川村トモエ 2015/4/10 9:00

ネットショップで商品に興味を持ってもらうためには、まず、冒頭での商品アピールが重要です。「この商品を買うことで、あなた(または、あなたの生活)は、こんな風に良くなりますよ!」という「Benefit」(購入メリット)をお客さんに伝えることが必要です(参照記事:「BEAFの法則」で売れるページを作ろう)。

このBenefitの伝え方は、商品特性で大きく2つに分けることができます。「憧れ型」「解決型」の2つです。もちろんハッキリ2つに分かれるわけではありませんが、分けて覚えておくと便利です。

何を基準に分けるかというと、ズバリ「お客さんの欲求」です。それぞれについて説明しましょう。

「憧れ型」商品……「ああなりたい」という、憧れを実現するための商品。
例:ファッション商材、家具など

「解決型」商品……「これをどうにかしたい」という悩みを解決するための商品。
例:健康食品、化粧品、洗剤など

次に、それぞれのタイプにどんな商品が適しているのかを紹介します。

「憧れ型」の商品アピールは「前向きな未来」を示す

「憧れ型」の商品アピールの表現方法は、「ポジティブアプローチ」が有効です。例えば、

可愛いくてスマートな自分、デキるビジネスマンとしての自分、美味しそうな食卓、家族の団らん、きれいな部屋など、文字通り“ポジティブ”で希望に満ちた明るい未来を描写し、「商品を購入することで、その憧れを実現できますよ」、と訴求します。

まず、商品ありきで「ステキ!」「こうなりたい!」「これ欲しい!」という感情(つまり右脳)に訴えるため、イメージ重視ですから、「解決型と比べると文章よりも写真がかなり重要です。

「憧れ型」の商品アピールには「ポジティブアプローチ」が有効

「解決型」の商品アピールは「現在の問題」を自覚させる

一方、「解決型」の商品アピールの表現方法は、「ネガティブアプローチ」が有効です。

ズボンの上に乗った脂肪、加齢臭、年々深くなる目尻のシワと法令線、なかなか取れないしつこい油汚れ、目に見えないのに子供のまわりで飛び散っているダニや雑菌など、“ネガティブ”な日頃気になっている悩みや、日常に潜んでいる問題点といったイヤな現状を描写し、「商品を購入することで、その悩みが解決できますよ」、と訴求します。

「解決型」の商品の場合、お客さんの悩みがまだ顕在化しておらず、抱えている問題に無自覚な状態でいることも多いです。例えば、風呂釜や洗濯槽のカビなどは日頃見えない場所なので、「実は汚れている」と言われないと気づかないものですよね。ですから、「解決したい」と思ってもらうために、商品のことを話す前に、まず問題点を自覚してもらう必要があります。これが、「憧れ型」との一番の違いです。

「○○でお困りではありませんか?」「実は○○が危険ですよ」など、危機感や不快感を思い出させることにより、解決策の価値を演出します。その後で初めて商品を登場させ、それを使うべき理由を説明、説得してきます。

「解決型」は欲求よりも理性(つまり左脳)に訴えかけるので、「憧れ型」と比べると、論理構成が重要です。

「解決型」の商品アピールには「ネガティブアプローチ」が有効
◇◇◇

このように、ひとくちに「商品アピール」と言っても、商材によって表現の仕方がまったく異なります。テレビCMを見てみても、例えばファミリーカーは、家族の団らんを全面に表現した「憧れ型」のポジティブアプローチですし、ジムやエステのCMは、ビフォーアフターを顕著に表した、まさに「解決型」のネガティブアプローチです。

「自店舗の商品は、お客さんのどんな欲求によって購入されるものなのか」は、似た商材のコマーシャルや、お客さんの声やレビューなどから知ることができます。商材に即した商品アピールで、売上を伸ばしましょう。

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