鳥栖 剛[執筆] 7:00

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」によると、通販・ECなど物品宅配への不満点として「実際に商品を見て選べない」(26%)、「配達料金がかかる/高い」(25%)が上位にあがった。

調査は47都道府県に在住する20~69歳の男女2500人を対象にインターネットリサーチを実施。調査期間は2024年9月6日~7日。「宅配」に関わる利用実態や意識・行動などを全般的に聴取。直近3か月以内に宅配サービスを利用した人に対しては、受け取り方や再配達を防ぐ方法、通販やECなど物品宅配を利用する理由や不満点・困ったことなどを聞いた。

調査によると直近3か月のフードデリバリー・食材・通販やECなど物品宅配いずれかの利用率は38%だった。コロナ禍だった2022年の調査と比較して10ポイントの低下。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
全体の利用状況はコロナ禍の2022年より減少傾向となった

宅配サービスの受け取り方法は「自宅で手渡し」が79%でトップ。2022年調査から6ポイント低下した。次いで「ポスト投函」が50%、「置き配(場所指定)」が28%と続いた。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
「自宅で手渡し」の受け取り割合は減少した

初回配達時の受け取り状況について、「ほぼ全て受け取れている」との回答は65%となり、2年前の調査から7ポイント上昇した。年代が上がるほど初回での受け取り率は高まる傾向があり、60代は「ほぼすべて受け取れている」が79%を占めた。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
初回配達での受け取り率は2年前より改善した

直近3か月間の宅配サービス利用者に、宅配側の取り組みとして再配達防止策につながりそうな取り組みを聞いた。「配達前に在宅確認の通知が届く」「指定した日時に不在となった場合は、置き配で対応する」「午前中の区分をより細かく時間指定可能にする」が3割台。年代別の傾向では、20代で「配達時間を指定するのではなく、不在時間を選択できるようにする」、30代で「置き配選択時に配送料を安くする」が他の年代より高い割合だった。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
再配達防止策として配達前の在宅確認通知を有効と考える消費者が多かった

フードデリバリー・食材宅配を除く通販やECなどの物品宅配の利用理由・不満点・困ったことについて直近3か月間の宅配サービス利用者に聞いた。利用理由は「ネット・通信販売の方が価格が安い」が51%でトップ。「送料が安い・無料」(41%)、「お買い物が面倒・時間がないとき」(40%)、「時間を気にせず購入できる」(39%)と続いた。「お買い物が面倒・時間がないとき」は2022年調査と比べて9ポイント上昇した。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
通販・ECを利用する理由は「価格」や「送料」の安さが上位に

一方で、不満点には「実際に商品を見て選べない」(26%)、「配達料金がかかる/高い」(25%)、「注文から届くまでに時間がかかる」(18%)が上位にあがった。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
通販・ECへの不満には「実際に商品を見て選べない」「送料がかかる・高い」が上位となった

物品宅配での困った点では、「置き配ができない」「置き配希望ではないのに置き配された」「雨の日にぬれた状態で商品が届いた」「宅配ボックスにはいらないほど梱包が大きい」「無駄に大きな梱包で処分が大変」などといった声があがった。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
置き配や商品の破損・梱包で困りごと経験も
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