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老舗靴店として知られる「ワシントン靴店」の創業は1933年。80年以上にわたり、婦人・紳士靴、バッグを中心としたオリジナルブランドの商品企画・販売を手がける。現在は実店舗を25店展開。リピーターに愛され続けられ、購入客のボリュームゾーンは30~50歳代で、60歳代も多いという。そんなワシントン靴店が若年層、そして実店舗のない地域に住む顧客へのアプローチ方法として力を注いでいるのがEC事業だ。

転換期となったのはECシステムの刷新、決済の拡充などを行った2019年。ワシントン靴店のWEBマーケティング責任者・石嶺哲晴氏(営業本部EC開発室 室長)、システム面でワシントン靴店をサポートするフューチャーショップの執行役員・安原貴之氏(執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネージャー)の対談から、成果に直結するECシステム選び、決済拡充施策を見ていく。写真:吉田浩章

脱スクラッチ開発で本業の“売り”に集中

80年以上、「時代のニーズ、ライフスタイルの変化に合わせたショップや商品を展開してきた」(石嶺氏)というワシントン靴店。パンプスを中心とした製品は自社で企画し、国内外でOEM生産。実店舗とECサイトで販売している。

関東圏を中心とした実店舗圏内外に住むユーザーへのプロモーション、若年層へのアプローチを強化するため、2019年からECビジネスの積極的な投資に着手した。ECサイトの基盤を支えるECシステムも従前のスクラッチ型から、フューチャーショップが提供するSaaS型のECプラットフォーム「futureshop」に変更し、同年2月にECサイトをリニューアルした。その理由を石嶺氏はこう話す。

(以前のECシステムは)フルスクラッチで作っていたために、継ぎ足し継ぎ足しの状態で開発・運営が続いていた。また、何か新しいことに取り組むときには都度、開発コストが発生していた。レスポンシブwebデザインなど今どきのECのデザインで、“運営しやすい”“使いやすい”ECサイトにするため、アパレル・ファッションECサイトによる導入実績が多い「futureshop」への移行を決めた。

ワシントン靴店のWEBマーケティング責任者・石嶺哲晴氏(営業本部EC開発室 室長)
ワシントン靴店のWEBマーケティング責任者・石嶺哲晴氏(営業本部EC開発室 室長)

この判断に至った経緯には石嶺氏のこんな考えもあった。「小売業界、EC業界の変化は早く、3年後にどのような状況になっているのかも見通せない。こうしたことを踏まえると、自社でイチからECシステムを作り上げていくのはとてもリスクが高い。そこはその道のプロ、ECシステムの専門会社に任せ、自分たちは本業である“売り”に集中することが重要になる。どう売っていくのか、どんな商品を開発していけばいいのかを考えていくことに専念しなければならない」。

こうした石嶺氏の考えについてフューチャーショップの安原氏は次のように補足する。

年間数億円を投資して、自社のやりたいことを、やりたいタイミングで実現するための意思決定を行う企業もある。知見が社内にたまるのでメリットは大きい。一方、デメリットもある。まずコストがかかるというところ。そして工数もかかる小売業・EC事業者が本来、力を入れるべきところは何か? システム面ではなく、商品を売るための企画やマーケティングが本業のはずだ。

フューチャーショップの執行役員・安原貴之氏(執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネージャー)
フューチャーショップの執行役員・安原貴之氏(執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネージャー)

「futureshop」の導入を決めた理由は「特許」取得済みの最新機能

ここで、ワシントン靴店が数あるECプラットフォームの中からフューチャーショップの「futureshop」を選んだ理由について触れておきたい。

「futureshop」で運営しているワシントン靴店のECサイト
「futureshop」で運営しているワシントン靴店のECサイト

「futureshop」は自社ECサイトの構築サービスの開発・販売企業として16年もの実績がある。稼働店舗数は2018年末時点で約2400店舗。2018年の全店舗流通総額は1085億円で、1店舗あたりの流通額が高いのも特長である

ワシントン靴店による導入の決め手は、特許登録済(特許第6619478号)となったパーツ単位でECサイトを構築するという「futureshop」内の新しいCMS機能「commerce creator(コマースクリエイター)」だ。

コマースクリエイターを使えば、ECサイトの要素1つひとつを「パーツ」単位に分割し、システム提供分と、独自に作成できるパーツとを組み合わせて、ECサイトの構築が可能。そして、作成したパーツには「class」や「id」が設定できるため、CSSの適用によって見た目を自由に変更できる。

つまり、SaaS型の弱点とも言われるデザインのカスタマイズ性を飛躍的に向上させ、同時にアップデートなどによる機能の拡張性も確保。これにより、ECサイト運営者が安全性を担保しながら、効率的にサイト運営し、なおかつ最新機能を常に利用できるようにしているのだ。

 

futureshopの「commerce creator(コマースクリエイター)」の概念イメージ
「commerce creator(コマースクリエイター)」の概念イメージ

リピーターも新規訪問者も決済しやすい環境を決済手段の拡充で実現

リピート比率が高く、主に既存客が買い物をするワシントン靴店のECサイト。だが、新規顧客の獲得に課題があった。また、ユーザビリティの向上も至上命題となっていた。

ワシントン靴店はこのようなECサイトの課題を解決するために決済手段の拡充を決断。Amazonが提供するID決済サービス「Amazon Pay」を導入することにした。

ワシントン靴店を使う年齢層の高い会員でも、Amazonアカウントを持っている顧客は多いだろう。また、新規の見込み客もAmazonアカウントを保有している割合は高いと考えられる。さらにお客さまにとっては、さまざまな決済手段の選択肢があった方が良いすべての訪問者に気持ちよく買い物いただくことがコンバージョンの向上につながり、ECの売上拡大に貢献するはずだ。(石嶺氏)

「futureshop」は「Amazon Pay」のグローバルパートナープログラム(公式認定制度)の「Premier Partner」で、2015年に「Amazon Pay」が日本でサービスを開始した頃からのパートナーである。こういった背景もあり、「futureshop」導入サイトでは、追加開発などを行うことなく自社ECサイトに「Amazon Pay」を導入することが可能。ワシントン靴店も管理画面の設定から簡単に「Amazon Pay」を導入することができた。

「Amazon Pay」導入直後の利用率は決済全体の2割、CVRは20%増

2019年2月のサイトリニューアルにあわせて導入した「Amazon Pay」。導入後、ECサイトはどのように変わったのか。導入前に比べると大きな変化が現われた。

  • 決済全体に占める「Amazon Pay」の利用率:2割強
  • 新規購入者数:約13%増加
  • コンバージョン率:約20%増加

また、「Amazon Pay」経由での購入において、新規顧客が6割、既存顧客が4割の割合で推移しているという。

2019年2月から「futureshop」の利用をスタートし、初月から「Amazon Pay」の利用比率は約20%を記録。その後も20%台前半をキープしている。毎月の新規会員登録数の約半分がAmazonアカウントと連携。「Amazon Pay」が新規会員獲得に確実に貢献していると考えられる。(安原氏)

ワシントン靴店の石嶺氏は次のように振り返る。

期待していたとおりの結果が得られているので、「Amazon Pay」を導入して良かった。導入の最大のメリットはユーザビリティの向上だと感じている。エントリーフォームでの離脱を大きく軽減という点において、非常にメリットがあると実感した。(石嶺氏)

ECプラットフォーム側の視点から、安原氏は「毎月の新規会員のうち、『Amazon Pay』での決済率は5割程度。『Amazon Pay』がなければ、新規会員からの売り上げは増えることがなかった可能性もある」と指摘。そして次のように付け加える。

日本国内のEC化率が上がり、EC利用者数が増加。加えて、昨今はAmazonやその他ECサイトで、配送先や決済情報を登録したままの状態で買い物をする消費者が多くなっている。そうした消費者が独自ドメインECサイトで最初に買い物をする際、個人情報やクレジットカード情報の入力を求められることが大きなハードルとなっている。「Amazon Pay」ならAmazonアカウントでログインするだけで、個人情報を何も入力せずに買い物ができるため、こうしたハードルを簡単に下げることができる。また、「Amazon Pay」で購入した顧客を会員登録へと誘導できるので、自社ECサイトにとって重要なリピーター対策が行える点も大きな魅力だ。

ワシントン靴店のカート内に商品を入れると、「Amazon Pay」のボタンが表示される
ワシントン靴店のカート内に商品を入れると、「Amazon Pay」のボタンが表示される

「Amazon Pay」の強みはAmazonアカウントを用いた決済サービスだということ

購入客のボリュームゾーンを考えると、買い物のフローはシンプルにしたい。今回、石嶺氏が感じた大きなユーザビリティ向上の評価点は、「Amazon Pay」によって、顧客が決済に必要な情報を入力する手間が省ける点だ。これが最終的なコンバージョン率の改善にもつながっていると見ている。

「Amazon Pay」はAmazonアカウントを用いたID決済サービス。「Amazonアカウントにはネットでの小売りにおいて必要な情報が詰まっている」(安原氏)。そのため、Amazon Payでの決済なら配送先情報が登録されていなかったり、決済情報を新たに入力しなければならないといった心配はない。

靴の販売ビジネスは、リピート購入してもらうことが重要。ワシントン靴店は商品力には自信があるので、お客さまの心を掴むことができると考えている。ただ、ECサイトでの新規顧客の獲得には大きなハードルがあった。それを「Amazon Pay」で解消できたと感じた。(石嶺氏)

また、“Amazonブランド”が安心感・信頼感の醸成につながっていると石嶺氏は付け加える。

ワシントン靴店を初めて知ったという顧客に対して、Amazonの知名度や安心感は少なからず購入の後押しになっている。また、「Amazon Pay」のボタンに表示される“Amazonロゴ”、そして、「Amazonマーケットプレイス保証」※1の適用が安心感・信頼感の醸成につながっている。(石嶺氏)

※1:Amazonマーケットプレイスでの購入時に、万一、販売事業者と購入者の間でトラブルが発生した場合に、配送料を含めた購入総額のうち、最高30万円までをAmazonが保証する制度、一部除外あり。

ワシントン靴店 石嶺氏 フューチャーショップ安原氏
対談は1時間半にわたって行われた

自社ECの意義は「ブランド作り」「ファン作り」

石嶺氏と安原氏の対談は自社ECサイトを運営する意義へと移った。リピート率は高いものの、新規顧客の獲得に課題を抱えていたワシントン靴店について、安原氏は「自社ECサイトを運営する意義はファンを作る、ブランドを作ることに尽きる。ワシントン靴店の商品力にはその土台がある」と評価する。

近年まで、ECサイトで靴を購入することへのハードルは高かったものの、自宅で試着して気軽に返品できるサービスが登場したことで、若年層が靴をECサイトで購入する文化が根付きはじめていると石嶺氏は実感。「若い方がスマホで靴を買うという消費行動の浸透は追い風になる」(石嶺氏)

根強いファンに支えられていたワシントン靴店のECサイト。ECプラットフォームの刷新、そして「Amazon Pay」の導入によって、新たなステージに入った。

月次売上は前年同月比20~30%増で推移。新規顧客も増えてきた。これまで新規顧客獲得に投じる予算はなかったが、EC事業が好調に推移しているので、その予算を確保できるようになった。「Amazon Pay」導入によってコンバージョン率も改善されてきているので、積極的にプロモーションを実施していきたい。(石嶺氏)

ちなみに、「futureshop」は「Amazon Pay」を日本で初めて実装したECプラットフォーム。自社ECサイト運営企業が「Amazon Pay」の導入により、会員登録数を増やし、効果的な「ブランド作り」「ファン作り」ができるよう、議論を重ね実装にこぎつけたという。

「futureshop」のカート内での表示例
「futureshop」のカート内での表示例

「Amazon Pay」の実装でこだわったのが、顧客による購買体験と自社ECサイトへの会員登録画面。一般に、自社ECサイトの場合、新規会員をいかに増やせるかという点に目が行ってしまい、リピーター向けのユーザビリティが疎かになってしまう傾向にある。リピーターであっても、新規顧客であっても、違和感なく「Amazon Pay」を選択できるように、「Amazon Pay」ボタンや説明文言の位置などを徹底的に議論し、誰にとってもベストな購買体験になるように重要視した。そして、「Amazon Pay」での決済と同時に、会員登録ができるように設計した。店舗と同じくらい、自社ECサイトでも丁寧な接客を実現しなければならない。(安原氏)

画像左から「Amazon Pay」ログインボタンを設置したカート、ログイン画面、注文手続き画面
画像左から「Amazon Pay」ログインボタンを設置したカート、ログイン画面、注文手続き画面。「Amazon Pay」での注文確定と同時に自社ECサイトへの会員登録が完了できる点に「futureshop」のこだわりが詰まっている(画像は「futureshop」の画像を編集部でキャプチャし一部加工した)

ワシントン靴店、「手軽に、簡単に購入できる自社ECをめざす」

ECプラットフォームの刷新、決済手段の拡充を経て「ワシントン靴店の商品へのこだわりや強みを外に向けてPRしていくフェーズに移りたい」と考える石嶺氏。

「コンバージョン率の改善によって、今まで以上に多くの方に自社製品の良さをアピールし、訪問してもらわなければならない。また、すでにワシントン靴店を知っている方によりバリューを感じていただくためのブランディング戦略も必要。『Amazon Pay』には、訪問した方が簡単に、手軽に決済できる環境を作る架け橋になってもらいたい」と石嶺氏は言う。

安原氏は対談の最後をこう締めくくった。

日本の小売事業者やメーカーを含めて、事業者側の課題はデジタルマーケティングの知識や経験を持ち合わせている人が少ないこと。実は、グローバルで実績を伸ばしたツールが次々と日本市場に入ってきており、それを利用しないといけないような状況も醸成されつつある。ECプラットフォーム事業者として、そんな小売事業者やメーカー、EC事業者を支援するための仕組み作りや、ECアドバイザーによるサポート、そしてECサイトの立ち上げから使いこなしまでをお手伝いするアカデミーといった3つの支援を一層強化していきたい。

社内には「ワシントン靴店」の名称の由来を説明する掲示板も。「ワシントン靴店」の創業者が最初に手がけたのはアメリカのオレゴン州ポートランドでの食料品店。その開業街区の名称「ワシントン」にちなんで名付けたという
社内には「ワシントン靴店」の名称の由来を説明する掲示板も。「ワシントン靴店」の創業者が最初に手がけたのはアメリカのオレゴン州ポートランドでの食料品店。その開業街区の名称「ワシントン」にちなんで名付けたという

※記事内のデータはすべてワシントン靴店、フューチャーショップによる調査結果です

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