オムニチャネルを展開している小売企業は、非展開企業に比べて高いコンバージョン率を示しています。なかでも、カーブサイドピックアップ(車中受け取り)を提供している企業が、最も高いコンバージョン率を実現しているのです。

カーブサイドピックアップ提供で最も高いコンバージョン率

2021年もコンバージョン率が上昇し続けることを期待していたオンライン通販事業者は、肩を落としました。

上位のオンライン小売事業者のコンバージョン率(ECサイトの流入数に対してどれくらい購入に至ったかを示す割合)はほとんど動きがありませんでした。

『Digital Commerce 360』がトラッキングしている14の商品カテゴリーのうち、コンバージョン率の中央値が2020年より0.2ポイント以上上昇したのは、スポーツ用品小売事業者だけでした。

2020年と同様に、オムニチャネルを展開している小売事業者は、展開していない事業者に比べて高いコンバージョン率を示しています。なかでも、カーブサイドピックアップを提供している企業は、最も高いコンバージョン率を実現しているのです。

『Digital Commerce 360』が発行している「北米EC事業 トップ1000社データベース 2021年版」にランクインした小売企業のうち、カーブサイドピックアップを提供している企業における2021年のコンバージョン率の中央値は3.4%でした。

この数字は、2020年のコンバージョン率と同じで、2019年から1ポイント上昇しています。

「北米中堅小売業者トップ1000社」と「北米EC事業 トップ1000社」の両方を網羅するデータベース「Digital Commerce 360 トップ2000社」でも同じパターンが見られました。カーブサイドピックアップを提供しているトップ2000社の小売事業者の2021年におけるコンバージョン率の中央値は3.1%で、2020年から変化はありませんでした。

オムニチャネルサービスごとのコンバージョン率。購入に至った訪問者の割合の中央値 オンラインで購入/店舗受け取り(BOPIS)、カーブサイドピックアップ、BOPISおよびまたはカーブサイドピックアップ、BOPISもカーブサイドもなし
オムニチャネルサービスごとのコンバージョン率。購入に至った訪問者の割合の中央値

在庫と利便性がCVRアップにつながる

在庫と利便性は、何よりもコンバージョンを促進します。『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが1108人のオンライン通販利用者を対象に行った調査(2022年1月に実施)によると、消費者が商品購入する可能性を高める要因のトップに「商品在庫」(66%)をあげました

第2位は「注文した商品を受け取ることができる店舗が近くにあること」で60%が回答。3位は54%で「注文した商品を受け取ることができる時間帯」でした。

利便性を重視する消費者に応えるため、小売事業者は注文受け取り方法のオプションを急速に増やしています。『Digital Commerce 360』のデータによると、2021年にはトップ1000社の小売事業者のうち170社がカーブサイドピックアップを提供しています。わずか25社だった2020年から580%も増加しています

また、2021年には上位1000社の小売事業者のうち232社がBOPIS(Buy Online Pick up in Store、オンラインで購入/店舗受け取り)を提供し、2020年の201社から15.4%増加しています。

上記データは、レポート「2022年版 コンバージョン率の改善方法」に記載されている一部の情報です。「2022年版 コンバージョン率の改善方法」では以下のトピックも明らかになっています。

SMSが好みのコミュニケーション手段トップ3に

『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが行った調査では、若い消費者はテキストメッセージを好むことが明らかになりました。18歳から39歳の半数以上(52%)が、SMSを好みのコミュニケーション手段のトップ3にあげています。また、調査対象者全体では、20%が好みの通信手段のトップ3にSMSをあげました

CVR向上にECプラットフォーム、デザイン、デジマに投資

ほとんどの小売事業者は、2022年にコンバージョン率と全体的なパフォーマンスの向上をめざし、いくつかの分野への投資を増やすことを計画しています。上位3つは、eコマースプラットフォーム(75%)、ECサイトのデザイン(69.6%)、デジタルマーケティング(66.1%)でした。

CVR向上には「SEOが重要」と8割の小売事業者が回答

『Digital Commerce 360』が調査した小売事業者の79%は、コンバージョン率を高めるためにSEOを「非常に重要」または「やや重要」と回答しました。

サイトの表示スピードに課題

『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが1000人の消費者を対象に行った調査(2021年9月実施)によると、オンライン小売事業者はECサイトのスピードをもっと早めることができるはずと回答。サイトの読み込み速度について「期待通り」または「期待以上」と答えたのは、わずか42%にとどまりました。また、73%の消費者は、オンライン小売事業者が迅速で簡単なチェックアウトのプロセスについて、「期待に応えている」「期待を上回っている」と答えていま。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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