D2C(Direct to Consumer)ブランドは、顧客との直接的なつながりを重視しています。D2Cの成長率は上昇を続け、2021年には米国で1290億ドルに達しています。

D2Cのeコマース分野に注目が集まっています。ブランドは消費者に直接販売することで、顧客との関係を強化し、より多くのデータを得ることで、プロモーションの質を高めることが可能です。

また、既存のBtoCやBtoBの小売・マーケットプレイスなどのチャネルを補完する収益源にもなり得ます

D2Cブランドは、顧客との直接的なつながりを重視しています。D2Cの成長率は上昇を続け、2021年には米国で1290億ドルに達し、2023年には1750億ドル弱になると予測されています。特にミレニアル世代とZ世代の消費者の間では、D2Cに対する関心が高まり続けているのです。

D2C企業が消費者に受け入れられているため、リサーチ会社ForresterはD2C以外のマーケターにD2Cブランドの顧客との関わり方を研究するように促しています。以下にその内容をまとめます。

D2Cに移行していくBtoCとBtoBブランド

2021年は、多くの企業がD2Cの取り組みをスタートしました。パッケージング(包装・梱包)のような意外な業種までが、D2Cの取り組みを始めているのです。D2Cで成功するために、企業が受け入れるべき重要な3つの教訓をお伝えします。

1. 目的を知る

収益、新規顧客、コンバージョン、カゴ落ちなど、重要な指標に関して、目標到達地点を明確にするためにKPI(重要業績評価指標)を設定することが重要です

2. 顧客は1人ひとりユニークな存在と理解する

たとえば、D2Cを導入した前述のパッケージング企業は、顧客データプラットフォーム(CDP)を活用し、商品の種類や注文数によって顧客をセグメント化することができます。そうすれば、少量のギフトバッグを求める顧客に対して、大量の配送用ボックスを売り込むようなことはなくなるでしょう。

3. マーケティング予算を確保する

D2Cでは、新しいマーケティングチャネルを活用し、新しい顧客にアプローチする必要があるでしょう。ターゲットとなる顧客との結びつきを強め、KPIを達成するために、顧客データをコンテンツに変換できるチームが必要になります。

D2Cのカスタマーエクスペリエンスを改善し続けよう

D2Cのサブスクリプションは、機能面は充実しています。しかし、ブランドは体験をパーソナライズするという点で、いくつかの改善を行った方がよいでしょう。

たとえば、「毎月の購入は不要。隔月か6週間に1度でいい」という顧客にも対応できるようにしましょう。また、配達日を指定したり、休暇中の配達停止もできるようにしたいです。D2C以外のブランドでも、このようなオプションを提供することはできるはずです。

D2Cのカスタマーエクスペリエンスも、充実し続けるでしょう。フィットネス機器ブランドは2021年、ジムやフィットネスセンターへの卸販売から、個人消費者への機器販売、オンラインレッスンの提供へと事業転換を余儀なくされました。

料理教室やヨガなど、家庭でできることが増えた今、家庭用商品と組み合わせたオンラインサービスは、別のチャネルを追加したい企業にとって、引き続き選択肢の1つとなるでしょう。

ソーシャルメディア・マーケティングとマーケットプレイスがD2Cブランドの成長を後押しする

ブランドのオーディエンスや要望に合わせたソーシャルメディア・マーケティングは、これからの1年で非常に重要になります

効果的にSNSマーケティングを行うには、潜在顧客がどこで時間を費やし、どのようなメッセージが各プラットフォームで最も効果的かを理解する必要があります

また、ブランドはすべてのSNSプラットフォーム向けにコンテンツを作成するのではなく、特定のプラットフォームにマーケティング活動を集中する必要があるでしょう。

ブランドのソーシャルコンテンツは、適切なタイミングで適切なオファーやメッセージをオーディエンスに届けるため、データに基づいたリアルなものが必要です。

マーケットプレイスは、D2Cブランドにとって、検索トラフィックを得るための貴重なチャネルです。

マーケットプレイスでの販売は、自社ECよりも利幅が小さいとはいえ、異なる消費者にリーチし、新しい方法でエンゲージするためには欠かせません。そして、顧客との関係が深まるにつれて、彼らを自社ECサイトに呼び寄せ、直接取引できる可能性があります。

顧客データ・プラットフォームの活用を

顧客データ・プラットフォーム(CDP)をまだ使用していないD2Cブランドは、今後1年間でCDPを導入する必要があります。顧客とつながり、顧客の購買習慣を理解し、カスタマーエクスペリエンスを効果的にパーソナライズするために必要なインサイトを得るには、メールマーケティングだけでは不十分です。

CDPは、eコマースプラットフォーム、POS端末、マーケットプレイス、カスタマーサービス、マーケティング、その他の販売チャネルからデータを収集。明確かつ詳細な顧客プロファイルを作成し、これらの変数をすべて提供することができます。

それらのデータによりブランドは、顧客のLTV(顧客生涯価値)、顧客獲得と維持のためのコスト、チャネル別の顧客分析、購入商品を、より明確に把握することができます。

CDPのデータをAIや機械学習と組み合わせることで、ブランドはリアルタイム分析を活用することができ、新しいチャネルが必要なとき、迅速にピボットすることができるようになります。

最終的に、2022年に成功するD2Cブランドやその他のブランドが使用するテクノロジーは、顧客データを統合し、エンドツーエンドのカスタマーエクスペリエンスをシームレスにパーソナライズする能力を強化するツールになるでしょう。

D2Cを成功させるカギは「計画」にあり

B2Cの分野ですでに成功を収めている企業であっても、D2Cの立ち上げを成功させるためには、入念な計画と評価を行う必要があります

そのためには、まず今の技術を評価し、現状で何ができるのか、どこをアップグレードする必要があるのかを理解することが大切です。

また、新しい技術に投資する前に、予想される総所有コストとROI(投資利益率)を計算する必要があります。査定には通常、思ったほど時間はかかりません。査定には2週間から4週間の期間を見積もると良いでしょう。

D2Cを始める理由と、拡大の目標を明確にしましょう。たとえば、D2C ャネルをどれくらいのペースで拡大したいのか、どの市場から始めたいのか――。D2Cのプロモーションとカスタマーエクスペリエンスの差別化要素は何かを明確にしてください。

ターゲットに響くマーケティング・コンテンツの作成とそのための予算を確保しましょう。コンテンツを目立たせ、カスタマーエクスペリエンスの中で適切な瞬間にアピールする必要があります。また、他ブランドのD2Cロードマップの構築と実行を支援してきた経験豊富な専門家に相談してみましょう。

現在、企業はわずか6~12週間でD2Cチャネルを立ち上げることができます。

D2Cがマーケティングに影響を与える

D2C領域に進出する予定がなくても、今後1年間でD2Cブランドと競合する可能性があります。多くのD2Cブランドが起業資金を調達し、新しいニッチな分野に進出しているからです。

2022年にD2Cマーケターが何をするかを知ることは、マーケティングチームがイノベーションに遅れを取ることなく、顧客との関係を強化し、ロイヤリティを深めるのに役立つでしょう。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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