インターファクトリーが提供するECサイト構築パッケージ「えびすマート」は現在(14年7月時点)約290サイトで採用されている。SaaS型で提供しながらも細かなカスタマイズが施せたり、外部システムとの連携できるため、機能拡張をフレキシブルに行える点が特徴。導入社数を増やす要因になっている。
中規模以上のEC事業者の導入拡大狙う
導入社数が広がっている理由は、SaaS型で提供しながら、サイト構築時に細かな箇所もカスタマイズできること。外部システムとの連携も行えるので、大手ECサイトでも満足できるを機能拡張性を有する点にある。
SaaS型ならではの強みもある。「えびすマート」では週に1回バージョンアップを実施。システム改善や新規機能の追加を行っている。「2年前にえびすマートを使って作ったサイトでも、今から作る技術が進歩したサイトと同じ機能を使うことができる」(三石祐輔取締役)。
安定的な稼動を保証している点もSaaS型で提供している強み。「例えば、テレビで紹介されたり、タイムセールで1点モノを販売しようとすると、短期間にアクセスが集中し、つながらなくなることが多い。えびすマートではクラウドサーバーを利用し、アクセスに応じて容量を大きくできる仕組みを取り入れている。アクセスが集中しても安定的に稼動することが可能となっている」(同)。
受注価格は200万円から6000万円までと幅広い。「カスタマイズが必要なければ、安価に提供できる一方、カスタマイズが必要になればそれだけ費用がかさむ。つまり、ASP型のカートのユーザーである中小サイトのニーズにも応え、大手ECサイトの高度な要求にも対応できるようにしている。こうした点も他のECパッケージとの違い」(同)。
現在、「えびすマート」の導入社の多くが、大型パッケージやスクラッチからの乗換えという。「高度な要求にも対応できるという証拠だと思っている」(同)と話す。
導入社数の拡大が現在の目標の1つ。「導入社数が増えれば増えるほど、ECサイトからの要求が増加する。それをフィードバックさせる形で機能改善を進めていく。そのため、導入社数を増やすことがさらなる進化には必要になると考えている」(同)。特に中規模から大規模ECサイトへの拡販に注力していく考えだ。

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この記事の筆者
大学在学中に起こったアメリカ同時多発テロに触発されて、紛争地などの取材を開始。
ただし、実力もコネもないフリーライターがうまくいくような世界ではなく、たまたま記者を募集していた通販・訪販の専門紙新聞社に入社。
EC業界を取材する記者として8年間勤めたのち、ネットショップ担当者フォーラムに記者として参加。
直接のご意見・情報のご提供などは nakagawa-m@impress.co.jp まで
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