「Amazon ログイン&ペイメント」が自社ECの新規獲得やコンバージョンUPに役立つワケ
自社ECサイトでAmazon.co.jpのアカウント情報を使って配送先指定やクレジットカード決済などができる「Amazon ログイン&ペイメント」。自社サイトの新規顧客獲得などに効果があるとされているが、自社で導入するには専用の開発が必要となるためハードルの高さが障壁となっている。この課題をすぐに解決できるのがECプラットフォーム「FutureShop2」。開発・提供会社のフューチャーショップは同サービスを実装したプラットフォームを提供し、「開発」の手間をかけることなく簡単に導入できるようにしている。
取得した個人情報は自社ECサイトの販促に活用できる
「Amazon ログイン&ペイメント」の大きな特徴は、「Amazon.co.jpのアカウントでログインすることができ、そのアカウントに登録している配送先住所やクレジットカード情報などを利用できること」と説明するのは、セラーサービス事業本部 事業開発部 Amazonログイン&ペイメント セールスマネージャーの鈴木保幸氏。
Amazon.co.jpアカウントでログインできるので、商品を購入するために新たなアカウントを作成したり、パスワードを覚えることが発生しない。つまり、「カートの離脱率低下」「コンバージョン率の向上」「新規顧客の増加」といった効果が多くのEC事業者から期待されている。
ちなみに、2015年5月のリリース以降、あまり浸透していないのが「Amazonログイン&ペイメント」を使った顧客の氏名、Emailアドレスといった一定の情報は従来通り、自社ECサイトの顧客情報として活用できること。メールマーケティングやクーポン、ポイントプログラムなどの販促活動に利用できるのだ。
また、Amazonが決済情報から得るのは売り上げ情報のみ。どんな商品が売れているのか把握することはできない仕組みになっている。
決済シェア40%超、新規会員は7割が「Amazon ログイン&ペイメント」という店舗も
「Amazon ログイン&ペイメント」をECプラットフォームとして初めて実装した、フューチャーショップが提供する「FutureShop2」。2015年9月1日に実装サービスの提供を始めたところ、約1か月で導入企業に大きな効果が出ているという。
9月30日現在、「FutureShop2」利用企業2000社超のうち、363社が「Amazon ログイン&ペイメント」の利用を申し込んだ。そのうち現段階で全ての手続き、準備が完了し、稼働しているのは152店舗という。
「約1か月という期間ですが、多いところでは全体の決済シェアの45%前後が『Amazon ログイン&ペイメント』を利用しています」。こう説明するのはフューチャーショップの星野裕子社長。
星野社長、鈴木氏はある程度予想していたものの、「Amazon ログイン&ペイメント」を使った新規顧客の獲得効果に驚きを隠せない。星野社長はこう説明する。
1か月間の新規会員の内、7割超が『Amazon ログイン&ペイメント』を利用しているという店舗があります。(星野社長)
独ドメECも大手モールに劣らないログイン・決済環境を整備できる
わずかな期間で劇的な効果を上げている「Amazon ログイン&ペイメント」。その理由はどこにあるのだろうか。
特にスマートフォンの小さな画面に、見慣れた『Amazon』のボタンがあるとお客さまが安心するのでしょう。そうしたことも新規獲得などにつながっていると思います。その上、初めて来られたお客さまでもたった3クリックで購入が完了するのですから、購買意欲を途中で削ぐようなこともありません。特にスマホではキーボード入力は面倒ですからね。(星野社長)
すでに有料広告経由、ソーシャルメディア経由のコンバージョン率の向上がみられる店舗も多々あるという。
「独自ドメインでも、顧客のログイン・決済について大手モールに劣らない安心かつ高度な利便性を備えることができるようになりました」と星野社長。こうしたことを含め、独自ECサイトを利用するお客さまを増やし、「“独ドメEC”を盛り上げていきたい」とインタビューを締めくくった。