価格と量に頼ったEC戦略は大企業でも限界に。競争軸は「D2C」と「ブランディング」にシフト【ネッ担まとめ】
コロナをきっかけにECの利用がますます増えました。ライフスタイルそのものや創業者のスタンスを一緒に購入したいというユーザーが増えれば「D2C」が広がるのも当然です。
急速なデジタルシフトで競争軸が「ブランディング」に変化
D2Cとは? なぜ「ブランディング」が競争戦略になる? クラシコム青木社長×Takram佐々木氏が語る「ECの未来」 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8125
商品の説明ではなく相手の知りたいことを書く
いい商品説明とは?ECサイトの売上を上げる説明 | Adobe
https://www.adobe.com/jp/creativecloud/business/teams/discover/product-description.html
まとめると、
- 良い商品説明とは、商品ページを読むだけで商品が欲しくなり、購入における不安が解消され、最終的に買ってもらえるもの
- 「Benefit(購入メリット)」「Evidence(論拠)」「Advantage(競合優位性)」「Feature(さまざまな特徴)」の「BEAF(ビーフ)」を意識しながら構成するのが良い
- 漠然と写真撮影をするのはNG。例えば大きさを伝えるための写真であれば、商品の横に比較できる別のモノを置くなどの工夫が必要
商品説明はお店の販売員さんと同じ。販売員さんが無言で不愛想だと、お客さんはそのお店で商品を購入したいと思いません。商品説明も同じで、しっかり商品の魅力をサイト内で伝える努力を忘れずに行うべきです。
説明不足やひとりよがりではなく、「購入者目線」を忘れず、自分の商品は「誰から」「なぜ」選ばれる商品なのかを考え、商品説明でアピールしましょう。
わかっているけどなかなか書けないのが商品説明。なぜ書けないかというと使っていないから。使ってみると「BEAF」の内容が浮かんでくるはずなので、まずは自分で自社の商品を使ってみることから始めましょう。どうしても手に入らなければ使っている人か詳しい人に聞いてみるといいですね。自分の言葉で書かないと伝わらないのが商品説明なのでそこも注意。
カートはカスタマイズのしやすさで選ばれるようです
ネットショップ動向調査~小規模/大規模ネットショップ~月商1000万円未満/1000万円以上のそれぞれのWeb担当者に聞いた!現在使っているカートシステムの満足度は? | Webly
https://www.ecmarketing.co.jp/contents/archives/1045
まとめると、
- 月商1000万円未満のネットショップの利用カートは、「コマース21」が20.9%で一番多く、次いで「EC-CUBE」が13.6%、「ebisumart」が11.8%
- 月商1000万円以上のネットショップの利用カートは、「EC-CUBE」が27.5%で一番多く、次いで「ecbeing」が10.1%、「BASE」が10.1%
- 月商1000万円未満のネットショップでは、満足な部分で「カスタマイズがしやすい」の回答が15.2%に対して、不満な部分で「カスタマイズがしにくい」の回答が17.2%と逆転している
売上規模で区別した調査データです。月商1000万円未満ではBASEやfutureshopが多いのかと思いましたが、コマース21が1位でした。このあたりが「コストが高い」「機能が複雑」といったところに現れているようです。とはいえ、順調にいけばいろいろな機能が欲しくなるはずなので、ちょっとだけ背伸びしたものが良いかもしれませんね。
EC全般
Amazon以外のプレイヤーも急伸。Eコマースは群雄割拠に 2020年7~9月の実績から | rewired.jp
https://rewired.jp/blogs/journal/ecommerce-soars-and-amazon-dips
選択肢が増えればこだわりを持つ人も増えてきますよね。そうなると個性的なところ=D2Cなどに集まるということで。
Shopifyエバンジェリストの対談:コミュニティの成長について | Shopify パートナー
https://www.shopify.jp/blog/partner-shopify-evangelists
このコミュニティがShopifyの強み。ユーザーの意見もスムーズに反映されますしね。
ビックカメラがECサイトで“実演販売”を実現したオンライン接客の仕組みとは | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8190
高性能・高価格で買おうか悩んでいる人気商品が向いている感じですね。
1日で約12兆円を売ったアリババ+京東(JD)の中国「独身の日」取扱高【2020年まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8203
12兆円と言われても驚かなくなりましたが、2019年の楽天国内EC流通総額は4兆円ほどですよ。
PS5、メルカリやヤフオクで高額出品相次ぐ 約30万円の出品も | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2011/11/news102.html
欲しい人がいれば高くなるのが理屈ですが買う人がいるんですよね…。
中国ライブコマース「金融詐欺」に当局が警鐘 | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/385842
金融商品のライブコマースは強力というか恐ろしい。日本ではどうなるでしょうか?
メルカリと日本郵便、「ゆうゆうメルカリ便」にて非対面で受け取る場所が指定できる置き配サービスを開始 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/8517
皆さんも置き配に慣れてきたのでは?当たり前の配送手段になってきましたね。
EC事業者は知っておくべきID・パスワードをだまし取る「フィッシングメール」のリスクと対策まとめ | ネットショップ担当者フォーラ
https://netshop.impress.co.jp/node/8152
「ID・パスワードは使い回さない」。わかっていても難しいですが被害を考えるとやっておきたいです。
今週の名言
そもそも、一発で良いアイデアを出そうと思わなくていい
チームでいいアイデアが出なくて困ってる人は、アイデアそのものじゃなくて、直前にある「視点」に注目しよう | NZ | note
https://note.com/nzmt_i2o3/n/n5eba8ff99447
良い発想を育てていけば良いアイデアになります。そのためには発想を否定せずに楽しむこと。
筆者出版情報
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この連載の筆者 森野誠之氏の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!
まとめると、
「D2C」という言葉をよく聞くようになりましたが、その定義って今ひとつはっきりしていませんよね。クラシコムの青木さんは「いわゆる顧客とマーケットの関わり方に対する1つのプロテスト(※反抗、異議を申し立てること)」と考えていて、それが上記の引用文につながってきます。資本力の勝負を避けたい企業がD2Cにシフトしてきているんですね。とはいえ簡単にできるわけではないので、前回のまとめなどを見て情報を集めておきましょう。