「ネクストエンジン」のNEが株式上場へ。HameeがNEを切り離しスピンオフさせる理由とは?
Hameeは6月13日、グループ会社で「ネクストエンジン」などを展開するNEをスピンオフ・上場すると発表した。Hamee株主に対して、NEの株式を現物配当で交付する。上場は11月を予定している。
スピンオフ・上場の理由について、「経営スピードと事業効率の最大化」「プラットフォーム事業に対する適正な評価の確保」「成長戦略の自由度の拡大」の3点をあげている。
経営スピードと事業効率の最大化
Hameeによると、コマース事業とプラットフォーム事業という質の違う2つの事業成長を最大限に担保するため、意思決定プロセス単純化、労働環境、給与水準などをそれぞれの事業に合わせる必要があると判断したという。
現組織体制では全体最適が優先されるため、課題の根本的な解決が困難となっている。これが非効率化につながっているとし、スピンオフでHameeとNEが適正な制度と迅速な意思決定を採用することで、事業成長速度と資源効率の向上が期待できるとしている。
プラットフォーム事業に対する適正な評価の確保
Hameeに対する市場からの評価は、ECや卸販売の売上比率の高さからコマース企業の側面が強調されているという。
これにより、プラットフォーム事業に対してSaaS企業としての市場評価が適切に反映されず、株主価値を最大限に発揮できていないと考えている。スピンオフにより、HameeとNEが適切な評価を得ることを可能にするとしている。
成長戦略の自由度の拡大
成長戦略を描く際に全体最適を過度に意識した場合、取り得る選択肢の自由度が担保されず、成長戦略の実現に影響が生じる可能性があると指摘。スピンオフによってHameeとNEの事業特性に合った柔軟な戦略オプションを選択することが可能となると説明した。
NEは11月に上場予定
スピンオフまでのスケジュールは、7月28日のHameeの株主総会でスピンオフ議案の議案を決議。議案の承認が得られた場合、11月4日にNEをスピンオフを実行、株式を上場する予定だ。
上場した場合、NEは2026年4月期第3四半期からHameeの連結から外れる。