ネット通販で伸びた商品、伸び悩んだ商品は?[2016年の家計消費状況調査]
2016年は家具が最も成長率が高い商品ジャンルだが、新規参入企業が増えており競争も激化している
2016年のネット通販で最も伸びた商品ジャンルは家具――。
総務省が2015年から始めたネットショッピングによる家計の消費実態把握調査。総務省は17日、インターネットを利用した支出額の2016年平均値(確報)の支出状況を公開した(2月7日に発表したのは速報値)。
2016年の主なトピック
- 2人以上の世帯におけるネットショッピングでの1か月間の平均支出額 → 8535円(前年比1.2%減)
- ネットショッピング利用1世帯あたりの1か月間の平均支出額 → 3万678円(同2.0%減)
- ネットショッピングの利用世帯の割合 → 27.8%(同0.2ポイント上昇)
伸びた商品ジャンル(前年名目比増加)
- 家具……6.1%増
- デジタルコンテンツ……5.6%増
- 化粧品……2.3%増
- 保健・医療……2.1%増
- 食料……1.1%増
伸び悩んだ商品ジャンル(前年名目比減少)
- 書籍……9.7%減
- 音楽・映像ソフト、パソコン用ソフト、ゲームソフト……9.1%減
- 保険……6.4%減
- チケット……5.4%減
- 自動車等関係用品……4.8%減
- 衣類・履物……2.3%減
- 家電……1.3%減
- 贈答品……0.7%減
家具をメインに扱っている通販・EC企業は急成長を遂げている。通販新聞が2016年7月に公表した「第66回通販・通教売上高ランキング調査」によると、家具のネット通販分野の1位はニトリ(EC売上高は170億円)。タンスのゲンが95億円で追っている。
ニトリは2ケタ近い成長率で、タンスのゲン、ベガコーポレーションは30%台の伸び率を記録している。
家具の通販を巡ってはニッセンホールディングスが2016年に大型家具の通販・ECから撤退。「ニッセンブランド大型家具事業」は2014年12月期で売上高158億円だったこともあり、通販・ECを利用するニッセンユーザーが他のECサイトなどに移っている可能性もある。
一方で、大塚家具が2017年にネット通販を本格展開する方針を掲げ、グリー子会社が家具のネット通販「リノコショッピング」をスタートした。
これは広告です