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サブスクリプションサービスを提供すれば、消費者の生活のなかで必要不可欠な存在になることができます。ただし、それには卓越したサービスを提供することが必要です。そのために、小売事業者は消費者の期待以上のことをしなくてはいけません。

安全な場所で商品を継続的に入手する方法を探す消費者の増加

2020年の一般的な家庭を想像してみましょう。家族4人が家に閉じこもり、仕事、学校、遊びといった日常を、孤立した1つの場所で過ごそうとしている姿が思い浮かびます。

家族の幸せ、健康、安全を維持しながら、父親と母親は在宅勤務を遂行しなくてはいけません。子どもたちは初めてのリモート授業に適応する必要がありました

その一方で、コロナ禍の間に、米国の1138万世帯が新しいペットを迎え入れました。

ニューノーマルと呼ばれる生活では、毎月のペット用品の購入、生活必需品の増加、そして恐らくすべての人の健康にとって最も重要なセルフケアの習慣など、多くの新しいニーズが生まれました。その一方で、消費者はこれらの商品を継続的に調達でき、安全で信頼できる方法を求めていました

安全な場所で商品を継続的に入手する方法を探していた多くの消費者は、eコマース、特にサブスクリプションサービスに注目しました。その結果、コロナ禍では、サブスクリプションプログラムが大きく成長しました。

eMarketer社によると、サブスクリプションの売上高は2020年に前年比41%拡大。2021年の市場規模は276億7000万ドルに達すると予想されます。サブスクEC支援を手がけるOrdergroove社のデータによると、ペット用品、日用品、美容のカテゴリーでは、サブスクリプションの需要が最も大きいことがわかりました。

ペット用品は、新しく迎えた家族の一員を幸せにするために必要なもの

ペットを飼っている人は、ペットが快適に過ごせるように気を配っています。多くの人にとって、猫砂や犬のおやつなど、定期的な消耗品を購入できる便利な方法として、オンラインのサブスクリプションサービスが役立っています。2020年には、ペット用品のサブスクリプションは、Ordergrooveのデータで前年比340%増となりました。

たとえば、獣医が愛犬に必要だと主張する10キログラム以上の重さがあるグレインフリーの特別なドッグフードのように、定期的に注文が必要なペット用品については、サブスクリプションサービスは大変便利です。サブスクリプションを利用すれば、ドッグフードがもうすぐなくなることを忘れたり、近所のペットショップに必要なドッグフードが置いていない事態を心配する必要はありません。サブスクリプションのおかげで、心配事が減り、消費者はペットフードがなくなる前に買い足すことを忘れずにすむようになります。また、必要なときに必要な分だけ自動的に配達されるので、かさばる袋を持って帰る必要もありません。

リモートが定着し、家庭用商品の需要が増加

消費者がほとんどの時間を家で過ごすようになると、家庭用商品のサブスクリプションが急増しました。ハンドソープや除菌ウェットティッシュなどの日用品から、キャンドルなどの癒しグッズまで、サブスクリプションは安全で便利な買い物手段となりました。Ordergrooveのデータによると、この種の商品のサブスクリプション登録者数は、2020年に前年比で288%増加しています。

家庭用商品カテゴリーが成長したのは、フレキシブルで管理が簡単なサブスクリプションサービスの台頭が要因です。定期的に商品が届くだけでなく、注文を簡単に一時停止することもできます。たとえば、フレグランスマニアの方は、部屋にキャンドルがあふれていて、まだ消費しきれていないと感じたら、新しい注文を受けずにしばらく休むことができるのです。

また、注文した商品の配送日を簡単に変更することも可能。たとえば、家族が不在の場合は、配達日を変更してもらい、帰宅後に注文を受けることができます。消費者のニーズは毎月のように変化するため、カスタマイズ可能な定期購入を提供することで、販売者はその価値をアピールすることができるのです

新しいセルフケアやウェルネスへの関心が高まり、需要が増したビューティグッズ

2020年の「ステイホーム」で日常生活に支障をきたした消費者は、平常心を保つためにセルフケアを行うようになりました。その結果、消費者は、クレンジング化粧品からマスクが原因でできるニキビ「マスクネ」用の薬まで、美容と健康のための商品を買い求めました。Ordergrooveの調べでは、美容関連の販売者が手がける2020年のサブスクリプション数は2019年比で117%増加しています。

消費者のニーズは成分、色、香りなど、人によってバラつきが大きいので、美容商品販売事業者にとって、オーダーメイドのオンライン体験を提供することは困難です。たとえば、流行のヒゲを生やしている父親と、ニキビ肌の10代の子どもでは、毎日の習慣が異なります。消費者のニーズはそれぞれ異なるため、販売者はサブスクリプションにカウンセリングやロイヤルティプログラムを組み合わせることで、パーソナライズされた体験を提供することに成功しています

たとえば、カウンセリングはチャットボックスやQ&Aを通じて行われることが多く、消費者が自分のニーズに合った最適な商品を素早く見つけられるようになっています。消費者は、オンラインでコンサルタントと会話したり、質問に答えて商品を絞り込んだりすることで、パーソナライズされたおすすめのサブスクリプション商品を受け取ることができ、購入の意思決定や新しい習慣に自信を持つことができます。

その結果、自分のニーズに合った商品を定期的に購入することができ、商品が届くのを楽しみにするようになるのです。さらに、ポイント制や段階的なロイヤルティ・プログラムはブランドとの関係を継続する動機付けとなっています。

ロイヤルティと成長の継続的な機会を生み出すサブスクリプション

一般的な家庭のニーズは変化し続けています。多くの親がオフィスに戻り、ほとんどの子どもが学校に通うようになりました。しかし、2020年に消費者の買い物習慣は変わりました。消費者は、引き続きニーズを満たすためにサブスクリプションへ期待。販売者もロイヤリティを高め、顧客ベース拡大につながる継続的な機会創出のためにサブスクリプションサービスを提供しています。

分野を問わず、サブスクリプションは販売者が消費者の生活に欠かせない役割を果たすためのサービスです。消費者との関係を改善し、より良いサービスを提供するために、単純なサブスクリプションの提供という基本的なことからさらに一歩進む必要があります

消費者は一様ではないため、eコマースの体験も違いを反映したものでなければなりません。信頼性が高く、便利でカスタマイズ可能なサブスクリプションプログラムを提供し、消費者が自分で管理できるようにすることで、最終的にブランドへのロイヤリティを高めることができるのです。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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