大塚家具はどうV字回復を狙う? ECの本格展開・Web施策の見直しなどで黒字浮上めざす
大塚家具は2017年、ネット通販を本格展開する。基幹システムの入れ替えでECシステムとの連動を実現するなどして、ネットを通じた売上アップにつなげる。
2017年の施策としてあげたネットへの取り組みは「Web施策の見直し」「ECの本格展開」。
ネットでの情報収集を起点とした購買行動が増加し、リアル店舗への集客にも直結することから、商品開発・販売・広告宣伝の連携に向けた組織作りや、双方向コミュニケーションの確立などでネットとリアルの連動を進めていく。
「ECの本格展開」では、ECサイトで掲載する商品の充実とユーザビリティーを向上させる。基幹システムの入れ替えによって、ストレスの少ないECサイト運営につなげる。
2016年に本格進出したリユース事業で買い取った商品を、通販サイトで販売するリユース品販売を2月10日から開始。ECサイトの掲載商品は「店舗では見ることのできない、オンライン限定の商品」という。
大塚家具の2016年12月期業績は、売上高が前期比20.2%減の463億700万円、当期純損失は45億6700万円(前期は3億5900万円の黒字)となり、事業の立て直しが急務となっている。
大塚家具のネット通販は、現社長の大塚久美子氏が2009年にスタート。久美子氏が2014年7月に解任された後、社長へ就任した大塚勝久氏が社長在任中の2014年11月までに、ECサイトを閉鎖した。
その後、社長復帰した久美子氏が2016年に一部の商品をネット販売するECサイト「IDC OTSUKA オンライン」をリニューアル。家具転倒防止器具など約70種類に限定していた販売商品を、家具やカーテンなど人気商品を中心に約2400種類まで拡充した。
これまで大塚家具の店舗がない地域の消費者への販売、来店後の注文や追加注文といった利用シーンを想定し、店頭販売する商品を中心にネット販売していたが、新たにECサイト限定商品などの投入でネットを拡充。2017年の強化策としてECの本格展開に乗り出す。
通販新聞によると、家具のネット通販分野で1位はニトリでEC売上高は170億円。タンスのゲンが95億円で追っている。
なお、ショッピングカートはGMOメイクショップの「MakeShop」を導入している。