「商品レビュー化したSNS広告」配信でCPAを43.5%改善したサンスターのEC事例
オーラルケア製品や健康食品、スキンケア製品などを販売するサンスターは、Facebook広告の新たな施策に取り組み、新規顧客1件あたりの獲得単価(CPA)を43.5%改善した。
Facebook広告を運用する際、配信ターゲットをあえて既存顧客も含めた広範囲に設定。既存顧客の商品に対する感想やクチコミがFacebook広告のコメント欄に集まるようにした。
その結果、「おいしいんですよ、すっきり味です」「2か月に1回購入しています」といった顧客の生の声がコメント欄に集まり、「商品レビュー付きのSNS広告」を作ることに成功した。
サンスターは自社ECサイト「サンスターオンラインショップ」を運営している。2010年頃から新規顧客獲得施策としてディスプレイ広告やSNS広告などに取り組んできたが、SNS広告での獲得件数が伸び悩んでいたことから、こうした新たな広告手法を取り入れた。
この事例は、サンスターのFacebook広告の運用を支援しているアライドアーキテクツが4月18日に公表した。
サンスターのSNS広告における課題を解決するため、2016年10月にアライドアーキテクツのSNS広告専門チーム「AD Business Unit(ADU)」が広告運用の再設計を実施した。
アライドアーキテクツは、「ユーザーのコメント」も広告要素の1つになると指摘。広告に投稿された既存顧客の「生の声」は、ECサイトの商品レビュー機能と同様の効果をもたらすとの見解を示している。
Facebookの特性を生かした新しい広告手法として「商品レビュー付きのSNS広告」を推奨しているという。
サンスターのヘルス&ビューティーカンパニー ダイレクト営業部 兒嶋仁視氏は次のようにコメントしている。
今までのディスプレイ広告は幅広いターゲットに対して企業から一方向の情報発信をするものとなっており、同じクリエイティブをSNS広告で活用してもターゲットから反応がない状態が続いていました。今回配信した「緑でサラナ」のSNS広告は、既存のお客様や広告に触れたユーザーのコメントを含んでおり、その広告を受け取ったユーザーには、商品の良しあしを知っている「経験者」のクチコミ情報を受け取った感覚で、広告を受け取っていただけたのではないでしょうか。既存のお客様からのリアルな意見を介して、ユーザーから「共感」を得られたのではないかと思います。