藤田遥 8/20 7:00

ディーエムソリューションズが実施した「EC購買時の『推し活』に関する実態調査」によると、ECでのグッズ購入時、半数以上が「購入までがスムーズ」「決済手段が豊富」であることを重視することがわかった。

調査対象は、「推し活」においてEC・通販で月に1回以上グッズを購入している全国の10~40代のユーザー男女186人、調査期間は2024年7月10日~7月15日。

「推し」のカテゴリトップは「アニメ・漫画」

推している人物やキャラクターのカテゴリを聞いたところ、トップは「アニメ・マンガ」(40.3%)で、次いで「J-POPアイドル」(34.4%)「K-POPアイドル・韓国俳優・女優」(32.8%)だった。

その他「ゲームのキャラクター」「お笑い芸人」「YouTuber」「スポーツ選手」などさまざまな回答があり、「推し」が多様化している。

ディーエムソリューションズ EC購買時の「推し活」に関する実態調査 ウルロジ調べ 推している人物やキャラクター
推している人物やキャラクター(n=186/複数回答可、ディーエムソリューションズ「ウルロジ調べ」)

ECで購入したグッズ、最も楽しいと感じるのは「開封するとき」

EC・通販で毎月「推し活」のグッズを購入しているユーザーに、「推し活」のグッズをECで購入する際に最も楽しい瞬間を聞いたところ、47.3%が「グッズを開封するとき」と回答した。

ディーエムソリューションズ EC購買時の「推し活」に関する実態調査 ウルロジ調べ ECで「推し活」のグッズを購入した際に最も楽しい瞬間
ECで「推し活」のグッズを購入した際に最も楽しい瞬間
(n=186、ディーエムソリューションズ「ウルロジ調べ」)

商材によっては、届くまでのリードタイムや開封時の体験にも付加価値が発生していると言える。リードタイムでのコミュニケーション、開封体験を充実することで、ファンのエンゲージメントを高められることを示唆する結果となった。

「購入までがスムーズ」「決済手段が豊富」であることを重視

ECでの「推し」のグッズ購入で大切に感じることについては、「(サーバーダウンなどせずに)購入までがスムーズであること」(58.1%)「決済手段が豊富であること」(55.9%)が上位となり、半数以上がECサイトのスペックについて重視していると回答した。

ディーエムソリューションズ EC購買時の「推し活」に関する実態調査 ウルロジ調べ ECでの「推し」のグッズ購入で大切に感じること
ECでの「推し」のグッズ購入で大切に感じること
(n=186/複数回答可、ディーエムソリューションズ「ウルロジ調べ」)

グッズ発売日などアクセスが集中する日にサーバーダウンが発生し、グッズを購入し損ねたユーザーもいるという。また「推し活」をしているユーザーは若年層も多く、特定の決済手段でなければ購入できないユーザーも多いことが予想される。

梱包や不良品など物流に関することを重要視しているユーザーも4割いた。このことから「推し活」に関するグッズは、通常時とグッズ発売日などとの出荷波動が大きく、物流オペレーションに波が起きがちだと言える。

「推し」の情報収集手段、トップは「SNS」

「推し」のグッズに関する情報をどこから収集しているか聞いたところ、74.2%が「公式(推し)のSNSアカウント」と回答した。

ディーエムソリューションズ EC購買時の「推し活」に関する実態調査 ウルロジ調べ 「推し」のグッズに関する情報をどこから収集しているか
「推し」のグッズに関する情報を普段どこから収集しているか
(n=186/複数回答可、ディーエムソリューションズ「ウルロジ調べ」)

その結果をカテゴリごとに分析したところ、「VTuber」「YouTuber」のファンは平均より情報のアンテナ感度が高いことがわかった。

ディーエムソリューションズ EC購買時の「推し活」に関する実態調査 ウルロジ調べ 普段の情報収集において平均に比べて高かったカテゴリ
普段の情報収集において平均に比べて高かったカテゴリ(ディーエムソリューションズ「ウルロジ調べ」)

開封体験した後にSNS投稿をした経験については、67.2%が「ある」と回答。この結果もカテゴリごとに分析したところ、「VTuber」「YouTuber」のファンは20ポイント以上数値が高く、9割以上がSNSへの投稿経験があることがわかった。

ディーエムソリューションズ EC購買時の「推し活」に関する実態調査 ウルロジ調べ SNSに投稿する割合で平均よりも高かった「推し」カテゴリ
SNSに投稿する割合について平均よりも高かった「推し」カテゴリ
(ディーエムソリューションズ「ウルロジ調べ」)

情報感度が高いということは、その分野に対して可処分時間を多く使っていることを意味する。これらの結果から、「VTuber」や「YouTuber」のSNSコミュニティは他よりも濃いコミュニケーションとなっており、特にシェア文化が強いことが予想される。

調査実施概要
  • 調査タイトル:EC購買時の「推し活」に関する実態調査
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2024年7月10日~7月15日
  • 調査対象:10~40代の男女 186人
  • 調査条件:「推し活」においてEC・通販で月に1回以上グッズを購入しているユーザー
  • 調査対象エリア:全国
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