EC物流代行サービス「ウルロジ」のディーエムソリューションズ、越境ECサービス参入のため米国子会社を設立

ディーエムソリューションズは米国子会社を設立。越境ECサービス参入のための第一歩とする。越境ECサービスは、IPビジネスなどを展開する事業者の利用を見込む

松原 沙甫[執筆]

1月31日 8:00

EC物流代行サービス「ウルロジ」などを手がけるディーエムソリューションズは、越境ECサービスへの参入準備として米国子会社を設立した。

事業成長のための挑戦として米国における越境ECサービスの展開をめざす。米国子会社の設立は事業展開の第1弾となる。

米国子会社の設立により、米アマゾン(Amazon.com)や米国国内でのInstagramビジネスアカウントなどの開設が可能となり、米国で越境ECサービスを展開するための前提条件が整う。今後はこれらのECプラットフォームに日本国内の顧客の商品を出品、販売していく予定。ディーエムソリューションズは2026年3月期以降の本格的な展開に向けて環境整備を進めていく。

事業成長のために越境ECサービス参入をめざす(画像はディーエムソリューションズの決算説明資料から編集部がキャプチャ)
事業成長のために越境ECサービス参入をめざす(画像はディーエムソリューションズの決算説明資料から編集部がキャプチャ)

経済産業省の「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、日本から米国への越境EC市場規模は1兆4798億円で前年比13.3%増。国内外の「推し活」ブームに後押しされ、日本のアニメーション、漫画、ゲームのキャラクターグッズ販売など、知的財産を活用して収益を得るIPビジネスを中心に、越境EC市場は大きく伸長すると予想されている。

経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」日本・米国・中国3か国間の越境EC市場規模(推計値)
日本・米国・中国3か国間の越境EC市場規模(推計値)

ディーエムソリューションのサービスを利用している顧客企業はIPビジネスを手がける事業者も多いことから、海外市場における自社商品の販路拡大を望む声が多く寄せられているという。

顧客企業以外からも越境ECのサポートの問い合わせを受けることがあり、越境ECサービスへの参入がフルフィルメントサービス拡大や競合企業との差別化につながるものと考え、米国子会社設立に至った。

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