新経連、特商法改正の誇大広告に取消権を付与する規定案に反対を表明
「虚偽・誇大広告に関する取消権」「虚偽広告に関する取消権」を規定することに反対の意向を記載
内閣府消費者委員会特定商取引法専門調査会が議論を進めている特定商取引法の改正について、一般社団法人新経済連盟(新経連)は12月11日、意見書を関係大臣などに提出した。
意見書では、通信販売における虚偽・誇大広告に関する取消権について、「特定商取引法の通信販売の規律として『虚偽・誇大広告に関する取消権』または『虚偽広告に関する取消権』を規定することに反対」といった意向を表明した。
新経連は、「立法事実がなく、数多くの論点について議論が不十分である」と指摘。「特商法を改正して通信販売のみに特別な取消権を規定することの合理的根拠も見当たらない」などとまとめている。
特商法の改正に関する検討会では、誇大広告に取消権を付与することなどが議論されている。ただ、虚偽・誇大広告と消費者が判断するには明確な要件がない。広告が消費者の契約締結に影響を与える度合いは人それぞれであり、一律に取消権を付与することは取引上、大きな混乱を招く恐れがある。
特商法に取消権が付与されると、「実際に手に取った商品は通販サイトで見たものとイメージが違う」といったことで誇大広告による取消権を求めてくるケースが考えられる。企業にはそれに対処するためのコストや労力が発生し、正常な事業活動を阻害してしまう可能性があるとされている。
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