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各業種におけるGoogleマイビジネスの活用方法について、Googleマイビジネス プラチナプロダクトエキスパートの永山卓也氏に取材する連載企画「業種別Googleマイビジネス対策講座」第1弾。

前編では、全業種に共通して必要な知識である「Googleマイビジネスのメリット、デメリット」に関する内容のうち、一般の店舗オーナーにとってのメリット、デメリットを永山氏に解説いただきました。

また中編では、複数の店舗を展開する「チェーンビジネス」がGoogleマイビジネスを活用する場合のメリット・デメリットを解説いただきました。

今回、後編では、自治体・DMOがGoogleマイビジネスを活用する場合のメリット・デメリットをざっくりとわかりやすく解説いただきます!

※DMOとは……Destination Management/Marketing Organizationの略で、「地域の多用な関係者を巻き込みつつ、科学的アプローチを取り入れた観光地域づくりを行う舵取り役となる法人」。これを要約して「観光地域づくり法人」と観光庁では定義しています。

自治体・DMOがGoogleマイビジネスを活用するメリット

――最近、地域のGoogleマイビジネス支援を行う自治体・DMOが少しずつ増えてきたように思います。自治体・DMOでデジタルマーケティング等を担当している方が、Googleマイビジネスを活用するメリット・デメリットとしてはどういったものがありますか?

永山:

自治体・DMOに関しては、今おっしゃったような「地域の店舗・施設のGoogleマイビジネス導入を啓発、促進、支援したい」場合と、「自治体が管理する施設のGoogleマイビジネスを運用したい」場合でそれぞれのメリット・デメリット要素は変わってきます。もちろん、両方行いたい場合もあると思います。

――なるほど!確かにその2つの目的は別々に考えた方が良さそうですね。自治体ならではの視点といえそうです。

自治体 DMO Googleマイビジネス
▲自治体・DMOがGoogleマイビジネスを活用する目的:編集部作成

永山:

まず、「自治体が管理する施設のGoogleマイビジネスを運用する」メリットは、チェーンビジネス編でお話したことと似ているのですが、観光地や自治体管理の施設は個人店舗などと比べて閲覧数が多くなることが多いので、正しい情報、求められる情報を発信するメリットも非常に大きなものになる、ということですね。

「地域の店舗・施設のGoogleマイビジネス導入を支援する」メリットは、特に小規模店舗のオーナーさんがデジタルマーケティングで足らない場合が多い「分析思考」や「情報伝達思考」への転換のキッカケになること。

それを継続的に啓発、促進、支援することで、エリア全体で取り組める導入線になることが挙げられるでしょう。

さらにこれらを官民含め複合的に取り組むことで、ぼんやりと感覚で取り組んでいた商工・観光系の施策を「この施策を行うとこのくらい検索数やアクション数が増えるので、今後はこう取り組む」というように、ある程度データを基にして考えることが出来るようになります。これは大きなメリットです。

こういった「データを基に考える」ことは他の様々なデータを用いても可能ではあるものの、Googleマイビジネスで得られるデータは「どのくらい検索に引っかかっているか」「どれくらい行動に移されているか」「どんな言葉で引っかかっているか」など、非常にストレートで、はじめてデータ利用に取り組むには非常に馴染みやすく、そして利用価値の高いデータです。

自治体 DMO Googleマイビジネス
▲自治体・DMOがGoogleマイビジネスを活用するメリット:編集部作成

――確かに。特に地方部では、なかなかデータをもとにした分析までは進んでいないところが多いですよね…。現状足りていない部分を改善していけるというメリットがありますね!

自治体・DMOがGoogleマイビジネスを活用する際のデメリット・ハードルは?

――自治体やDMOがGoogleマイビジネスを活用する際のデメリットやハードルとしては、どういったものが考えられるのでしょうか。

永山:

自治体やDMOの場合、地域の店舗のため、そして地域全体、他にも観光地のためだったり、デジタルマーケティング促進のためなど、本当に様々な目的が考えられます。

目的をきちんと決め優先順位を決めてやらないと、ただ「やることが膨大に増えてしまう」だけになってしまうんです。

――やることが増えてしまう、というのがデメリットなわけですね…。やったことが無駄にならないよう、「なぜやるのか」をより明確に考えなければいけないんですね。

自治体 DMO Googleマイビジネス
▲自治体・DMOがGoogleマイビジネスを活用するデメリット:編集部作成

永山:

そうなんです。目的もなくただ仕事が増えるだけって、誰でも嫌ですよね…笑

それもあって、全員がやりたがらない状態に陥ってしまっていることもあります。

単純に事業主、単独の店舗と比べて目的が多岐に渡る事が多いですし、特に自治体などは異動も多いため、きちんと意識して取り組む必要があります。

少し話はズレるんですが実際にあった事例で、ある自治体が管理している有名観光地で、Googleマップの電話番号が違う課の番号になっていたため、間違い電話が多発していました。

おそらく現場レベルでは薄々気づいていた可能性もあるんですが、修正方法を調べたりしないといけませんし、単純に自分の仕事ではない(そのような仕事が存在しない)ので難しかったのかもしれません。実際は、電話番号を変えるだけならマイビジネスでなくてもGoogleマップから上方修正提案もできるのでそこまでの手間作業ではないのですけど。

この事例で言うと、自治体の方がGoogleマイビジネスの効果に着目され情報整備に取り組んだことで、この問題が解消され観光客の間違い電話を減らせ、観光客のマイナスな観光体験に繋がる要素をひとつ無くせたのです。

――なるほど。ただやることが増えたのではなく、観光客のマイナスな体験を減らせたというのはいいですね!それも立派な「Googleマイビジネスを活用する目的」ですよね。

永山:

そうなんです。

いわゆる担当が誰もいない「穴」の要素なんですが、有名な観光地だったりすると特に影響が大きい要素になるので、こういった情報を正すことを「目的」のひとつにぜひ加えてください。

自治体 DMO Googleマイビジネス
▲自治体・DMOがGoogleマイビジネスを活用した事例:編集部作成

永山:

他に考えられる問題でいうと、去年まで違う担当だった人がいきなり担当になったりするので、ノウハウが自治体や団体に貯まっていかないと言うのも、デメリットというか問題点の一つとして挙げられますね。

マニュアル化・ルール化・体系化して引き継ぎしていかないと、またイチからになってしまいます。

――担当が2、3年ですぐ入れ替わるというのも、自治体ならではですよね。継続的に施策を行いたいのであれば、どうやって引き継ぐのかまで含めて考えなければいけないわけですね。

自治体・DMOのGoogleマイビジネス支援、どうやって進める?

――では、民間の店舗を支援したい自治体・DMOは、具体的にどうやって支援を進めていけばいいのでしょうか。

永山:

民間での活用を支援する場合、店舗向けのセミナーや個別相談会を開催したり、登録支援を行ったり、マニュアルを作成し、配布するといった方法が多いです。

これを行うためには自治体や団体側がある程度の知識や人的工数が必要になるため、セミナーやマニュアル作成、登録代行は自治体のホームページ等と同様に予算を組み、外部委託することが多いです。

(予算もそんなに組めないし、知識もない!という場合には、Grow with GoogleというGoogle公式の学習プロジェクトを利用し、トレーニングセミナーなどを開催することもできます。ぜひ活用してみてください。)

他にも組合に活用を促すという流れもありますね。その場合は組合向けの勉強会を開きます。理解を深めてもらい、活用方法を提案するんです。組合全体に促すことで加盟店舗に広がっていくので、効率良く広めることができるというメリットがあります。

自治体 DMO Googleマイビジネス
▲自治体・DMOがGoogleマイビジネスの支援ででできること:編集部作成

――色々な方法があるんですね。ただ、説明会やマニュアルでメリットを理解してもらって自発的に登録してもらう場合と、「登録を支援するよ」という文句で登録を促す場合では、店舗側のモチベーションも異なる気がするのですが、どう思われますか?

永山:

登録の支援は、いきなり編集可能だったりインサイト情報などデータが閲覧できるようになったところから始まるので、面倒でやってこなかった事業主やスマホやPC操作が苦手な経営者にはいいきっかけになるでしょう。

説明会やセミナー、運用支援は行うことでそれを継続的に活用してくださるキッカケになります。

逆に言えば登録支援だけではマイビジネスをどう使っていいかわからず結局活用されない店舗が多く発生してしまうというデメリットになります。

セミナーや勉強会、運用支援などだけだと、最初の登録の壁が面倒で、結局オーナー登録しないままになってしまう事が増える というデメリットになります。

件数より質!と言いたいですが、ある程度この流れを広げていくためには導入件数も重要になってきます。この辺りはバランスですね。

――なるほど、説明会やマニュアル配布では継続的な活用を促せるというメリットが、一方登録支援では導入件数の母数を増やせるというメリットがあるわけですね!

件数と質を両立させたいなら、両方ともバランスよく進めていくと良さそうですね。

自治体 DMO Googleマイビジネス
▲自治体・DMOのGoogleマイビジネスの支援方法別 メリット・デメリット:編集部作成

――今回もわかりやすい解説、ありがとうございました!

まとめ

今回は「業種別Googleマイビジネス対策講座vol.1」後編として、自治体・DMOがGoogleマイビジネスを活用するメリット・デメリットについて、永山氏に語っていただきました。

<業種別Googleマイビジネス対策講座vol.1 後編のまとめ>

  1. 自治体・DMOが店舗のGoogleマイビジネス登録・運用を支援することで、小規模店舗のオーナーなどに足りていない「デジタルマーケティング」への転換のきっかけを生む。最終的には地域のITリテラシーの向上につながる、というのがメリット。
  2. 観光地や自治体管理の施設のGoogleマイビジネスを運用する場合、元々の認知度が高く閲覧数が多くなることが多いため、得られるメリットも大きい。
  3. デメリットは民間以上に目的を明確化して施策を進めないと「やることが増える」だけになってしまうこと。
  4. 支援方法別メリット・デメリット:セミナーやマニュアルなどで自発的な運用を促す場合、継続的な活用を促進できる。一方登録支援はスマホが苦手な事業主などにも支援を届けることができ、幅広い層の経営者に対して支援できる。

※一般の店舗オーナーがGoogleマイビジネスを活用するメリット・デメリットについては前編の記事をご覧ください。

プロフィール

永山卓也(ながやまたくや)- Googleマイビジネス プラチナプロダクトエキスパート

「口コミコム」テクニカルアドバイザー&「訪日ラボ」アドバイザー

永山卓也
▲Googleマイビジネス プラチナプロダクトエキスパート 永山卓也氏

ローカルビジネスコンサルティング、店舗マネジメント業を行い、 デジタル、アナログ両面で小売・飲食・宿泊業、観光業に豊富な経験。

各都道府県の地方自治体、地域団体などを中心にセミナー、講演実績多数。観光庁 インバウンドの地方誘客促進のための専門家。

Googleマイビジネス プラチナプロダクトエキスパート。Google Maps, Google広告プロダクトエキスパート。東京観光財団 観光おもてなしアドバイザー。

株式会社movが運営するお客様の声のDXサービス「口コミコム」テクニカルアドバイザー&インバウンド業界最大級メディア「訪日ラボ」アドバイザー。

 

この記事を書いた「口コミラボ」さんについて

「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。

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