石居 岳 2019/6/17 9:00

宅配ボックスの製造などを手がけるナスタは6月7日、福岡市で実施した宅配ボックス「スマポ」の使用による実証実験に伴う、宅配便配達員へのアンケート結果を発表した。

それによると、配達員の過半数が「2回以上の再配達が続くと辛い」と回答。配達員の約9割が「宅配ボックスを利用してほしい」と回答したことがわかった。

宅配ボックスの設置で配達員のストレスが軽減

配達員に対して、「再配達が何回以上続くと辛いか」を聞いたところ、2回以上と答えた配達員が49.5%とほぼ半数を占める結果となった。3回以上が20.1%、1回でも辛いと答えた配達員は18.0%だった。無回答者を除く平均回答は2.04回。

ナスタが実施した宅配便配達員へのアンケート 再配達が何回以上つづくと辛いかについて
再配達が何回以上つづくと辛いかについて

宅配ボックス設置後の配送ストレスについて聞いた結果、すべての項目で配送に関するストレスが減少していることが判明した。特に「荷物をお渡しする際、お客様に警戒された」「時間指定の枠から数分(1~5分程度)遅れた際、お客様から申告を受けた」については、宅配ボックスに荷物を預け入れることでストレスが軽減していることが分かった。

ナスタが実施した宅配便配達員へのアンケート 荷物の配送に関するストレスの度合い
荷物の配送に関するストレスの度合い

「宅配ボックスの大型化」「食品への対応」を要望

配達員に対し、宅配ボックスを使ったほしいか聞いたところ、88.8%が「宅配ボックスを使ってほしい」と回答。その内訳は「とても利用してほしい」が62.0%、「できれば利用してほしい」が26.8%となっている。消費者側の宅配ストレスにおいても、宅配ボックス設置後、ストレスが軽減したと回答した人は8割に達しており、9割の人が「宅配ボックスは必要」と回答している。

ナスタが実施した宅配便配達員へのアンケート お客さまに宅配ボックスを利用してほしいかどうかについて
お客さまに宅配ボックスを利用してほしいかどうかについて

配達員に今後、宅配ボックスに期待することを聞いた結果、「ボックスサイズの大型化」や「食品の受け取り」といった回答が目立った。「宅配ボックスに入れられたらいいなと思うもの」を聞いたところ、調査実施後の結果では「ゴルフバッグや家具などの比較的大きなサイズの商品」が49.9%、「書留」が44.7%、「食品・食材」が38.7%、「冷凍品」が20.1%。

ナスタが実施した宅配便配達員へのアンケート 配達員が宅配ボックスに入れることができたらいいと考えている商材について
配達員が宅配ボックスに入れることができたらいいと考えている商材について

調査概要

宅配ボックス設置前後の2回、配達員へ「宅配ストレス(配送ストレス)」に関するアンケートを実施。日本郵便の協力のもと、福岡市内に在籍する配達員延べ403人の回答データを集計した。宅配ボックス設置前の調査は2018年10月25日~10月31日(有効回答数632)、宅配ボックス設置後は2019年1月21日~1月27日(同403)に実施した。

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