楽天IT学校を開講、有力EC店舗が21都県25校の高校で講師を担当
昨年は15校だった実施校数を25校に拡大して実施
楽天は6月16日、商業高校などを中心に、EC店運営の実践的授業「楽天IT学校」を始めた。2008年から毎年開催しており、1年間に全7回の講座を実施する。2013年度は15校だった実施校を14年度は25校に拡大。授業を通じ起業家精神の育成を図るとともに、将来的にECサイトを運営する運営者を増やし、地域活性につなげたい考え。
「楽天IT学校」は、楽天が高校生を対象に、「楽天大学」の講座内容をアレンジした店舗運営ノウハウを授業形式で教えるもの。ホームページ作成による売り場の構築、商品プロデュース、職場訪問、ネットショップにおける販売戦略などを教授。授業の後半では、実際に楽天市場上で販売を行い、実践的に電子商取引を理解する機会を提供する。
地元の「楽天市場」に出店する有力店も講師として参加。実際の運営ノウハウを授業するほか、職場訪問などを受け入れ、高校生に実際のEC運営の現場を体感させる。
また、1月に東京で実施する「楽天新春カンファレンス」内で、実際に実施した取り組みなどをプレゼンする大会(楽天IT学校甲子園)を実施。実際にネットショップを運営する出店者が審査員となり、最も優れた取り組みを行った高校を表彰する。
楽天は、将来的に「楽天IT学校」を全国47都道府県に広げたいとしている。
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新春カンファレンスでプレゼンを行っている楽天IT学校の参加校のプレゼンは毎年聞いている。毎回本当に高校生がここまでできるのかというほど素晴らしい取り組みを行っているのだ。
高校生の内にこうした経験を積めば、自分でECサイトを運営してみようという人も増えるはず。学んだことをさらに応用して新しいサービスを開発する人も出てくるだろう。
また、地域の有力EC店舗が講師として参加している点も評価したい。EC企業は地域との接点が少なくなりがち。だが、こうした取り組みを通じて地域と接点を持つことで、何かしらECに関するものを提供することで、将来的には地域の活性化につながる可能性があるためだ。こうした取り組みは、さらに広がってほしい。