出荷件数2ケタでも物流はアウトソーシング可能? 中小ECは注目したいレーベルのEC物流
東京に1拠点(練馬)、埼玉に3拠点(越谷・春日部・大宮)にて通販物流などの事業を展開するレーベル。DM封入~発送、内職作業請負をメイン事業が主力だったこともあり、細かい流通加工が得意。そのノウハウを生かしたEC物流サービスを小規模ネット通販企業を中心に提供している。
小規模事業者のためのEC物流倉庫
レーベルは創業から7期目を迎えた比較的新しい物流会社。「出荷量の多いEC事業者よりも、出荷量は少ないが、物流業務のアウトソーシングを悩んでいるような事業者の力になりたい」。こんな思いで、EC物流サービスを展開しているという。
新規立上げ案件、月間出荷件数が2ケタ台といった小規模なEC事業者もコストメリットを享受できるような料金体系を提案。物流会社視点で見ると、出荷量が少ないと受託メリットがないと思われてしまう。レーベルの方針は異なり、アウトソーシングを依頼するEC事業者と共に成長していくと考えているという。
バーコード管理による正確な在庫管理システムを採用
在庫管理は、物流費を低コストで提供する物流会社によくある表計算ソフトといった管理方法ではない。在庫管理システム(WMS)を導入した物流業務フローを提供。“安かろう悪かろう”ではなく、正確で品質の高い出荷代行サービルを心がける。アウトソーシング先を選定する際の検討ポイントの1つになる。
出荷量の少ないEC事業者のメリットは大きい。低コストで中堅以上の物流会社へのアウトソーシングとほぼ同等のサービスクオリティを提供してもらえるという内容だからだ。
筆者自身、多くのEC企業から依頼を受け、物流代行会社の選定現場に立ち会ってきた。コストのみを重視して物流会社を選定、アウトソーシング後にトラブルに遭ったEC事業者の事例を数多く見てきた。しかし、レーベルはバーコード管理による在庫管理システムを採用している。そのため、「在庫数がいつまでたっても合わない……」といった懸念は払拭されている。
「越境EC」対策、海外向けPメール出荷にもいち早く対応
昨今、よく話題にあがっている「越境EC」に対しても取り組んでいる。センター管轄である、さいたま新都心郵便局とPメール(航空非優先大量郵便物)の出票の仕組みも構築済み。すでに世界の主要5か国(アメリカ・中国・イギリス・ドイツ・フランス)への出荷実績も多い。
今後の取り組みについて、営業本部マネージャー田辺浩嗣氏は次のように話す。
EC物流代行に参入してまだ2年と少し。化粧品関連商品や雑貨などの取り扱いが多く、クライアント企業の作業リクエストにも、メイン事業だったDM封入や内職加工のノウハウが生かせている。新規立上げの事業者など、出荷件数が少なくてもコスト還元ができる作業費、送料帯を保有しているので、コスト競争力はあると自負している。
実は小規模案件だけでなく、月間1万件程の出荷件数を誇る化粧品事業者様の物流代行も請け負っている。中規模以上でさらなるコストダウンを図りたいと考えている事業者様もお問い合わせいただきたい。事業者の規模感、取り扱い商材は問わず、「作業費、送料、資材費」いずれかの項目でコスト圧縮を実現できる提案をしていきたい。