「キャッシュレス還元開始後、キャッシュレス決済利用が増えた」が約4割。クレジットカードやスマホ決済も増加
MMD研究所はビザ・ワールドワイド・ジャパンと共同で、日本在住の20歳~69歳の男女5万人を対象に「【第1弾】 2020年キャッシュレス・消費者還元事業における利用者実態調査」を実施した。調査期間は2019年12月13日~12月22日。
「キャッシュレス・消費者還元事業」の認知は約9割、内容の理解は6割
アンケート調査対象者に「キャッシュレス・消費者還元事業」の認知と理解について聞いたところ、「キャッシュレス・消費者還元事業を知っているという割合」は89.9%、「内容を理解している」は60.2%となった。
認知のきっかけはテレビのニュース番組が最多
「キャッシュレス・消費者還元事業」を認知している20歳~69歳の男女に、還元事業を認知したきっかけを聞いたところ、「ニュースや情報のTV番組」(34.6%)、「TVCM」(14.8%)と回答者の約半数がテレビで知ったという結果に。次いで「店頭や街なか」(11.6%)、「新聞」(9.5%)、「インターネットニュース」(5.2%)。
「キャッシュレス決済の支払いが増えた」が約4割に
2019年10月1日に始まった消費者還元事業の前後で、キャッシュレス決済の支払いに変化があったか聞いたところ、「キャッシュレス決済で支払うことが増えた」(39.3%)と、約4割近くがキャッシュレス決済の支払い回数が増えたと回答した。
還元事業開始後の支払い方法は、クレジットカードが約9割、スマホ決済が増加
キャッシュレス決済を利用している20歳~69歳の男女に、還元事業の前後で利用したことのある支払い方法について聞いた。開始前は「現金」(98.3%)、「クレジットカード」(87.2%)と、支払いの主流は現金とクレジットカードだった。
開始後は「現金」(97.8%)、「クレジットカード」(87.2%)が依然高い利用率だが、「QRコード決済」(45.9%)は10ポイント、「スマホ非接触決済」(30.7%)は2.7ポイント増加した。
最も利用率が高いキャッシュレス決済は「クレジットカード」
キャッシュレス決済を「1か月に1回以上」利用している20歳~69歳の男女に、1か月で最も利用しているキャッシュレス決済方法を聞いたところ、「クレジットカード」(52.0%)が過半数を超えた。次いで「カード型電子マネー」(19.2%)、「QRコード決済」(18.2%)と続く結果に。
Visa×MMD研究所は「近年キャッシュレス決済の選択肢が増えており、特に「QRコード決済」は大型キャンペーンによる利用促進などで一定の利用者を獲得している。一方クレジットカードは幅広い世代、性別に選択されている」と分析する。
キャッシュレス利用場所TOP3は「コンビニ」「スーパー」「ドラッグストア」
キャッシュレス決済を利用している20歳~69歳の男女に、消費者還元事業後にキャッシュレス決済の利用が多くなった場所を聞いたところ、「コンビニエンスストア」(41.5%)が最も高く、次いで「スーパーマーケット」(33.1%)、「ドラッグストア」(26.5%)。
消費税増税に伴うキャッシュレス・ポイント還元事業の追い風も受けて日用品を買う大手チェーンストアでの利用が促進され、日常的にキャッシュレス決済を利用する人が増えている傾向にある。(Visa×MMD研究所)
キャッシュレス決済のイメージは「クレジットカード」。普及の体感は48.9%、期待は54.9%
キャッシュレス決済と聞いて1番に思い浮かぶ決済方法を聞いたところ、「クレジットカード」(50.2%)が最多で過半数を占めた。次いで「QRコード決済」(27.9%)、「カード型電子マネー」(11.6%)と続いた。
「キャッシュレス化が進んでいると思うか」「キャッシュレス化が進んでほしいか」の期待について、それぞれ聞いた。
普及の体感については、「とても進んでいると思う」(7.8%)、「やや進んでいると思う」(41.1%)と肯定的な回答が半数弱となった。
「キャッシュレス化が進んでほしいか」というキャッシュレス化の期待については、「とてもそう思う」(16.5%)、「ややそう思う」(38.4%)と肯定的な回答が54.9%となった。
調査実施概要
- 調査タイトル:「【第1弾】2020年キャッシュレス・消費者還元事業における利用者実態調査」
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2019年12月13日~12月22日
- 調査対象:20歳から69歳の男女
- 有効回答:5万人
- 設問数:10問