石居 岳 2020/10/14 9:00

三協石油は10月13日、自社ECサイト「KONDO」に価格変動制(ダイナミックプライシング)を導入した。

ダイナミックプライシングは商品やサービスの価格を需給バランスによって変動させる仕組み。消費者の購入意欲に合わせて商品の販売価格をリアルタイムで自動変更し、体力勝負に陥りがちな価格競争から脱却、利益を最大化することができるとされる。航空業界やホテル業界の予約サービスで取り入れられており、近年はECサイトに導入する動きが増えている。

ダイナミックプライシングは通常、価格を消費者の需要と供給の状況に合わせて変動させるが、「KONDO」では家具に関する株価や為替、商品原料の希少性、輸送費の変動、競合他社の価格、ヴィンテージ品の現存数など独自の指標を数値化し、その変動に基づき実売価格を提示する。

三協石油は自社ECサイト「KONDO」に価格変動制(ダイナミックプライシング)を導入
ダイナミックプライシングを導入した「KONDO」

ヴィンテージ品は、同じモデルでも製造するメーカーや保存状態などによって価格が変動する。このような状況に「KONDO」はさらにリアルタイム要因を追加で反映。適正価格の算出によって変動しない場合もあるという。

「KONDO」デンマークなど、北欧家具のヴィンテージ品を中心に販売。アルネ・ヤコブセンやハンス・J・ウェグナー、フィン・ユール、ボーエ・モーエンセンなど、著名デザイナー作品などを扱う。ヴィンテージ品は、デンマークのオークション(Bruun Rasmussen)で調達し直輸入している。

ダイナミックプライシングの採用に関し、EC業界ではAmazonのほか、ディノス・セシールの通販ブランド「セシール」などが導入している。ディノス・セシールでは、アパレル業界で問題となっている「衣服ロス」と呼ばれる衣料品の余剰在庫・大量廃棄について、ダイナミックプライシングを通じて、サステナブル(持続可能)な環境の実現をめざすとしている。

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