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わかりやすい商品やイベントを企画する
メーカーがCMをしてくれるわけではない、無名のオリジナル商品は売れるまでが大変なもの。でも、アイデア次第では、「話題の商品」としてマスコミに取り上げられ、人気商品にすることもできるのです。 最近では、すっかり当たり前になった「ワケあり」「メガ盛り」などをはじめ、「誰が見ても興味を持てるわかりやすさ」を持つ商品は、話題になりやすいので、企画を立てる段階では「わかりやすさ」に重点を置いて考えてみることをおすすめします。
一度、マスコミで話題になると、思いのほかいろいろなメディアで芋づる式に取り上げられるようになるものです。雑誌や新聞、テレビへの露出は、うまくいけば爆発的な注文数をもたらすことも多いので、手塩にかけて育ててきた商品が、脚光を浴びるうれしさを実感できるでしょう。これはオリジナルタイプの醍醐味と言えます。
人気商品となった「チョコろてん」
ここで、マスコミに紹介されて一躍人気商品となった成功例を紹介します。老舗のところてん屋さんの「チョコろてん」です。
ダジャレのようなネーミングが微笑ましくもあるこの商品は、和風で甘いイメージのないところてんを、バレンタインデーという洋風なイベント向けにアレンジし、スイーツに仕立てることに成功しています。
「ところてん」と「チョコ」という、一見ミスマッチな組み合わせを見事に商品化しているのは企業努力でしょうが、商品コンセプトのパターンとしては、前ページの「ギャップのある商品」に当てはまります。
ところてんの「和」とチョコの「洋」だけでなく、ハイカロリーで甘いチョコに対して、ローカロリーでヘルシーなところが、いわゆる普通の「バレンタイン商品」とは一線を画しています。
マスコミ側も、イベント前になると放映する「ネタ」を集めなければなりません。ただ、「バレンタインでチョコが売れている」という話を放送したところで、マンネリ感があり、話題性はありません。
取り上げやすい「話題」を、こちらからマスコミに提供することで、取材を受けやすくなるのです。チョコろてんは、バレンタイン前にテレビやラジオ、新聞で取り上げられると、たちまち人気商品となったそうです。
- 「チョコろてん」ところてんの伊豆河童 http://www.rakuten.co.jp/i-kappa/
マスコミへのプレスリリース
ひと口にマスコミといっても、媒体はさまざまです。テレビ(キー局・地方局)、新聞(全国紙・地方紙・業界紙・スポーツ紙)、雑誌(情報誌・専門誌・タウン誌など)、大手サイトのネットニュースなどがあります。
上記のようなマスコミ各社に接触するためには「プレスリリース」を送りましょう。昔はFAXで送っていましたが、現在はオンラインで提供されているプレスリリース配信サービスを使う会社が多いようです。低価格で1,000社近くにプレスリリースを送信できます。
しかも、オンラインでプレスリリースを行うと、情報がネット上に蓄積されるので一定のSEO効果も期待できます。他社のリリース内容も見られるので、配信するときには参考にしましょう。
ソーシャルでのクチコミ
最近ではSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などへの加入者増加により、クチコミの広がるスピードも速くなりました。
以前、大手コンビニチェーンで、「スライム肉まん」という商品が販売されました。ぜひGoogleで画像検索してみてください。一般ユーザーが撮った写真で、画面が埋め尽くされています。
これは、商品を買った人の多くが「食べる前にわざわざ記念撮影し、しかもブログやSNSにアップして他人に報告した」ことを意味します。クチコミによる宣伝効果そのものですよね。この商品は有名なゲームが元ネタですから、多くの人にとって「共通の話題」です。当然、無名の商品では、こんなクチコミは起こりません。
そこで、前述のチョコろてんがバレンタインで話題になったように、「共通の話題に便乗する」ことを意識してみてください。前のページの事例も、共通の話題になる、わかりやすさを持っていましたよね。
人に教えたくなるようなコンセプトをひねりだせば、「クチコミで話題」の有名商品を作ることも夢ではありませんよ。
こんにちは、著者の川村トモエです。
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