中川 昌俊 2015/12/17 14:00
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ロックオンはオープンECプラットフォーム「EC-CUBE」を設計思想から見直し、2015年7月に、過去最大のメジャーバージョンアップ「EC-CUBE3」をリリースした。約2万2000店舗が利用している「EC-CUBE」のバージョンアップは、業界に大きな影響を与えることは間違いない。今回のバージョンアップの「背景」と「今後の展望」について、EC-CUBE 統括責任者の金陽信氏に話を聞いた。写真:大河正典

カスタマイズベースのため、新たな機能に対応しにくくなっていた

EC-CUBE 統括責任者 金陽信氏

近年、スマートフォンやタブレットなど、パソコン以外のデバイスにおけるECが拡大しており、従来、物品を販売する機能が中心だった「EC-CUBE」に求められる範囲が大きく変化しています。マルチデバイスへの対応だけでなく、オムニチャネルや越境ECなど、ユーザーであるEC事業者が求める機能自体が大きく変化しており、そうした変化に対応する必要がありました。

もちろん、従来のバージョンでこれに対応していくこともできたのですが、従来のバージョンを利用し続けることで問題点もありました。例えば「EC-CUBE」を利用しているEC企業のほとんどがカスタマイズをして利用しています。

そのため、新たな機能を追加しても、カスタマイズされた店舗でも利用できるかどうかまでは判断しにくく、結局利用している店舗は新たな機能を追加できないケースも多々ありました。結果として、変化の激しいEC市場に対応するためには個別にカスタマイズが必要となる状況になっていました。

こうした状況に対応するために、「EC-CUBE3」では、コアの機能を小さくして、従来、基本機能として提供してきた機能をプラグインで付け替えられるようにしました。例えば、従来の「EC-CUBE」では基本機能としてメルマガの機能がありましたが、外部のメルマガ配信サービスを使うEC事業者も多く、機能が競合して邪魔になってしまうこともありました。

「EC-CUBE3」では、プラグインで付け替えることを想定した作りになっているため、こうした競合も起こらず、新たに開始したいサービスもすぐに始められるようになっています。

また、管理画面やフロントデザインをすべてレスポンシブWEBデザインに変更しました。これにより、例えば、発送作業をする際にタブレットなどで手元で操作しやすくなりました。オムニチャネル対応という点では、今後、EC-CUBEで作ったサイトを簡単にアプリにできる機能を追加するほか、POSなどとの連携をしやすくする機能も追加していく予定です。

EC-CUBE開発コミュニティ

セミナー開催回数を増やし、ユーザーとの対話を

「EC-CUBE3」を皆様に使っていただけるようにするには、プラグインを充実させることがまずは重要だと思っています。9月末時点ではまだプラグインの数は10本ほどですが、年内には50本まで増やしていく予定です。「EC-CUBE」はオープンソースですので、当社内はもちろんのこと、外部からの協力を得ながら、さらに増やしていくことで、より便利に、EC事業者が実現したいサービスがすぐに実現できる世界を目指しています。

EC-CUBEでは年に1度、EC事業者を集めて「EC-CUBE DAY」というイベントを開催しています。2014年は500名、2015年は800名の方々にご来場いただきました。来年、2016年は「EC-CUBE」リリース10周年になりますので、過去最大規模のイベントとして開催する予定です。

ただ、それまでにも、ユーザーとの会話を数多くしていかなければならないと考えており、セミナーの開催を増やしていく予定です。ぜひとも、興味を持って参加していただければと思っています。

2014年9月に東証マザーズ市場に上場した

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