瀧川 正実 2014/10/28 7:00

ビックカメラは2015年8月期に連結EC売上高を800億円超まで引き上げる。傘下のソフマップ、コジマのEC売り上げの合算で687億円となった2014年8月期連結EC売上高を、2割程度上回る。2015年春にはグループ企業を統合した通販システムが稼動する見通しで、さらなる売上拡大を目指す。

2014年8月期連結決算におけるEC売上高は、前の期比25.5%増。期初予想で600億円強だった売上高計画を大幅に上回った。

ビックカメラ単体の2014年8月期におけるEC売上高は同34.0%増。2013年8月期は263億円だったとみられ、352億円程度まで拡大したようだ。

2012年に子会社したコジマとの間で、商品仕入の一元化、店舗開発、店舗運営、物流やインターネット通販を含むシステム統合に向けた取り組みを推進してきた。約50億円を投じ、グループ一体となるシステム統合や新たな通販システムの構築に着手している。

グループ一体のネット通販システムの構築、コジマとのシステム統合のための資金などとして、2015年1月までに約50億円を投資。2015年には新通販システムが稼働する。統合物流システムの構築や商品センター新設も予定しており、通販・EC事業の強化を進める方針を掲げている。

今後の連結EC売上高の底上げとして、店舗網を生かして地方需要を開拓する。ビックカメラ単体のEC売上高に対する地域別の構成比を算出し人口比率と比べると、一都三県のみ地域別EC売上高の比率が上回っている。一都三県の国内人口比率は28.0%で、EC売上高は59.7%を占める。

一方、北海道では人口比率が4.3%だが、EC売上高は3.2%にとどまる。このように、EC売上高の地域別構成比率が人口比率よりも低いのは一都三県を除いた地域に広がっており、こうした地方の需要を開拓する。

国内人口とビックカメラのEC売上高と店舗網の地域別構成比

​国内人口とビックカメラのEC売上高と店舗網の地域別構成比(出典はビックカメラのIR資料
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