ネット上で悪評・クレームが多い業種、通販が1位。その理由や、不満の内容とは?【2023年下半期調査まとめ】

調査結果によると、ネット上で悪評やクレームが書かれている業種は無店舗小売業(=通販)が最も多い。不満の具体的な内容や原因を押さえておこう

高野 真維

2024年2月29日 8:30

AI与信管理サービスを提供するアラームボックスが調査した「2023年下半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種」によると、悪評・クレームの投稿が最も多い業種は通販事業を専門とする「無店舗小売業」だった。不満の内容は、「購入した商品の不具合や購入前の印象との違い」「配送トラブル」に関するものが多いという。

2023年下半期にSNSなどのインターネット上で投稿された各企業に関連する口コミや評判のなかから、悪評・クレームを抽出し取りまとめた。

クレーム1位は通販。不満は「到着日や梱包に対する不満」「購入前の印象との違い」

調査結果によると、悪評・クレームが多い業種の順位は次の通り。

  • 1位:無店舗小売業(通販事業)
  • 2位:宿泊業(ホテル、旅館)
  • 3位:各種商品小売業(百貨店、総合スーパー)
  • 4位:その他の小売業(家具、化粧品、中古品小売業など)
  • 5位:織物・衣服・身の回り品小売業(アパレル、寝具販売)
  • 6位:通信業(携帯キャリア、ネット回線サービス、プロバイダ代理販売店など)
  • 7位:医療業(病院、美容クリニック、医療脱毛など)
  • 8位:鉄道業(鉄道会社)
  • 9位:銀行業(都市銀行、地方銀行、ネットバンクなど)
  • 10位:洗濯・理容・美容・浴場業(美容院、エステなど)
悪評・クレームの業種別ランキング
悪評・クレームの業種別ランキング

通販事業を専門とする無店舗小売業が1位。また、小売業も上位に多くランクインしており、アラームボックスは次のように指摘している。

昨今は小売業を営む多くの企業が通販事業を展開しているが、店舗だけでなくネット上でも顧客との接点が増えたからではないか。企業は通販事業を展開することで場所や時間を問わず販売活動を行える利点はあるが、その分クレームの件数が増えることを念頭に置き、企業ブランドのイメージを維持・向上させるようなマネジメントを行う必要がある。

クレームの内容は、購入した商品の不具合や購入前の印象との違いに関する不満、配送トラブルに関するものが多い。

また、調査を贈答品の需要が高まる年末にかけて実施したため、商品の到着日や梱包に対する不満が多くなっている。

悪評・クレームの頻出単語は「残念」「対応」ほか

EC・小売業における、悪評やクレーム投稿で頻出している単語は、「商品」「購入」「発送」「残念」「対応」など。最も多かった単語は「商品」で、1100回以上使われていた。

ほかの頻出単語からは、購入した商品へのクレームや、購入後の発送や連絡に関する対応についての言及が多く見られた。

EC・小売業の悪評・クレーム 頻出単語
EC・小売業の悪評・クレーム 頻出単語

調査概要

  • 調査の名称:「2023年下半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種」
  • 調査期間:2023年7月1日〜同12月31日
  • 対象企業:アラームボックスでモニタリングしており、業種登録がされていた1万1212社
  • 対象データ:インターネット上に投稿された口コミのうち、アラームボックスが「悪評・クレーム」と分類したもの
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