川村トモエ, 湯鳥ひよ+トレンド・プロ(マンガ) 2014/10/1 7:00
この記事は「マンガで納得! インターネット販売 売れるネットショップ開業・運営」の一部を、特別に公開しているものです。

登場キャラクター

さるやまさん

さるやまさん カレー専門の通販サイトを運営している。

ゴリ男君スタッフ1スタッフ2スタッフ3

スタッフたち さるやまさんの通販サイトのスタッフたち。

さるやまさん「接客は4つの要素でできている。ゴリ男くんこっち来て。君は『店舗コンセプト』の役だ! 君たちはこれをして……」
使い勝手を良くする『店構え』 役:サルいちろーくん
さまざまなニーズに対応する『品揃え』 役:サルじろーくん
無名商品を育てて人気商品にする『看板商品』プロデュース 役:サルさぶろーくん
競合店と差別化できる『店舗コンセプト』 役:ゴリ男くん
さるやまさん「完ペキだよ。特に『店舗コンセプト』は重要だよ。これがなければすべて崩れてしまう……。まさに今の君たちと同じさ。ちょっと待ってて今、写メ撮るから」
スタッフたち「てんちょー!」

店舗ページを磨いて接客力を高める

ここからは、「接客」について紹介します。はじめに説明した通り、無人店舗であるネットショップの接客は、店舗ページにかかっていると言っても過言ではありません。お客さんが気持ち良くスムーズに買い物ができるページを目指し、購入率と客単価を高め、売り上げを伸ばしていきましょう。手間と費用をかけて「集客」した来店客が「購入客」となり、少しでも多く利益につながるよう、店舗ページを磨いていくといいでしょう。

「接客4要素」とは

この本では、接客に欠かせない要素である「店舗コンセプト」「店構え」「品揃え」「看板商品」を、「接客4要素」と呼び、重視していきます。

店舗ごとの特徴によって優先すべき要素は異なります。例えば商品数が多い鶴翼型の店は、わかりやすい「店構え」が優先で、商品数が少ない魚鱗型の店は「看板商品」が当然重要となります。ただし、どちらの場合でも「店舗コンセプト」が最も重要です。店舗コンセプトについての詳細は、次のコツ22で説明します。

店舗コンセプトがある場合…その店の何を見ても、その裏にあるコンセプトが伝わり、一貫性を感じる
・店舗コンセプトがない場合…店舗運営に軸がなく、店の意図が伝わってこない。行き当たりばったり感が出る。
店舗コンセプトは、接客の各施策に一貫性を持たせるための要だ。コンセプトがない接客は一貫性がなくばらばらの状態になってしまう。
店舗コンセプトは「扇の要」

競合店に埋もれない「店舗コンセプト」

接客4要素の1つ目は「店舗コンセプト」です。多くのネットショップの中で自店が存在感を発揮するためには、競合店に見劣りしないアピールポイント(店舗コンセプト)を決め、わかりやすく伝える必要があります。自分にとってはオンリーワンの愛すべき店でも、ユーザーはいつも複数の店を見比べています

自分から打ち出したいアピールだけでなく、他店との比較や、自店の客層を踏まえて決めるのがコツ。例えば「グルメ雑誌カレーランキングで1位受賞のスープカレー店」「問屋直販だからできる他店圧倒の激安価格」など。ひと言で説明できるほど明確であるべきです。

自分から打ち出したいアピールだけでなく、自店舗の客層を踏まえて店舗コンセプトを決め、それを店舗ページ、品揃え、メルマガなど、店舗内のあらゆる場所で表現しましょう。そうすればユーザーの記憶に残りやすくなり、他店に埋もれにくくなるはずです。

指名買いと衝動買いを増やす「店構え」

2つ目は「店構え」です。「店構え」は、ネットショップのページ構成のことで、商品のカテゴリ分けやナビゲーション、ついで買いの提案などユーザーの「使い勝手」を左右する要素になります。

例えば、目的買いユーザーのために、商品を探しやすくするためのナビゲーションを用意したり、何となくページを見ているユーザーの衝動買いを促進するために企画ページを作成したり。来店客の気持ちを想像しながら、店構えを買いやすく改善することが、売り上げアップにつながります。

さるやまさん「完ペキだよ。特に『店舗コンセプト』は重要だよ。これがなければすべて崩れてしまう……」
店舗コンセプトは、すべての接客施策のもとになる。客層を考えて、ライバル店よりもアピールできるポイントを打ち立てよう。

さまざまなニーズに対応する「品揃え」

3つ目は「品揃え」です。取り扱う商品自体の数はもちろんのこと、品数をあまり増やせない店舗の場合も、セット商品、お試し商品、ついで買い商品など切り口を変えることで、仕入れを増やさずに品揃えのバリエーションを広げることができます。この品揃えを、適切な店構えと連動させると、客単価や利益率を伸ばせるはずです。

また、取り扱い商品数を拡大するときも、やみくもに増やすのではなく、店舗コンセプトと関連づけて、戦略的に考えてから増やしましょう。

無名商品の魅力を引き出す「看板商品」

接客4要素の最後は「看板商品」です。対面での接客も、その場で試食をすることもできないネットショップでは、「誰も知らない逸品」を売るのは大変難しいもの。しかし、商品の魅力を「じっくり語る」ことにより、定価販売の無名商品が、安売りの有名商品を超えることがあります

近年、ネット販売から火がついた無名商品が、人気商品として物産展などで引っ張りだこになるケースも増えてきました。これを実現するために、商品について詳しく語る「縦長商品ページ」(コツ34)を作りましょう。

もちろん、ただ語るだけでなく、「買いたくなる」構成とアピールが前提となります。このような無名商品を売れ筋商品へと育てるプロデュース力は、特にオリジナル商品を扱う店舗には必須です。

それ以外のタイプの店でも、利益率の向上や他店との差別化など、さまざまな利点があります。今後のネットショップ運営において、最も重要なスキルの1つとして、しっかり腕を磨きましょう。

さるやまさん「接客にもいろいろあるんだねぇ」

こんにちは、著者の川村トモエです。

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