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2016年にネット通販事業者が注目する施策は「オムニチャネル」「越境EC」など

EC事業者が注目する2016年のキーワードは、1位「オムニチャネル」、2位「CRM」、3位「ウェブ接客」「越境EC」

瀧川 正実

2016年1月13日 10:00

EC事業者が注目する2016年のキーワードは、「オムニチャネル」「CRM」「ウェブ接客」「越境EC」――。スマホEC向け販促プラットフォーム「flipdesk(フリップデスク)」を提供するSocket(ソケット)がEC事業者572人を対象に実施した調査によると、EC事業者は消費者の利便性を高める施策に注目していることがわかった。2016年にEC事業者が注目するキーワードについて、2015年のEC市場を振り返りながら見ていく。

顧客をファン化し、LTVを高める施策にEC事業者が注目

EC事業者が2016年に注目する施策は「オムニチャネル」「越境EC」など①
EC事業者が注目するキーワード(出典はソケットの調査)

EC事業者が最も注目しているのは「オムニチャネル」(19%)。「CRM」が15%、「ウェブ接客」「越境EC」が13%で続いた。

回答からは、顧客の利便性向上により消費者をファン化し、LTV(顧客生涯価値)を引き上げていく施策に注目が集まっていることが浮き彫りになった。

EC事業者は、なぜそのキーワードに注目しているのか。その理由と2015年の市場動向を見ていきたい。

オムニチャネル

  • 全国に店舗を持っていることを強みとしECと店舗で連携し顧客が当社ブランドに接する時間を増やしたい。
  • ECだけでなく、実店舗においても顧客の増加と囲い込みが今後の最重要ファクターになってきているため。

2015年の主なニュース

CRM

  • 中長期的に売上規模拡大のため。
  • LTV(顧客生涯価値)向上のため。
  • 注文率の向上が課題になっており、お客様の特性によって訴求方法・内容を変える必要があることを痛感しているため。

2015年の主なニュース

ウェブ接客

  • リアル店舗と同じ接客、商品提案をしたいため。
  • 取り扱い商材が高単価なため、店頭のように丁寧な接客を行えれば、より安心してお買い物をして頂けるのではないかと考えているため。

2015年の主なニュース

越境EC

  • 海外越境販売の環境が整ってきているため、さらに強化していきたい。
  • 今後はデータ連携でのファッションECが増えてくると思うので。

2015年の主なニュース

課題は「人」「組織」「システム」

EC事業者が2016年に注目する施策は「オムニチャネル」「越境EC」など①
注目するキーワードを実現するための課題(出典はソケットの調査)

「そのキーワードを実施するために必要なことは何ですか」という質問に対し、「人員配置など社内体制の構築」が最も多く、「システム改修」「上司含め社内の理解促進」が続いた。

「オムニチャネル」を含め、注目されているキーワードの施策を実行し、今後のEC業界で成長を続けるには、社内体制の整備などが重要となりそう。

今後、消費者への経験価値の提供を通じ、消費者の「経験価値」「帰属意識」などに訴求したブランディングやマーケティング、製品開発活動が重要になると言われている。実店舗やSNSなどを通じて「人の触れ合い」という価値を提供することも重要なテーマであり、それが最終的に顧客のファン化、LTVの向上にもつながる。

ITとマーケティングを融合し、顧客関係の再構築(カスタマーエンゲージメントの強化)のために、データ予測・分析力などを社内に蓄積する必要もある。最適なIT投資配分(従来型とECチャネル間の投資配分など)を実現することは重要な経営課題だ。

今後の成長に必要なこととして、新日本有限責任監査法人 消費財セクターでも、オムニチャネル時代の日本企業の課題を次のようにあげている。

  1. デジタル・モバイルに明るいCMOの設置
  2. 従来型チャネルとECチャネルを超えた、組織設計やサプライチェーン最適化、業績評価制度構築
  3. 接客対応向上のための従業員教育
  4. データアナリストの育成・獲得
  5. 個人情報保護の業界標準の確立
  6. サイバーセキュリティリスクへの対応

【調査概要】

  • 調査対象:EC事業者
  • 調査期間:2015年12月22日~2015年12月30日
  • 調査方法:WEB入力フォームによる回収
  • 有効回答:52人
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