ネッ担が10歳になりました! 創刊10周年を迎えてのご挨拶
平素より「ネットショップ担当者フォーラム」をご愛読いただき、誠にありがとうございます。2024年7月29日の今日、創刊から10年目を迎えました。人間で言えば10歳。読者の皆さま、スポンサーいただいた企業の皆さま、ご支援や応援をいただいた読者や企業の皆さまの支えがあり、今日を迎えることができました。編集部を代表して心より感謝申し上げます。
EC業界が成長期に突入したころに「ネットショップ担当者フォーラム」は立ち上がりました
この10年間、通販・EC業界は劇的な変化を遂げてきました。「ネットショップ担当者フォーラム」が立ち上がった2014年(イベントは先行して2012年にスタート)。2010年代は、EC業界が成長期に入ったと言われています。
2010年にスマートフォンを保有している世帯の割合は9.7%でしたが、2020年には86.8%にまで高まりました。スマートフォンの普及に伴うモバイルコマースの浸透、大企業の積極的なECビジネスへの参入、SNSの登場と進化、実店舗を保有している企業のオムニチャネル化の推進などで、加速度的にBtoCの電子商取引市場は成長を遂げました。
近年は、AIやビッグデータの活用が進み、パーソナライズドなサービスの提供が求められるようになり、顧客1人ひとりのニーズに合わせた商品提案やカスタマーサポートなど、“ECで買い物するのが当たり前”になった顧客の満足度を向上するための取り組みも進んでいます。
大手ECモールの動向を見てみると、楽天(現在の社名は楽天グループ)が2014年に実施した「楽天スーパーSALE」の流通総額が過去最高の644億円を記録。翌年の2015年にアマゾンジャパンがAmazon最大のセール企画「プライムデー」を初開催し、ECのセールイベントが浸透するきっかけとなった時期だったと言えます。
また、物流面の変化や発展も見逃せません。2014年前後、通販・EC市場の成長を踏まえ、物流アウトソーシング事業に多くの企業が参入。物流業務のアウトソーシングが一気に進んでいくこととなりますが、その後迎えたのが、宅配クライシス。大手配送キャリアによる値上げ要請を受け、多くの企業が配送キャリアとの契約見直しに着手する一方、送料の見直しや送料無料の廃止などの動きが始まった時期でもあります。そして2024年の今、「物流2024年問題」真っただ中の状況です。
ちなみに、2014年は2013年創業のメルカリ(当時の社名はコウゾウ)が初めてテレビCMを実施。楽天が新サービスのフリーマーケットアプリ「ラクマ」をローンチした年であり、CtoC-ECがさらに普及するきっかけとなった年でもありました。
これから先の10年、EC業界はさらに進化を遂げていく
「ネットショップ担当者フォーラム」はこのような激動の時代において、最新の情報や解説記事の提供、リアル・オンラインによるイベントの実施、冊子などのコンテンツ提供などを通じ、読者の皆さまのビジネスの課題・悩みを解決する情報を発信し続けてきました。その結果、多くの方々に支持される媒体へと成長することができたと感じています。
スポンサー企業の皆さま、ご支援をいただいている企業さまにおかれましては、「ネットショップ担当者フォーラム」の活動を支えていただき、心より感謝申し上げます。皆さまのご協力なくしては、10年間もの期間、媒体活動を継続することはできなかったと感じています。
さて、10年を迎えるにあたり、この先10年の未来を見据えると、EC業界はさらに進化を遂げることは想像に難くないでしょう。AI技術を中心としたテクノロジーのさらなる発展で、もしかしたらPC、スマホ以外といった端末ではなくARディスプレイで買い物をする――といった買い物方法が浸透しているかもしれません。また、5Gの普及、サステナビリティへの関心の高まり、バーチャルリアリティや拡張現実といった技術進化により、オンラインショッピングの体験を一変させる可能性があります。
10年後、私たちの生活やビジネスは、今では想像もできないほどの変化を遂げている可能性があります。「ネットショップ担当者フォーラム」は、今後も情報を通じてビジネスの課題・悩みを解決し、皆さまにとって信頼できる情報源であり続けながら、皆さまと共に成長していくメディアでありたいと考えています。
最後になりますが、読者の皆さま、スポンサー企業の皆さま、そしてすべての関係者の皆さまに、改めて感謝の意を表します。これからの10年も、共に新しい時代を切り開いて参りましょう。
今後とも「ネットショップ担当者フォーラム」をどうぞよろしくお願い申し上げます。
ネットショップ担当者フォーラム編集部
編集長 瀧川正実