石居 岳 2020/8/26 10:00

「グローバルワーク」「ローリーズファーム」などのアパレルブランドを展開するアダストリアは、アプリ上で全ブランドの試着予約とプライベートフィッティングサービスを特定店舗で受けることができる「.st CONCEPT(ドットエスティコンセプト)」を開始する。

テスト展開として9月1日から、「GLOBAL WORK(グローバルワーク)イオンモール成田店」で開始し、順次全国に展開する。サービス開始に先駆け、公式専用アプリの配信を8月25日から開始した。

「.st CONCEPT」は、約20ブランドの商品をアプリ上で試着予約し、予約した対象店舗で試着や相談ができるフィッティングサービス。ブランドの垣根を越え、予約対象店舗でさまざまなブランドのアイテム試着などをできるようにするのが特長だ。

試着して気に入った商品はその場で購入することができ、スタッフによるスタイリングアドバイスを受けることができる。来店後にアプリからスタッフへ質問をすることも可能。

アダストリアは、アプリ上で全ブランドの試着予約とプライベートフィッティングサービスを特定店舗で受けることができる「.st CONCEPT(ドットエスティコンセプト)」を開始
コンセプトは「いろんなブランドのアイテムをアプリで選んで店舗で試着できる」(画像は「.st CONCEPT」のWebサイトからキャプチャ)

全国にリアル店舗を展開しているアダストリアだが、地域によって展開するブランドが限られている。一方で、「いろいろなブランドを楽しみたい」「試着をせずにECで買うのは不安」という地方在住客は一定層、存在する。アダストリアはリアル店舗の在り方を見直し、マルチブランドを生かしながらリアルな場で顧客とのコミュニケーションを図るサービスとして「.st CONCEPT」を開発した。

「.st CONCEPT」はリアル店舗の存在意義が問われる今だからこそ、リアル店舗ならではのサービスと、アダストリアの特長であるさまざまな顧客を主役としたマルチブランドを掛け合わせることで、都心だけではなく全国の顧客に寄り添ったコミュニケーションサービスの提供をめざす。(アダストリア)

アダストリアは当初、2020年2月期の重点施策として、オムニチャネルサービスの導入を予定。ECで購入した商品の店舗受け取り、Web上での試着予約などを予定していた。

しかし、ECサイト「.st(ドットエスティ」が2019年8月のリニューアルでシステムの不具合が発生。オムニチャネルサービスの導入時期の延期を余儀なくされた経緯がある。

アパレルで進むEC商品のフィッティングサービス

試着予約は、さまざまなアパレル企業がスタートしている。

シップスは2019年11月、自社ECで気になった商品をリアル店舗で試着できる「店舗取り置き・試着サービス」を開始。実店舗の在庫状況を確認できる機能は以前からあったが、試着予約機能を実装することで顧客の利便性を高めた。

AOKIは2020年7月、ECサイトで購入した商品を店舗で受け取れる「店舗受け取りサービス」、店舗で取り置いて試着できる「取り置き予約サービス」の提供を、ビジネスカジュアルブランド「ORIHICA(オリヒカ)」の全店舗に導入した。

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