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昨今のおもてなしブームを受けて、「うちのネットショップもお客さんに何かおもてなしをしなきゃなぁ」と考えている方も多いと思います。でも、特別なことをする前にもう一度商品説明を読み直してみませんか? 本当に誰が読んでもすんなりと理解できる文章になっていますか? 気を付けなければならないことは、あなたが日ごろ、何気なく使っている言葉の中にあります。

あなたが使っている言葉も専門用語ではないですか?

突然ですが、体調を崩して病院に行った時のことを思い出してください。診断の際、お医者さんは症状や対策について、あなたにわかるように説明してくれますよね。「いいお医者さんだな」と思える医師ほど、説明を端折ったり、難解な言葉を使ったりせずに、わかりやすく話してくれませんか?

もし、ドイツ語や医学の専門用語など、カルテに書いてある内容をそのまま読まれたら、私たちは当然理解できませんよね。つまり、お医者さんは一般の患者にわかるように、翻訳して説明しているわけです。

ネットショップの商品説明もそれと同じです。基本的に売り手はプロ。玄人なので商品知識があります。だから、その知識が前提となってそこから説明が始まります。

ですが、お客さんは前述の患者のように、専門知識を持っていません。当たり前のことのようですが、玄人の、この前提知識がくせ者なのです。

売り手側は、自分で思っている以上に、使い慣れている言葉が「実は専門用語」だと気付かないものです。売り手の言葉、玄人の言葉のまま書いてあると、素人であるお客さんには伝わりません。

専門用語が通用するのは業界紙や論文など、プロ同士の話。商品説明を書くときは、同じ日本人でも「使用言語が違う」というくらいに考えて書きましょう。

ついそのまま書いてしまう、ありがちな難解表記の例を挙げてみます。

製法・工法など

  • 「低温真空抽出製法」
  • 「2×4工法」 など

一般には浸透していないことが多く、聞いたことはあっても、実際専門用語なので、「つまりそれによって何が良いのか」という補足説明が必須。その他、自社独自の「○○製法」などには、さらに詳しい説明を加えましょう。

スペック・素材など

  • 「○㎡」→「広さ、約○畳分」
  • 「PU」→「合成皮革(ポリウレタン)」
  • 「ライクラ」→「伸縮性のある化繊素材」

製造するときに用いられる単位や素材をそのまま使っても、業界以外の人には「それが実際にどんなレベル、ものであるか」に結びつかないことが多い。一般的に知られている表記での説明も追加するようにしましょう。

熟語

  • 「塗布する」→「塗る」
  • 「結束する」→「束ねる」
  • 「接合部」→「つなぎ目」
  • 「輝度が高い」→「輝きが強い」
  • 「煮沸する」→「湯で煮立てる」

簡潔な表現に見えますが、普段、話し言葉としてあまり使わないため、漢字の意味から解釈する手間がかかります。

ネットショップの商品紹介だけでなく、取扱説明書や使用方法にも、こうした難解表記はよく使われています。いずれも素人にはわかりにくいものです。文字数に限りがあり、文章を短くしなければならない場合は仕方ないですが、できるだけ簡単な表記に翻訳して書くよう、心がけましょう。

「お客様の立場に立つ」とは、わかりやすさを提示すること

商売をしていると当たり前のように、「お客様目線」「お客様の立場に立つ」ことが大事だと言われています。それが大事なのは言うまでもありませんが、お客様目線で見るだけ、お客様の立場に立つだけでは意味がありません。そうして「見えたもの」や「気付いたこと」を、実際に行動に反映してこそ、初めて意味があるのです。

ネットショップの場合、具体的にはどうすればいいのでしょうか? 問い合わせ対応から配送まで、色々な業務がありすぎて、「これ以上何をすればいいのかわからない」という方も多いでしょう。

ネットショップでお客様目線で改善すべきは、商品説明とサービス説明(配送や納期、購入方法など)。この2つがわかりやすければ、「お客様の立場に立っている」と言えるでしょう。

手間のかかる「おもてなし」を考える前に、まずはここを整えましょう。

◇◇◇

あのタモリさんも、こんな言葉を言ったとか。

難しいことを難しいまま言うやつ、あれ馬鹿だよね

名言です。

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川村トモエ

コマースデザイン

コマースデザイン株式会社 取締役 コピーライター/コンサルタント
ライターからEC業界に転身。商品コンセプト立案やキャッチコピーなど「売れないオリジナル商品」の立て直しを得意とし、ヒット商品を多数企画。中小規模の店に対してわかりやすいコンサルティングを提供しつつ、講演や寄稿も行う。買い物の8割以上をネット通販が占める

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