自転車のあさひ、EC売上高は83億円でEC化率は11%。将来的に15%までめざす計画

ECと店舗の合計売上高(小売売上高)は前期比5.6%増の726億5200万円。小売全体に占めるECの割合は11.4%

石居 岳[執筆]

2023年4月5日 9:00

自転車専門店を展開する、あさひの2023月2期におけるEC売上高は83億円だった。

ECと店舗の合計売上高(小売売上高)は前期比5.6%増の726億5200万円。小売全体に占めるECの割合は11.4%。全体の売上高は同4.6%増の747億1200万円で、EC化率は11.1%だった。

小売りの増収は、価格改定による単価アップ、既存店売上高の同2.6%増、客単価の同5.6%増が寄与した。

自転車専門店を展開する、あさひの2023月2期におけるEC売上高は83億円
あさひの部門別売上高(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

2024年2月期の売上高は、同7.1%増の800億円を計画している。このうち小売売上高は同6.4%増の773億円。内訳は店舗が同6.6%増の686億円、ECは同4.8%増となる87億円を見込んでいる。

【中期経営計画】自転車利用者の減少見込むもOMO強化などで変化対応

あさひは2026年2月期を最終年度とした3か年の中期経営計画「VISION2025」を策定。マクロ環境については2026年、少子高齢化に伴い、労働力人口の減少と人件費圧力が上昇すると予想。自転車利用者の減少も見込んでいる。

自転車市場の環境については、新車の台数が漸減するほか、買い替えサイクルの長期化で、修理・メンテナンス需要が増加。子供用自転車は減少し、一般車から電動アシストにシフトすると予測している。

あさひは2026年2月期を最終年度とした3か年の中期経営計画「VISION2025」を策定
外部環境の変化について(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

こうした逆風を予想しつつ、変化対応で2026年2月期は全社売上高を850億円まで拡大する。

その成長基盤としては、「デジタル・IT基盤の強化」「物流機能の強化&最適化」「ブランディング強化」を挙げている。さらに4つの重点戦略として「お客様との関係性強化(CRM強化)」「既存店の活性化(店舗・EC)」「新しい店舗スタイルの開発」「事業領域の拡大」を掲げた。

都市圏への出店、既存店の活性化、全国の受け取り拠点、物流の効率化、品ぞろえ・品質の向上を図りながら、ECと店舗間で垣根なくモノや情報が流れるOMO戦略を強化。中期経営計画最終年度には、小売りにおけるEC化率は15%の達成をめざす。

あさひは2026年2月期を最終年度とした3か年の中期経営計画「VISION2025」を策定
OMOの強化について(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

 

この記事をシェアしてほしいタヌ!

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る

企画広告も役立つ情報バッチリ! Sponsored

「サムソナイト」「グレゴリー」のEC改善事例。CVR改善+購入完了率が最大45%増の成果をあげたアプローチとは 11月12日 7:00 スマホゲーム「モンスト」ファンがお得にアイテムを購入できる「モンストWebショップ」はなぜ「Amazon Pay」を選んだのか。導入効果+UI/UX向上に向けた取り組みを聞いた 10月30日 7:00 アンドエスティが「3Dセキュア2.0」の超効率的運用に成功したワケ。オーソリ承認率大幅改善、売上アップにつながった不正対策アプローチとは? 10月28日 7:00 EC業界で市場価値を最大化する――「全体を見渡せる人材」になるためのキャリア設計 10月27日 7:00 転売ヤーが引き起こすEC市場の混乱に立ち向かう! Shopifyパートナー・フラッグシップが提案する最新対策 9月29日 8:00 14か月で累計売上30億円超え。 韓国のネイルブランド「ohora」の急成長を支えたEC戦略とは 9月22日 8:00 生成AI検索が変える消費者の購買行動。UGC活用でサイト流入を最大化する 9月10日 8:00 ほしい商品が見つからないイライラを解消し、CVRを向上! 検索機能強化と顧客満足度アップを実現するBtoB-ECサイト改善のポイントとは? 9月9日 7:00 B向けEC担当者必見。BtoBビジネスを成功に導くサイト内検索の最適化戦略 9月3日 8:00 クリック率3倍、セッション数2.3倍を実現したECサイトの取り組みとは? リアル店舗のような“ワクワク感”を再現するPLAZAの事例 9月2日 7:00