ロコンドが創業来初の黒字転換。純利益3億円、モール内販売の取扱高急増などが貢献

上場後初の決算、売上高は28億9300万円で前期比29.9%増。営業損益は1億9300万円(前期は2億800万円の営業損失)

瀧川 正実

2017年4月11日 7:00

東証マザーズに株式を上場した靴の通販サイト「LOCONDO.jp」を運営するロコンドは、創業来初めて最終黒字に転じた。

4月10日に発表した2017年2月期業績で、当期純損益は2億9800万円の黒字に転換(前年同期は2億900万円の赤字)。収益拡大のフェーズに入った。

売上高は28億9300万円で前期比29.9%増。営業損益は1億9300万円(前期は2億800万円の営業損失)、経常損益は1億9500万円(同2億700万円の経常損失)。

自社での直販、受託型の商品販売、物流支援やサイト制作などのプラットフォーム事業を合わせた商品取扱高(返品後)は80億2200万円(前期比22.3%)に拡大。返品前ベースの出荷件数は前期比15.3%増の74万9272件と大幅に伸びた。

サービス別で見ると、「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」など他社モールで展開する「LOCOMALL」の伸びが大きい。2017年2月期の商品取扱高(返品後)は13億6600万円で前期比328.9%増。直販の「LOCONDO.jp」の商品取扱高(返品後)は44億2800万円で前期比5.1%増。

ファッション分野の競争が激しくなっているモール内でも、ロコンドは顧客を獲得している状況が推測できる。

商品取扱高(返品後)は44億2800万円で前期比5.1%増だった直販の「LOCONDO.jp」のビジネスモデル

「LOCONDO.jp」について(画像はロコンドの発表資料から編集部がキャプチャ)

販管費の主な項目については、荷造運搬費が4億9900万円、広告宣伝費は2億9400万円。特に広告宣伝費については2016年2月期の3億8700万円から約1億円を削減しながらも取扱高を大きく伸ばし、初の黒字転換に貢献した。

今期(2018年2月期)はさらに規模が拡大する見通し。売上高は38億5400万円(前期比33.2%増)、営業利益は3億500万円(同57.6%増)、経常利益は2億9800万円(同52.5%)、純利益は3億8500万円(同29.0%)を見込む。

ロコンドの2020年度に向けた成長計画(営業利益)

追加投資による「New growth」(黄色部分)によってさらなる営業利益の底上を図る(画像はロコンドの発表資料から編集部がキャプチャ)
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