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異例づくしの2020年も年末商戦のシーズンを迎えようとしている。コロナ禍のホリデーシーズンに消費者は何を求めるのか? Facebook Japanが開催したオンラインイベントFacebook社が行った「その先へ with Facebook - 年末商戦にInstagramをビジネス活用する」から、年末商戦のキーワード、Instagram活用事例、広告活用ポイントを紹介する。※画像はすべ末尾の動画より編集部でキャプチャ

キーワードは「自分へのご褒美」「新商品」「セール」

新型コロナウイルスの影響で多くの人が実店舗でのショッピングを自粛し、デリバリーやECサイトの活用が増加。この購買行動のデジタル化傾向は、年末商戦でも継続するという。Facebookチームリード 永松朋子氏は、年末に人々が求めることとして、下記の3つをあげた。

①自分へのご褒美

困難なときこそ、人は自分へのちょっとしたご褒美を求める傾向がある。高級品ではなく、「Little luxuries」(ちょっとした贅沢品)「self-gifting」(自分へのご褒美)が求められるという。

困難な時期こそ、人は自分にご褒美を与えるためのシンプルで新しい手段を探す。
「2008年の景気後退期における先進国38市場の追跡調査」(Euromonitor)には、景気後退期における成長カテゴリとして「手の届く贅沢品」(+5%)、「高価なアイテム」(−5%)という結果があった。「手の届く贅沢品」にはマニキュア、アイスクリーム。菓子、チョコレート、衣服などが含まれる
インタラクションはこの傾向が高まっていることを示唆
「ちょっとした贅沢品」や「自分へのご褒美」に関連する全世界のInstagramの公開投稿におけるインタラクション(アクセス数やクリック数)を調査したところ、2019年の年末商戦期よりも新型コロナウイルスの流行以降の方が高い数値を示していた(2020年に5月に抽出)
実際に、年末商戦期は自分へのご褒美の方が他の人へのプレゼントよりも人気が高い
世界31市場の18歳以上(各市場1,500人以上)を対象にした調査では、2019年12月の買い物は61%が「自分のため」で、「他人のため」(36%)を大きく上回った

②新しい商品やサービス

年末年始は新製品をチェックすることが多い時期であり、その傾向は年々高まっている。しかし、2020年は新型コロナウイルスの影響により、①サンプル配布減少 ②ウィンドウショッピングの減少 ③普段行く店舗でのショッピングの減少――といった要因で、商品との出会い方に変化が起きている。そのため、デジタルで新商品に出会う機会が求められているという。

年末は新製品がチェックされる時期
「年末には他の時期と比べて新商品をチェックすることが多い」と回答した人の割合(2017年〜2019年)

③年末のセールに対する期待

多くの人が「新型コロナウイルスが家計に悪影響を及ぼしている」と考えているため、年末のセールへの期待が高まっている。比較的高単価な商品はいったん購入を保留し、年末のセールで購入しようと考える消費者が4割強存在する。

多くの人は年末商戦を待ち望んでいる
全世界でテクノロジー商品の購入を見送った人のうち、キャンペーンを待っている人の割合は45%。全世界で高級品の購入を見送った人のうち、キャンペーンを待っている人の割合は40%

Instagram活用事例

【事例①】来店前にじっくり見るカタログとして

パネルディスカッションではユーザー企業として2社が登壇。「 songdream(ソングドリーム)」はウォールナット材の家具を専門に扱うインテリアブランド。横浜、名古屋、神戸などに店舗がある。

宮嵜 晋氏は新型コロナウイルスの影響について、「家にいる時間が増えてインテリアの需要が増え、ECサイトのアクセスが一気に増えた。家具はどうしてもECでは完結しないので、実店舗で来店客が密にならないよう、予約制で対応している」と語った。

songdreamのストーリーズ活用事例
左中央がsongdreamの宮嵜 晋氏

songdreamがInstagramを始めたのは2015年。ストーリーズに力を入れている。

ストーリーズはタップされる確率が高い。ストーリーズからどれくらいホームページに来たかアナリティクスで見るとわかるが、 ストーリーズからの来店がこの7月〜9月で前年の4倍になった。来店者数は入店制限があるので10パーセント増にとどまったが、売り上げは30%増になった。2019年9月は増税前で業績が良かったため、これはかなり良い数字。

家具インテリアの業界はお客さんと距離を取りながら接客する時間が必要だが、Instagramを始めてからは駆け引きがない。初めから「これが見たい」と目的意識を持った方が多く、いきなり本題に入るのでスタッフのストレスも少ない。接客の効率も良くなった。(宮嵜氏)

広告も運用している。宮嵜氏は1つの広告に1,000円くらいかけていたが、あるときから500円ずつ2つにわけてみた。ABテストをしてみると、意外に差が出ることがわかった。現在も少額でいくつか運用している。

新聞の折り込みチラシと違って、まず試せるのがメリット。お得感を出すより、ブランドの世界観を出すことを意識している。その方が反応が良い。(宮嵜氏)

Instagramを始めた頃は見てくれる人がいるのかなと思っていたが、「だんだんとその世界観が好きな人が集まってきた」という。集まった人の好みを分析することで、ブランドイメージが明確になった。

Instagramはファンが増えていく感じがいいところ。そういう人たちがどういうことを求めているのか、これまでは聞けなかった。例えば新商品について、これまではスタッフに感想を聞いたり会議で検討するしかなかったが、今はお客さんに聞ける。この交流はいいところ。最初はいいねもコメントも少ないが、気持ちを切らさずに統一感のある投稿をとにかく継続するしかない。(宮嵜氏)

横浜店には東京からの来店客が多いが、県をまたぐことになるので、新宿にモデルルームを開くプロジェクトを進めている。 Instagramでモデルルームの様子をあげて、写真に商品タグを付ければ、実質的に商品カタログになる。

モデルルームに商品に詳しいスタッフがいなくても、サイズや価格がすべてわかるようになる。売ると言うよりカタログとしてInstagramを機能させようというチャレンジだという。

【事例②】副業店長のインスタライブ&ブランディング

もう1人の登壇者は「よなよなあん工房」の岡垣貴憲氏。本業のかたわら、夜中しか営業しないあんこスイーツの飲食店を佐賀県で営む副業店長だ。本業の関係で一定の営業時間が決められず、毎日ストーリーズで営業時間を告知している

「Instagramは毎日定期的に見てくれている人がいるという感覚がある。ご来店いただいたときのコミュニケーションにも役立って、良い循環が生まれている」と岡垣氏は語る。

緊急事態宣言中は店舗は休業し、家で簡単に作れるあんこを使ったパウンドケーキのキットや小豆を使った小物など、ECサイトの商品開発や宣伝に力を入れた。

「よなよなあん工房」のショップ コレクション機能 活用事例
左上が「よなよなあん工房」の岡垣貴憲氏

岡垣氏はインスタライブもよく行っている。

新商品があれば営業中にインスタライブで食べてみます。見てくれる人の反応が商品作りの参考になる。ライブは双方向のツールになっている。佐賀県でも最近はイベントが多く、温かいぜんざいなどで出店している。その様子もライブで配信している。この年末もイベントの出店依頼が毎週のように来ているが、ライブを絡めて告知していきたい。商品の紹介の仕方など、アイデアを試しながら集客のツールとして使っていきたい。(岡垣氏)

これまでは店舗の客といえば近くの住民だったが、通販用の商品を開発したので今後は広告を含めて売り方考えるのが課題だ。ギフト商品も考えている。岡垣氏も宮嵜氏同様、「あんこに関わるなら何でもやる」という軸をぶらさず投稿を続けてきた。継続が店主のキャラクターとなり、ブランディングにつながっている。

継続することは大変だが、いいねが2,000を超えたあたりから、リアクションが感じられる関係になる。コツコツ投稿することが重要。(岡垣氏)

年末商戦に合わせて少額から始められる広告の活用を

Instagramの広告は、500円〜1,000円程度から利用できる。もっとも簡単な方法は反応の良かった投稿を使うこと。広告を作成する方法は下記のとおり。

  1. プロアカウントへの切り替えが済んでいることを確認する
  2. Facebookページをリンク・作成する
  3. 宣伝したいフィード投稿またはストーリーズ投稿を選択し「宣伝」をタップ
  4. 広告のリンク先を選択する
  5. オーディエンスを決める
  6. 予算と期間を決める
  7. 支払い方法を決める
  8. 「広告を作成」をタップする

広告運用のポイントは5つ。

①目標を明確にする

例:1週間でフォロワーを20人増やしたい

②「インサイト」で広告の効果を確認する
③違う素材で投稿してみる

動画、静止画、横長、縦長など、どう変化したか、保存した人がどれくらい増えたかをインサイトで確認する

④誘導先を変えてみる

インサイト「インタラクション」で、どの誘導先が効果的なのか確認する

⑤配信先の属性を変えてみる

違う属性の人々に広告を見せてみる(訴求内容も変える)

このほかのトピックとしては、Instagramの利用要件がアップデートされ、ショッピング機能を利用できる業種が増えた。また審査に通らなかった場合、これまでは却下の理由が明らかにされなかったが、今後は明確に表示されるようになり、再審査のリクエストを出せるようになった。

今回のイベント動画はこちら
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内山美枝子

内山 美枝子

ネットショップ担当者フォーラム編集部

雑誌、書籍、各種PR冊子など、紙媒体の編集・制作を経て、2014年「ネットショップ担当者フォーラム」の立ち上げに参加。図や表を作るのが得意です。難しい話をわかりやすく、面白い話はさらに面白くお伝えしたいと思っています。静岡県浜松市出身の猫好き。

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