キャッシュレス決済に求めるのは「ポイントのたまりやすさ」「利用時の安心さ」。スマホ決済は「コンビニ」利用が1位
MMD研究所がビザ・ワールドワイド・ジャパンと合同で行った「2020年キャッシュレス・消費者還元事業における利用者実態調査」第2弾結果を発表した。調査対象者は月1回以上キャッシュレス決済を利用している20歳~69歳の男女1,500人、期間は2019年12月13日~12月22日。
キャッシュレス決済のイメージ1位は「支払いの早さ」
調査対象者に「キャッシュレス決済のイメージ」について聞いたところ、「支払いがスピーディー」(47.1%)が1位。2位は「お得である」(34.5%)となり、支払いの早さとお得感の2つがポジティブな要素となった。一方、「お金を使いすぎてしまう」(24.4%)とお金の管理について課題を感じている状況もわかった。
年代別に見ると、「支払いがスピーディー」「お得である」が20代で最も多く、「お金を使いすぎてしまう」が50代、「日常使いしたい」「実用的だと感じる」は60代が多い。
キャッシュレス決済を使う理由は「ポイントのたまりやすさ」がトップ
「現金ではなくキャッシュレス決済を利用する理由」をキャッシュレス決済方法別に聞いたところ、「ポイントがたくさんたまる」が決済手段を問わずトップ。特にクレジットカードは41.4%と最も高い。
特に利用の多い決済種別(クレジットカード、カード型タイプ電子マネー、QRコード決済)の利用理由をそれぞれ見ると、クレジットカードは「利用できる場所が多い」(17.1%)、カード型タイプ電子マネーは「素早く決済したい」(25.6%)、QRコード決済は「キャンペーンが魅力的」(20.9%)が他の決済種別と比較して高い傾向にある。
シニア層はキャッシュレス決済に「安心して利用できること」を求める
「キャッシュレス決済に求めるもの」についての回答は、「ポイントがたまりやすい」(49.5%)が最も高く、次いで「安心して利用できる」(46.5%)、「利用できる場所が多い」(43.1%)、「簡単に利用できる」(37.7%)。
若年層は「ポイントがたまりやすい」が多い一方、シニア層は「安心して利用できる」のポイントが高かった。また、若年層と比べて「利用できる場所」や「簡単な利用方法」をより強く求める傾向がある。この結果から、キャッシュレス決済にはお得さや安心感、日常的に利用できることが重要視されていることがわかる。
クレジットカードは「スーパー」、電子マネーやスマホ決済は「コンビニ」が利用場所1位に
「キャッシュレス決済の利用場所として最も多い場所」は、クレジットカードとデビットカードは「スーパーマーケット」が1位。カード型タイプ電子マネー、QRコード決済、スマートフォン電子マネー、プリペイドカードは「コンビニエンスストア」が1位だった。
全体的に見ると、「スーパーマーケット」と「コンビニエンスストア」が他の利用場所と比べて10ポイント以上高く、キャッシュレス決済が日常的に利用されていることがわかる。
ポイント還元事業後のキャッシュレス決済への期待は若年層が高い
「キャッシュレス決済ポイント還元事業が終わったら、キャッシュレス決済の利用頻度はどう変わると思うか」と聞いたところ、約6割以上が「変わらない」と回答。
世代別に「増えると思う」「減ると思う」を比べたところ、男性の20代と30代、女性の20代は「増えると思う」が「減ると思う」を大きく上回る結果となった。60代女性は「減ると思う」が「増えると思う」を上回っている。若年層になるほどキャッシュレスへの期待が大きいことがわかった。
調査実施概要
- 調査タイトル:「【第2弾】2020年キャッシュレス・消費者還元事業における利用者実態調査」
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2019年12月13日~12月22日
- 調査対象:20歳から69歳の男女
- 有効回答:1,500人
- 設問数:5問