広告費 インターネット広告媒体売上についてのおうかがい」として実施
- 追加ヒアリング調査
- 各種データ収集・分析