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大手メーカー勤務の30歳サラリーマンが出向した先は、自身が起業したスタートアップ。所属企業から離れてスタートアップの立ち上げを支援する「出向起業」という、国の起業支援制度を使い創業した会社です。50社の出向起業スタートアップの創設をめざしているという「出向起業」の制度、それを活用して起業した大手メーカー勤務の男性が始めた「休日ハック!」を取材しました。

新しい起業の形「出向起業」とは?

「出向起業」は、経産省が「これまで十分に活用されてこなかった所属元企業の経営資源の開放を目指して」(経産省出向起業紹介サイトから引用)実施している制度。「自社内では新規事業に挑戦できる環境・機会が得られにくい課題が存在する大企業などに所属している人材が、自社の通常業務から切り離して新規事業創造に挑戦する取り組み」(同)となります。

経産省の「出向起業」紹介サイトに書かれた条件は、以下のとおり。この条件を満たした対象者に、補助金を交付します。

  1. 新規事業創造を行うために、大企業等に所属する人材が、所属元企業以外の資本(経営者の個人資本含む)を80%以上活用して会社を設立すること。(所属元企業資本比率20%未満)
  2. 大企業等に所属する人材が、自ら設立した新会社への出向等によりフルタイムで経営者として新規事業創造に向けた実務に従事すること。
  3. 設立した新会社および出向等により従事する経営者に対しては、そのまま独立する、または所属企業へ戻る(買い戻す)計画・オプションが用意されていること。
出向起業の条件(画像:経産省サイトよりキャプチャ)

出向起業等創出支援事業の仕組みを活用し、「休日ハック」(サービス名は「休日ハック!」)を起業したのが大手メーカー勤務のサラリーマン田中和貴氏。起業のきっかけは、田中氏が所属していた企業のなかで、「新規事業開発コンペ」が立ち上がったことにありました。

このコンペに採択された田中氏は、出向起業の仕組みを活用。外部の投資家から100%出資を受け、スタートアップとしてゼロからビジネスを立ち上げました。

出稿起業に関わる補助金について(画像:経産省説明資料よりキャプチャ)

田中氏が所属していた企業は、誰もが知るような大手メーカー。所属企業ではリスク管理の観点から1つひとつ丁寧に事業を進めていくことから、スピード感を持って事業を立ち上げることが難しく、また、社外で事業を立ち上げる選択肢を持つことで、所属企業に新風を吹き込むこともできます。

所属企業から離れてスタートアップを立ち上げる「出向起業」という仕組みは、田中氏が所属する企業、田中氏、双方にとって新たな事業開発への挑戦でした。

休日の過ごし方を提案する「休日ハック!」

創業者自身の体験に基づき生まれたサービス

田中氏が始めた「休日ハック!」は、3,000円~1万円の予算に合わせてユーザーの休日の予定をプランニングし、代理予約まで行うというサービス。

まず、ユーザーが「休日ハック!」を「LINE友だち」に追加し、LINE上で趣味や運動歴、希望の休日の過ごし方などを入力。その内容を見て、予算や要望に応じて、“驚きの休日プラン”をLINEを通じて提供します。内容は、当日の朝、LINEで詳細が送られてくるまで明らかにされません

利用までの流れ(画像:サイトからキャプチャ)

現在はサービス内容のプランニングは人力で行っていますが、ユーザーが増えベースとなる「教師データ」が溜まり次第、選定はAIが行っていく予定。

休日ハック! が提案する「体験コンテンツ例」(画像:プレスリリースよりキャプチャ)

サービスを考えた背景について創業者の田中氏は、現代人の「決断疲れ」を挙げます。

スマホの普及により、取得できる情報は増えたものの、結局どれを選んだらいいのかという“決断疲れ”が起こっています。また自分自身の体験として、20代の頃は、平日は仕事と家の往復で、休日はダラダラと過ごしてしまうなどマンネリ化した日々を送っていました。

起業のきっかけは、こうした日常に刺激を与えるサービスを自分自身が欲していたのもあります。これまで出合うことのなかった『体験』をすることで、マンネリ化した日常に変化を与え、人生を充実させるきっかけになるのではないでしょうか。(田中氏)。

LINEアカウント登録者数が1か月で5,000人を上回る

インフルエンサーマーケがヒット。Instagramで話題に

同サービスは10月6日に、都内で本格開始されました。それ以前からLINEアカウント登録の受付は行っており、受付開始から1か月で登録数が5,000人を上回ったそう。

LINEアカウントの登録数が増えたきっかけは、Instagramで人気のクリエイターを起用したインフルエンサーマーケティングにありました。サービスの体験記が漫画で紹介されたところ、「5,400いいね!」および、「2,800リツイート」を獲得。これが起爆剤になり、ユーザー対象としている20~30歳代を中心に一気に認知度が広がりました。

Instagramで反響が大きかった漫画コンテンツ(画像:休日ハック提供)

今後、関西圏にもサービスエリアを拡大するとともに、ターゲットについてもファミリー層やシニア層にもご利用頂けるようサービスを拡充していく計画です。

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公文 紫都

ネットショップ担当者フォーラム編集部

公文 紫都(Shizu Kumon)

通販・EC業界専門紙記者、ITベンチャー勤務を経て2012年に独立。8年間フリーでライターをした後、2020年4月からネットショップ担当者フォーラム編集部に在籍。4年間NYで暮らしていた経験を生かし、海外の展示会取材なども積極的に行っている。猫派。@shidu

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