公文 紫都 2020/1/7 9:00
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LTVを向上するためのCRM、マーケティングオートメーション(以下、MA)施策で成果を出すには、顧客セグメントごとに合わせた配信シナリオ構築が必要だと、マーケテイングクラウドソリューションの開発・提供を行うアクティブコアの山田賢治社長は指摘する。ECサイトが今行うべき配信シナリオ構築と成功事例とは。

MAで成果が出ないのには理由がある!

ワンパターン化された配信シナリオ

アクティブコアには、「MAツールを利用しているが成果が出ない。システムを乗り換えたい」といった引き合いが数多く寄せられるという。成果が出ないケースとしては以下のようなことがあげられる。

会員登録後に同じメールをスケジュール配信するワンパターン化では成果が出にくい

特に、性別、年代、購入商品など売上データや顧客データだけを配信定義に使い、Webサイト、LINE、アプリの訪問・閲覧履歴といった「アクション」を配信の条件として活用しきれていないケースが多い。これでは配信シナリオがワンパターン化してしまい、MA施策で成果が得られにくい。MA施策を最適化するには、「顧客のアクションを配信条件に取り入れ、パーソナライズされたコンテンツや配信タイミング、配信先(メール、アプリ、LINEなど)を設定する必要がある」(山田氏)。

今すぐ確認したい7項目

MA施策を行っているが成果が出ていない企業に対し、山田氏は7つの質問を投げかける。

MAで成果が出ていない7つのポイントを解説するアクティブコア 代表取締役社長 山田賢治氏

 

1. 自社のデータレイアウト/フォーマットを熟知していますか?

ポイント:ECパッケージを導入している事業者の多くはカスタマイズしており、配信条件を設定するとき、自社のデータレイアウト/フォーマットを知らないと毎回ベンダーに聞くことになり時間がかかる。少なくとも担当者は知っておくべき。

2. 自社の顧客を可視化していますか?

ポイント:直近の売り上げだけでなく、一回だけ購入した顧客や優良顧客が何人いて、その中からどのくらい売り上げが上がっているか、毎日チェックしているか?

3. ECデータ(+店舗データ)は顧客単位で紐づいていますか?

ポイント:会員IDを統合できているか。

4. Webサイト閲覧履歴とLINE/アプリ/店舗データは顧客単位で紐づいていますか?

ポイント:ECのデータとLINEやアプリの会員データなど、メディアごとに会員体系を別々にしている事業者は案外多い。

5. 顧客セグメントを作成してシナリオを複数ステップで実行していますか?

ポイント:商品の購入別に顧客セグメントは作っているかもしれないが、そのシナリオから複数のステップで顧客にオファーできているか。

6. 顧客タイミング/アクションに合わせてシナリオを実行していますか?

ポイント:○月○日にこのメールを一斉配信する、△月△日にこのキャンペーンメールを配信するといった単一アクションではなく、顧客のアクティブな時間やアクションに合わせてシナリオを実行できているか。

7. メール/LINE/アプリ/Webのコンテンツはパーソナライズ化されていますか?

ポイント:顧客1人ひとりの行動履歴、購入履歴によってコンテンツやタイトルを変えているか。

顧客ごとに配信シナリオをパーソナライズ

顧客データを統合し、顧客を可視化する

上述した通り、MA施策で成果を得るためには、顧客のアクションを配信条件に取り入れ、パーソナライズされたコンテンツ、配信タイミング、配信先を設定する必要がある。そのためには、各所に散らばったデータを顧客単位で紐づけ、セグメント化してから最適なMA施策を打った方が良い。条件の異なる顧客に単一の施策を行っても効果は得られにくいからだ。

属性、閲覧履歴、購入履歴、嗜好、アプリでの行動履歴などあらゆるデータを統合し、顧客データを構築。それに基づき顧客をセグメントしCRM/MA施策を実行する

 

「休眠予備軍」の掘り起こしが売上に関わる

既存顧客をセグメントする際、最後の購入から半年以上が経過している「休眠予備軍」に注目したい。休眠予備軍を掘り起こせるかは、売り上げに関わってくる。特に着目すべきは「顧客の最終アクション」だ。

「購入データだけでは、顧客の本当の動きは分からない。仮に最終購入から1年以上が経っていたとしても、その間にサイトを訪問したりアプリを閲覧していたりする可能性は十分ある」と山田氏は指摘する。

こうした顧客をセグメントし、MAで掘り起こし活性化させることが既存顧客のロイヤルティを高める重要な施策となる。

自社にとってどのセグメントを強化すれば売上にインパクトがあるかを把握し対策を行う

 

セグメントに基づきシナリオを設定

セグメント分けができたら、あとは顧客ごとにどんなコンテンツを、どのタイミングで、どこで配信するかを検討し、実行に移していく。以下、MA施策の成功事例を見ていきたい。

会員登録のメリット訴求で、LTV51%向上

メルマガ会員になった場合の特典例。会員登録ページだけでなく、初回購入後のお礼メールなどでもしっかり訴求していくと、顧客ロイヤルティが高まる

会員登録をしてもらうと、どんなメリットがあるのか。それらをしっかり訴求し、メリットに合わせて配信スケジュールを組む。会員登録後にポイント利用促進メールを配信したあるECサイトでは、会員登録後3ヶ月以内のLTVに大きな変化が見られた。メールに反応しなかった顧客のLTVが平均2万2,106円だったのに対し、メールに反応した顧客のLTVは3万3,391円と51%向上したという。

配信時間帯にも気をつけたい。顧客によって「朝型」「夜型」などアクティブな時間帯が異なるからだ。会員登録の時間や、メールを開封した時間など、顧客の活動時間に合わせて配信すると、以後の開封率やクリック率が高まる。

配信時間/ABテスト自動最適化のイメージ

 

初回購入客をリピーターにし、売上10%増

売上10%増を実現したシナリオ例。地道な改善の結果が売上増につながった

 

ブックオフは、顧客の反応を見ながら繰り返しメールを送ることで、初回購入客のリピーター化に成功。結果として売上が10%増加した。

まず、最終購入日から90日が経過した顧客に対し、初回時の購入履歴や閲覧履歴を基にレコメンドメールを送る。そこでクリックの有無を確認し、反応がなかったら2週間後に再配信。それでも反応がなければクーポンを送り、ここでもリアクションが得られなかったら「最終案内」としてクーポンを発行する。1回のシナリオは180日と長いが、改善前の30日(週1回配信)と比較すると、明らかに効果があった。合わせて、退会率やオプトアウト移行率の調査や、クリエイティブ、タイトルのA/Bテストなど地道な改善を続けた結果、売上10%増につながった。

AIの活用でよりMAを最適化

見込み客、退会可能性のある客をAIが予測

アクティブコアでは、見込み客、または退会可能性のある顧客の発見・抽出やABテスト最適化などを実現するAIの開発にも力を入れている。

MAの最適化を実現するAI活用事例

 

また、AIをリピートユーザーの予測にも役立てている。

AIを活用したリピート予測モデル。正解率は9割程度あるという

アクティブコアが行っているのは、会員が初回購入後にリピートしたか、していないか、Webの行動履歴や店舗のPOSデータなどの学習データをAIに学習させ、正解データ(教師データ)を別個に教えるというもの。AIに70%の教師データを与えてモデルを構築し、残りの30%で、そのデータが正しいのかを予測する。現在のところ正解率は88.2%で、山田氏いわく、「正解率が9割近ければ実際の業務で使える」という。

またアプリの利用者は店舗での購入率が多いことから、AIに店舗で買う人の行動履歴を学習させ、「購入の可能性はあるが、まだ店舗で購入実績のない顧客のリスト」を抽出して配信するといった取り組みも行う。

実際、アクティブコアが支援している事業者の中には、AIの抽出結果に基づきメールでプッシュ通知して店舗誘導したところ、それまでは35.3%の顧客が10日以内に店舗で購入していたが、この割合が58.4 %になるなど、店舗誘導の効果が出ているという。

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