通販新聞 2016/8/29 8:00

通販新聞社が7月に実施した「第66回通販・通教売上高ランキング調査」によると、上位300社の合計売上高は6兆1845億円となった。伸び率は昨年同時期の調査と比べ5.1%増で、消費増税の影響が薄らいだものの昨年並みに。全般的にネット販売を行う企業の躍進が目立った。上位200社の合計は5兆7955億円で、昨年同時期から4・9%増加した。(※表は週刊通販新聞本紙で掲載した1~300位までの売上高ランキングの中から上位10位のみを掲載。11位~300 位および、利益率・増収率ランキングなどは本紙のみに掲載しております。「通販新聞」の購読はこちらご覧下さい

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ヨドバシカメラ1000億円に迫るなど、ネット通販企業が躍進【通販売上TOP300調査】①

上位300社の昨年7月調査時における伸び率は5.0%増で、今回も昨年並みにとどまっている。ネット販売を行う企業が存在感を強める一方で、総合系の老舗企業などに伸び悩むところが見られた。

上位40社を見ると、22社が増収となり半数を超えている。減収は13社、横ばいが2社(残り3社は不明)となっている。昨年同時期の調査では半数の20社が増収、減収が12社だった。

ヨドバシカメラ1000億円に迫るなど、ネット通販企業が躍進【通販売上TOP300調査】②

トップは今回の調査でもアマゾンジャパンだった。米アマゾンの公表資料によると、2015年12月期における日本(=アマゾンジャパン)の売上高は82億6400万ドルで、同年の平均為替レート(121円)で円換算すると約9999億円と1兆円の大台に迫る売上高となる。14年12月期の日本の売上高は約8300億円で、それとの比較では20.4%の増加となる。

同社は直販および仮想モール事業における出店者の積極的な出店誘致や支援による品ぞろえの拡充に加え、速配サービスなど各種特典を軸とした有料会員の順調な獲得および囲い込みによる固定客の増加が奏功しているようだ。

2位のアスクルは売り上げを伸ばし3000億円台に到達し、3位のミスミグループ本社も2桁伸び2400億円台の売上高になった。ともにBtoBを主力とし成長を続けている。

一方、4位のベネッセコーポレーションと6位のニッセンホールディングスはともに2桁減となり、2000億円を下回る実績になった。ベネッセコーポレーションは個人情報問題が尾を引き、通教の利用者を減らしたことなどが影響していると見られ、ニッセンホールディングスもカタログ発行回数を減らしたほか、販促費も大幅に削減したことが減収の要因となった。

6位以下を見ると、やはりネット販売企業の躍進が目につく。ヨドバシカメラは前期比25.6%増となり1000億円に迫っている。スタートトゥデイも32.1%の増収率で、500億円台に達し、今期も700億円近い売り上げを見込んでいる。

このほか、ファーストリテイリング爽快ドラッグといったネット販売を行う企業も20%台の伸びを見せ、売り上げを拡大している。

上位10社のシェアは41%

ヨドバシカメラ1000億円に迫るなど、ネット通販企業が躍進【通販売上TOP300調査】③

ランキング上位10社のうち増収となったのは7社で、このうち3社は2桁の伸びを見せた。上位10社の顔ぶれは昨年同時期の調査と変わらないものの、昨年10位だったディノス・セシールと同9位の千趣会の順位が入れ替わっている。

また、売上高が1000億円を超えたのは上位11位までの企業となっており、いずれも昨年同時期の調査と同数で、顔ぶれも同じだった。1000億円以上の企業11社のうち7社が増収を果たしている。

上位40位までにランキングしている企業のうち、順位を大幅に上げたのは34位のテレビショッピング研究所と37位の爽快ドラッグ。昨年同時期の調査における順位はそれぞれ48位、49位で、ともに10以上順位を上げて上位40位圏内にランキングした。なお上位40位圏外から今回ランキングしたのは2社のほか、セブン・ミールサービスだった。

一方、別図の「上位300社の売上高シェア」は上位300社を10位(51位以降は20~50位単位)ごとの階層で区切った売上高シェアを示したもの。1~10位のシェアは昨年同時期調査と同じ41%で、売上高合計は2兆5562億円で、昨年と比べると6.1%の増加になる。

11~20位も昨年と同様に12%になった。500億円以上の企業が位置する階層で、ネット販売企業やテレビショッピング企業が比較的多くなっている。

なお1~20位では全体の過半数の53%を占める状況となっている。合計売上高は2兆5569億円で寡占化の状況に変化がない。

300億後半~500億円未満の企業が位置する21~30位のシェアは7%。この階層は10社中7社が減収で、昨年同時期調査から順位を落とした企業が多い。

31~40位のシェアは5%。21~30位の企業と異なり、比較的伸び盛りのところが多くランキングしている。41~50位はすべて200億円台を売り上げる階層となっており、シェアは4%になっている。

101~200位のシェアは13%で、合計売上高は7900億円。201~300位の合計売上高は3935億円で6%のシェアとなる。

「通販新聞」掲載のオリジナル版はこちら:
第66回通販・通教売上高ランキング 上位300社、市場規模は5.1%増(2016/07/28)

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