瀧川 正実 2018/6/19 9:00

大阪府北部を震源とするマグニチュード6.1の地震で、「Yahoo!ショッピング」の震災対応について店舗から称賛の声があがっている。

配送遅延を考慮した低評価レビューへの対応

ヤフーは地震が起きた6月18日、出店者に対して「大阪府を中心とした地震の影響に伴う低評価率集計について」という案内を出した。

その内容は、6月11日(月)以降の注文について、ストアへの低評価を低評価率集計から一定期間、全注文を対象に除外するというもの。「地震の影響にて、物流に影響が生じ、お客様にご迷惑をかける場合があると弊社にて判断いたしました」(ヤフー)という。

店舗へのお知らせ

(原文ママ)

6月18日(月)に発生した大阪府を中心とした地震の影響に伴い、
低評価率集計から一定期間、全注文の評価数を
除外いたしますので、ご連絡いたします。

※地震の影響にて、物流に影響が生じ、
 お客様にご迷惑をかける場合があると弊社にて判断いたしました。

詳細は下記をご確認ください。

■低評価率集計除外対象
6月11日(月)以降の注文の評価を集計から除外します。
※通常の状態に戻すタイミングは未定です。
 決まり次第、別途ご連絡いたします。

※低評価率の集計から除外するのみで、評価・評価コメントは
 これまで通り残ります。

■出店者様への影響
・ストア低評価の低評価率集計への反映を一定期間停止します。
・低評価率集計から6/11以降の注文の評価を除外します。
 なお、地震の地域に関連する注文に限らず、全注文一律除外します。

■お客様への影響
お客様への影響はございません。

震源地の大阪府内では交通網が混乱し、一部地域で集荷や出荷が出来ない状況が発生している。また、関西地域以外に配送拠点を置く企業でも、西日本への出荷に影響が出ているケースもある。

こうした状況を鑑み、地震によって生じた低評価が集計対象に参入されることによる影響を懸念。地震の影響が収束するまでの一定期間、低評価率集計から除外することを決めた。

ヤフーでは、出店者の品質向上を目的に、「Yahoo!ショッピング」が定めた基準を超えた低評価率の店舗については、検索結果、カテゴリリストページ、「おすすめ順」の商品表示順位が最後尾まで低下する対策を行っている。

出店者からは「素晴らしい」「安心して店舗運営にあたることができる」といった声があがっている。

「Yahoo!ショッピング」のヘッダーでお知らせ

「Yahoo!ショッピング」は地震が起きた6月18日、ヘッダー部分に「地震の影響で受注連絡や配送遅延などが発生する場合があります。」というお知らせを記載。リンクをクリックした際のお知らせページでは、「地震の影響による配送遅延」「ストアからの受注連絡」などが発生するケースがあることを告知した。

「Yahoo!ショッピング」は地震が起きた6月18日、ヘッダー部分に「地震の影響で受注連絡や配送遅延などが発生する場合があります。」というお知らせを記載

地震の影響を記載したヘッダー(画像は編集部がキャプチャ)

楽天の2017年度(2017年1~12月期)国内EC流通総額は3兆3912億円。ネッ担編集部の推計によると、2017年の「Amazon.co.jp」の流通総額は少なくとも2兆円を超えている。2018年3月期におけるヤフーのeコマース国内流通総額は2兆1000億円。

「2020年代初頭、楽天やAmazonを超える国内NO.1のECサービスになる」というミッションの実現をめざすヤフーにとって、トップの楽天を追い上げるには多くの注文を獲得したいところ。

ヘッダー部分への「地震の影響で受注連絡や配送遅延などが発生する場合があります。」という記載は、顧客の離脱にもつながる可能性があるのも事実。

ただ、こうした対応について出店者からは感謝の声が。本社を大阪府内に置くある出店者は「スタッフの出社が地震の影響で遅れていた。遅延発生の可能性などを店舗として告知したかったがスタッフが来ないと更新作業ができない。だが、「『Yahoo!ショッピング』がページに掲示したので、消費者へのお知らせにはなったと思う」と言う。

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