自転車のあさひ、EC売上高は83億円でEC化率は11%。将来的に15%までめざす計画
自転車専門店を展開する、あさひの2023月2期におけるEC売上高は83億円だった。
ECと店舗の合計売上高(小売売上高)は前期比5.6%増の726億5200万円。小売全体に占めるECの割合は11.4%。全体の売上高は同4.6%増の747億1200万円で、EC化率は11.1%だった。
小売りの増収は、価格改定による単価アップ、既存店売上高の同2.6%増、客単価の同5.6%増が寄与した。
2024年2月期の売上高は、同7.1%増の800億円を計画している。このうち小売売上高は同6.4%増の773億円。内訳は店舗が同6.6%増の686億円、ECは同4.8%増となる87億円を見込んでいる。
【中期経営計画】自転車利用者の減少見込むもOMO強化などで変化対応
あさひは2026年2月期を最終年度とした3か年の中期経営計画「VISION2025」を策定。マクロ環境については2026年、少子高齢化に伴い、労働力人口の減少と人件費圧力が上昇すると予想。自転車利用者の減少も見込んでいる。
自転車市場の環境については、新車の台数が漸減するほか、買い替えサイクルの長期化で、修理・メンテナンス需要が増加。子供用自転車は減少し、一般車から電動アシストにシフトすると予測している。
こうした逆風を予想しつつ、変化対応で2026年2月期は全社売上高を850億円まで拡大する。
その成長基盤としては、「デジタル・IT基盤の強化」「物流機能の強化&最適化」「ブランディング強化」を挙げている。さらに4つの重点戦略として「お客様との関係性強化(CRM強化)」「既存店の活性化(店舗・EC)」「新しい店舗スタイルの開発」「事業領域の拡大」を掲げた。
都市圏への出店、既存店の活性化、全国の受け取り拠点、物流の効率化、品ぞろえ・品質の向上を図りながら、ECと店舗間で垣根なくモノや情報が流れるOMO戦略を強化。中期経営計画最終年度には、小売りにおけるEC化率は15%の達成をめざす。