東証グロースに新規上場したライスカレーのビジネスモデルとは?
マーケティング支援やコスメ・アパレルのEC事業を展開するライスカレーは6月19日、東証グロース市場へ新規上場した。
ライスカレーは2016年創業。SNSや広告の運用代行、インフルエンサーキャスティング、レビューサイトなど自社メディア運用、データ分析ツール開発などを展開し、企業の集客支援などを手がけてきた。
現在のビジネスモデルは、「コミュニティデータ」のプラットフォーマー。「コミュニティデータ」とは、SNSやECなど特定のテーマでくくられたユーザー群(=コミュニティ)にまつわるデータのことで、コミュニティ内のアクションやリアクションデータを分析・管理。コミュニティごとの①潜在ニーズ把握②トレンドテーマ把握③実需要の事前検証――を可能とするとしている。ライスカレーでは、こうしたコミュニティデータを集め、活用支援をする事業をBtoB、BtoCの2軸で展開している。
BtoB分野では、コミュニティデータを活用した大手企業向けのマーケティング支援、ツール提供を手がける。自社開発のコミュニティデータマネジメントツール群として「CCXcloud」を用意しており、SNS分析ツールの「CCXsocial」や中小企業向けSNSコミュニティ集客ツール「アドスタ」などを展開。ツールなどを通じて企業のSNS運用や広告運用といった集客支援、商品開発や生産管理などをサポートする。
BtoC分野では、オーラル美容ブランド「MiiS」とZ世代向けアパレルブランド「RiLi」といったブランドをECなどで展開。2024年3月期におけるブランドごとの平均EC売上高は3億4000万円。BtoC事業で得られたノウハウなどをBtoB領域に還元しシナジー創出を図っている。
ライスカレーの2024年3月期の売上高は前期比29.5%増の23億7400万円。営業利益は8700万円(前年同期は1億6600万円の赤字)、経常利益は8900万円(前年同期は1億6600万円の赤字)、当期純利益は1億900万円(前年同期は1億2100万円の赤字)だった。上場による調達資金の使途としては人材採用や広告宣伝、新規事業開発の投資資金に充てるとしている。