瀧川 正実 2018/5/15 6:00

メルカリが公開した有価証券報告書によると、フリマアプリ「メルカリ」を中心とした2017年6月期の流通総額は前期比74.6%増の2480億円だった。

流通総額は取引高の合計で、「メルカリ」「メルカリ カウル」「メルカリ メゾンズ」などを経由した取引高。米国の取扱高も含んでいる。

メルカリの流通総額の推移

流通総額の推移(単位は十億円、画像は編集部が有価証券報告書からキャプチャ)

「メルカリ」は2013年にサービスをスタート。

  • 2015年6月期 → 630億
  • 2016年6月期 → 1420億円
  • 2017年6月期 → 2480億円

と、すさまじい勢いで流通総額を拡大。今期の流通総額は2017年7月~2018年3月期(第3四半期累計)で2660億円と、2017年6月期の実績を突破。3000億円超えは確実と見られる。

なお、「ZOZOTOWN」などのスタートトゥデイの2018年3月期流通総額(商品取扱高)は、前期比27.6%増の2705億4300万円。BtoC、CtoCの違いはあるものの、「メルカリ」はアパレルを中心としたプラットフォームとして、「ZOZO」の流通総額を超える見通し。

「メルカリ」の2018年3月末時点における累計ダウンロード数は、日本が7100万ダウンロード、米国が3700万ダウンロード。

MAU(月間マンスリーアクティブユーザー)は2018年3月末時点で1030万人ユーザー。

2018年1月~2018年3月期(第3四半期)のメルカリ日本事業で、ジャンル別の流通総額の割合は1位がレディースで26.2%。2位がエンタメで18.0%。メンズが16.9%。家電・スマホ・カメラは7.8%、コスメ・美容が7.1%と続く。

「メルカリ」の取扱ジャンル別の流通総額の割合

取扱ジャンル別の流通総額の割合(画像は編集部が有価証券報告書からキャプチャ)

2017年6月期の連結業績は、売上高は220億7100万円(前期比80.1%増)、営業損失は27億7500万円(前期は4200万円の営業損失)、経常損失は27億7900万円(同9700万円の経常損失)、純損失が42億700万円(同3億4800万円の純損失)。

メルカリ単体の売上高は212億5400万円(前期比73.4%増)、経常利益は44億6900万円(同37.0%増)、当期純損益は69億9000万円の赤字(前期は30億1100万円の黒字)。

3月末時点の同社の従業員数は652人で、平均年齢は30.3歳。平均勤続年数は1.3年で、平均年間給与は501万円(基準外賃金含む)。

メルカリは5月14日、東京証券取引所から上場承認を受けたと発表。6月19日に東証マザーズに株式を上場する。

2017年のフリマアプリ市場は4835億円

経済産業省が2018年4月にまとめた「電子商取引に関する市場調査」によると、フリマアプリの2017年における推定市場規模は前年比58.4%増の4835億円。CtoCアプリが本格的に利用され始めた2012年から5年で、市場規模は5000億円近くまで拡大した。

経済産業省が2018年4月にまとめた「電子商取引に関する市場調査」のフリマアプリの2017年における推定市場規模

フリマアプリの推定市場規模(単位:億円)

楽天が2017年12月期決算で公表した実績値では、CtoC事業の年間流通総額の規模は約1400億円(2017年12月度の流通総額から参照)という。

GMOペパボが運営するハンドメードマーケットアプリ「minne」の2017年の年間流通額は約102億だった。

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