捨てられない不要品を片付けたい! シニア向けフリマアプリ教室で聞いた「ラクマ」のコツ
9月24日と9月27日の2日間、楽天が運営するフリマアプリ「ラクマ」と、シニア女性誌『ハルメク』の共同で、「シニア向けフリマアプリ教室」が開催されました。
参加したのは31名の『ハルメク』読者の女性たち。売りたいものを家から持参して、2日間で出品から発送までを実際にやってみるということで、私も勉強させていただきました。
講師をつとめたのは「日本中の女子の毎日をオモシロくする」をテーマに活動している女子部ジャパンの小林さん(写真左)。
今回このイベントを「ラクマ」と共催したのは雑誌『ハルメク』。 『ハルメク』と聞いてピンとこない人も『いきいき』は聞き覚えがあるのでは? 2016年3月に『いきいき』が社名変更して『ハルメク』が誕生しました。ターゲットを50代以上の女性にしぼり、通販事業もがっつり展開中。いま注目の企業です。
『ハルメク』ではテーマや場所を変え、こうした読者参加型のイベントをよく開催されているそうで、今後もコンサートや写真教室、はたまた「腸もみ」講座や終活バスツアーなど、バラエティー豊かなイベントが開催されるようです。
まずはアカウントの作成から出品まで
1日目の講義は「フリマアプリとは?」から始まり、「ラクマ」に商品を出品するまでがゴールです。イベント開始30分前にはほぼ全員が着席していました。みなさんやる気満々!
参加者のみなさんはスマホには慣れているようで、アプリのインストールまではスムーズな様子。プロフィールをどんな文章にしたら良いのか、ちょっとお悩みの方が多いようでした。
・ルル先生からは「“初心者ですがよろしくお願いします”というようなことを書くと良いですよ」とアドバイスが。アカウントの登録が済んだら出品です。「ラクマ」では4枚まで写真を登録できるので、裏面や内面なども撮影します。「背景はシンプルに」というのがルル先生のアドバイスです。
出品したとたんに「わ! 売れた!」と声を上げた方が。この方はCHANELのイヤリングを出品された方。「ちょっと安くし過ぎたかしら」なんておっしゃってましたがすごいですね。
日を改めて梱包と発送を実践
そして3日後。冒頭、「商品が売れた人はいますか?」という呼びかけに「はいっ」と数人が挙手。「おおー」っとどよめきが起こりました。
ルル先生は「売れなくてもしばらくはあきらめないけど、2週間経っても“いいね”が付かないものは価格を見直す」とおっしゃっていました。「安くしてまで売りたくはないな」という場合は、出品を取りやめることもあるそうです。
梱包にも工夫のしどころがたくさんあります。
「フリマアプリはリサイクルですから、梱包も家の中にあるものをリサイクルしましょう」とルル先生。届いた通販の梱包材や、買い物したときの紙袋などを活用しているそうです。「靴は箱ありだと宅急便でしか送れないけど、箱なしならレターパックプラスでも送れます」といった、思わずうなるTIPSも。
旅先で買ったカップ&ソーサーを出品していた方も売れたそうです!
フリマアプリの壁は送料?
2日間見学していて、戸惑っていた人が多かったように感じたのは送料だと思いました。
複数の人に「何を売りたいんですか?」と聞いたところ、食器とバッグと答えた方た多かったんです。ええ、わかります。私の実家にもたくさんありますもの。ブランドものの食器やバッグ。家の中で場所を取るんですよね。
でも、フリマアプリで手軽に送れるのは3センチ以下のもの。「ラクマ」で利用可能な配送方法はたくさんありますが、ほとんどが厚さ3センチ以下のものしか送れません。
靴箱程度の大きさのものを送ろうと思ったら 、宅急便かゆうパックということになります。両方とも送料は800円ですから、800円の送料を支払っても自分が納得できる手間賃が手元に残るくらいの値段で売らなきゃくたびれ損ということです。
初心者ならまずは本とか薄手の衣類とか、簡単に梱包できて送料が安い「ゆうパケット」で送れるものを、家の中から探して来てもらっても良かったのかなーと思いました。ルル先生も「家の中から小さくて高く売れるものを見つけるのがコツです」とお話になっていました。
フリマアプリは何のため?
特に初日はテレビの取材も来ていて、消費増税前ということで、「消費税が増えるから生活が厳しいという感じがありますか?」とか「持ち物を処分して生活の足しにしたいということでしょうか?」みたいな質問をしていて、“増税に悲鳴をあげるシニア”みたいなコメントが欲しそうな感じでした。
でも実際に見ていると、強いのは「自分が持っているものには価値がある。だから、捨てるのはもったいない!」という気持ちで、収益なんかは実は二の次なんじゃないかな? と感じました。
会場に掲示されていた『ハルメク』のキャッチコピーに、私はグッときたんです。
「これからのために、生きてきた」って素敵じゃないですか。家庭や職場で自分のため、家族のため、長い年月働き続けてきた人に、これから楽しいことがあるんです。これまでの人生で手に入れたものを出品して、売ったお金で何か素敵なものを買うのも良いし、スッキリと片付いたスペースを味わうも良いし、フリマアプリのやりとり自体を楽しむのも良い。これからの楽しい暮らしのために、この講座で学んだことを役立ててほしいなあと思いました。