渡部 和章 2018/2/6 6:00

フルーツや野菜をジェラートなどに入れて凍らせた「スローズンフルーツバー」を販売するジャパンパレタスは2月1日、公式通販サイト「パレタス オンラインショップ」から顧客のクレジットカード情報が流出したと発表した。

通販サイトのWebサーバーに外部から不正アクセスがあり、不正プログラムが仕組まれたことが原因。

最大821人分のカード会員の氏名、カード番号、カード有効期限、セキュリティコードが流出した可能性がある。2017年4月27日から7月18日に「パレタス オンラインショップ」でクレジットカード決済を行った顧客が対象。

不正アクセスを受けた公式通販サイト「パレタス オンラインショップ」

不正アクセスを受けたパレタスのECサイト(画像は編集部がキャプチャ)

2017年7月18日にクレジットカード決済代行会社から情報流出の可能性があると指摘を受けた。同日中にカード決済の利用を停止、専門調査会社のPayment Card Forensicsに調査を依頼した。

9月19日にPayment Card Forensicsから最終調査報告書を受領し、 不正アクセスによる情報流出が判明。12月25 日に個人情報保護委員会などへ報告、12月27日に警察へ報告と相談を行ったとしている。

2018年2月1日から、情報流出が懸念される顧客に、書面郵送で個別に説明と報告を行っているという。

ジャパンパレタスは通販サイトのセキュリティを強化するため、クレジットカード決済代行会社が提供する「リンク型システム」への移行を決定。また、Web改ざん検知サービスを導入したとしている。新システムは2018年4月末に完成する予定。

EC業界におけるセキュリティ対策について

経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は、2017年3月8日に公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画-2017-」において、EC事業者に対して2018年3月までにカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていく方針を掲げた。

カード情報の漏えいの頻度が高い非対面(EC)加盟店については原則として非保持化(保持する場合はPCI DSS準拠)を推進。EC加盟店におけるカード情報の非保持化を推進するため、PCI DSS準拠済みのPSP(決済代行会社)が提供するカード情報の非通過型(「リダイレクト(リンク)型」または「JavaScriptを使用した非通過型」)の決済システムの導入を促進するとしている。

また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

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