商品名はどうやって決めたら良い?ユーザーの心に刺さる決め方のコツやポイントまとめ
ネットショッピングなどでユーザーが最初に目にする商品名。商品名がユーザーの心に刺さるかどうかが購入の決め手となる、といっても過言ではないほど大切なものです。
商品名の決め方にはポイントがあるため、それを押さえることで商品のヒットにつながります。今回は、売れる商品名の決め方のコツやネーミングの流れ、注意点を解説してきます。
パッと見てインパクトのある商品名だと、記憶に残るし、買いたいなって思うよね。
ネーミングは商品にとって欠かせない要素です。今回は人気商品を生み出すネーミングのコツをわかりやすく紹介していきます!
商品名の決め方で売り上げが上がる?ネーミングの役割や重要性とは
商品は実店舗だけでなく、Amazonや楽天市場などの大型ショッピングサイト、そして個人のネットショップなどさまざまな売り場で販売されています。
売り場はどこであれ共通しているのは、数ある商品の中から自身の商品を選んでもらい、購入につなげなければいけないという点です。
消費者は誰もが良い商品を買いたいと思っており、良い商品を選ぶためのヒントを探しています。そのヒントとなるのが、商品のネーミングです。
商品のネーミングは、消費者の購買意欲を刺激するための重要な要素であり、商品のPR効果を担うものです。
そのため、商品のネーミングはパッと見て、商品の全体像を消費者が把握できるものにする必要があり、商品名の決め方・ネーミングは非常に重要といえます。
商品名の決め方のコツとは? 売れる付け方のポイント5つ!
売れる商品名の付け方には、下記のような5つのポイントがあります。
- 商品の特徴がわかりやすい
- 覚えやすくて印象に残る
- 語感が良く口ずさみやすい
- インパクトやオリジナリティがある
- ストーリー性が感じられる
では、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
1.商品の特徴がわかりやすい
商品には、一目見ただけで商品の特徴や魅力が伝えられるような名前を付ける必要があります。
最もアピールしたい内容をわかりやすく表現したネーミングであれば、名前を知られるだけで商品のPRとなり、広告としての効果も期待できます。
商品自体は同じでも、商品名によって消費者に与える印象は大きく異なります。例えば、一般的に認知度の低い言葉を使うよりも、誰にでも親しみやすさを感じてもらえる言葉をチョイスするだけで、売り上げが伸びることが期待できます。
食品の場合、味や食感、香りなどを名前に入れることで、消費者へダイレクトにどのような商品か伝わり、購入へとつながりやすいでしょう。
2.覚えやすくて印象に残る
商品名がパッと見ただけで覚えやすく、印象的であることも大切です。商品名がキャッチーであれば、消費者の興味を引くでしょう。
反対に、商品名が長すぎると覚えづらく、消費者の記憶に残ることは少ないといえます。そのため、なるべくシンプルで、発音すると語呂合わせが良いものがおすすめです。
一目で覚えられて印象に残る商品名であれば、話題性も高くなり、SNSなどで拡散されることも期待できるでしょう。
3.語感が良く口ずさみやすい
ネーミングで重要となる要素には、語感の良さや口ずさみやすさがあげられます。
例えば、CMなどでも音楽に合わせて思わず口ずさんでしまうような語感の良い商品名がありますよね。
ネーミングにおいては見た目を重視しがちですが、例えば、食品であれば食べるときの音などを商品名で表現すると語感訴求として非常に効果的といえるでしょう。
4.インパクトやオリジナリティがある
商品名にインパクトがあれば、見込み客が商品に興味を持ちやすくなり、目に留まりやすいといえるでしょう。
また、似たような商品が多いジャンルでは、商品名にオリジナリティを持たせ、他社との差別化を図る必要があります。
ブランドや商品の個性を商品名で表現することで、消費者の記憶に刻まれ、購入を促すきっかけとなるでしょう。
5.ストーリー性が感じられる
商品名で開発者の想いや、開発に至るまでのストーリーを表現することも効果的です。これによって、商品の世界観が消費者に伝わり、競合との差別化を図ることができます。
ストーリー性が感じられる商品名は、商品自体の価値だけでなく、「ストーリー」という付加価値を付けることができるでしょう。その付加価値がうまく消費者に伝われば、共感が得られ、商品のヒットへとつながるのです。
商品名にどのような意味が込められているのかと消費者の想像が膨らむものは、興味を引きやすいでしょう。
ネットショップの商品名の決め方のコツとは?
ここまでで、売れる商品名の付け方のポイントをご紹介しましたが、ネットショップでの商品名の決め方にはさらにコツがあります。
店頭に並んでいる商品とは違い、ネットショップではGoogleなどの検索エンジンを使って商品が検索されることが多いため、SEOに強い商品名を付けることが重要なのです。
ここからは、具体的にどのようなコツがあるのか解説していきます。
重要な言葉は先頭の方へ持っていく
GoogleやYahoo!などの検索エンジンは、商品名の先頭を重要なキーワードとして認識します。そのため、最も重要な言葉を決めたら、商品の後ろではなく先頭に持っていきましょう。
先頭にキーワードが配置されていることにより、検索エンジンで上位表示されやすくなります。
例えば、ブランド名が商品にある場合は商品名の先頭に置きましょう。その次に持ってくる言葉は実際にGoogleなどの検索エンジンで検索し、どのような言葉が使われているのか調べてみることをおすすめします。
文字数は30文字程度を目安にする
検索結果に表示される文字数の上限は32文字となっています。そのため、商品名の文字数は30文字程度を目安にすると良いでしょう。
文字数が長すぎる場合、文字が途中で省略されてしまうこともあり、ユーザーの混乱にもつながるので注意が必要です。
商品が検索される際は、文章ではなく単語で検索されるため、重要なキーワードから順に単語で区切って商品名を付けることをおすすめします。
多くのキーワードを入れた方がヒットするのではないかと思いがちですが、認知のされやすさも考慮し、商品名はシンプルかつ短いものにした方が購入につながりやすいでしょう。
消費者にとって、何が必要な情報であるかをしっかりと取捨選択してください。
商品名の決め方の流れとは? ネーミングのための3STEP
商品名の決め方のコツがつかめたら、次はネーミングのプロセスを押さえていきましょう。正しいステップを踏むことで、より売れる商品名を付けることができます。
では、ネーミングの3つのステップを順に見ていきます。
STEP 1.商品に関する情報を確認し直す
商品名を付けるにあたって、まずやるべきことは、改めて商品への理解を深めることです。商品名で、その商品の特徴や魅力を表現する必要があるため、商品に関する情報を改めて確認してみましょう。
下記の表は、確認するべき項目です。
商品の背景 | ・なぜその商品を作ったのか ・どのようにその商品を作ったのか |
機能・性能 | ・その商品によって実現すること ・解決される課題 |
特徴 | 味や色、匂いなどの特徴 |
形状 | 固体や液体など見た目の形 |
使われるシーン | 場所、時間、場面 |
ターゲット | 年齢、性別、職業、居住地、趣味 |
認知方法 | Web広告、SNS、口コミ、折り込みチラシなど |
STEP 2.商品名に使えそうなキーワードを考える
商品に関する情報が再確認できたら、次にネーミングの要素となるキーワードをあげていきます。良い商品名を付けるには、良いキーワードを考えることがとても重要です。
以下は、キーワードを見つける際のポイントです。
商品のイメージや見た目、機能から連想する
商品のイメージや見た目、機能に特徴がある場合、まずはそこからキーワードをあげてみましょう。
商品からイメージされる単語をできる限りたくさん書き出します。例えば、緑茶であればそこからイメージされる茶畑などもピックアップすると良いでしょう。
さらに、書き出した単語を組み合わせてみたり、英語にしてみたりすると良いキーワードが出てくることもあります。
見た目や機能の特徴も思いつく限り書き出し、出た単語の後ろに語呂合わせで言葉を付け足したり、文字ってみたりすることもおすすめです。
すでにある商品名を調査する
キーワードを考える際には、既存の商品名をネットなどでリサーチし、参考にすることも大切です。
競合商品にはどのような商品名が付いているか調べることで、売れている商品のネーミングの傾向がわかるでしょう。
人気商品の名前には、わかりやすさや親しみやすさなどの共通点があるので、その要素を取り入れながら、キーワードを考えると効果的です。
ネットで検索してキーワードを調べる
自身でキーワードを考えるのは限界があるでしょう。そのようなときはインターネットで検索するのもひとつの方法です。
例えば、「オレンジジュース 100パーセント」と検索するとその下に「オレンジジュース 100パーセント カロリー」などユーザーの検索数が多いキーワードが出てきます。これをサジェストキーワードといいます。
このサジェストキーワードを見ていくと、商品名に使えそうなキーワードを見つけるヒントとなるでしょう。
STEP 3.キーワードをもとに商品名を創作する
上記の方法でキーワードを出したら、最後にそのキーワードをもとに商品名を決めます。
その際には、キーワードを足し算したり、省略したりすると良い商品名が生まれることがあります。ここで紹介する方法を試し、ベストな商品名を見つけてくださいね。
キーワードを足し算して組み合わせる
まずは、キーワードを足し算する方法です。2つの単語を足して組み合わせることで、今までにない新たな商品名を作ることができます。
言葉を足すという単純な作業ですが、商品名を決める際にはよく使われる方法で、オリジナリティを出すこともできます。
ポイントは、文字数が長くならないこと、シンプルにすることです。
キーワードを省略する
キーワードをつなげてから、キャッチーで親しみやすさが出るように単語を省略する方法です。
人の印象に残りやすい文字数は、一般的に3~4文字といわれており、商品名の意味がダイレクトに伝わらない場合でも、記憶に残るのがこの方法のメリットです。
キーワードを英語にし、アルファベットの頭文字だけにしてみるのもおすすめです。
キーワードを反対にしてみる
キーワードを反対にしてみると、思ってもみなかった馴染みやすい言葉が生まれることがあります。
実際に、身近な商品名もこのような発想からネーミングされているものが多々あり、違和感は抱かれないでしょう。
キーワードを足し算したり、省略したりしてもしっくりこない場合は、意外と有効な方法です。
商品名の決め方の注意点
商品名を決めるときには、注意しなければいけないこともあります。
良い商品名が思い浮かんだとしても、すでに商標登録されているものと同じ名前は使えません。最後に押さえておくべき注意点をご紹介していきます。
同じ名前の商品がないか確認する
商品名が決まったら、同じ名前の商品がないか確認する必要があります。
なぜなら商品名が商標登録されている場合、商標権に抵触するため、登録者以外がその名前を使用することはできないからです。
トラブルを未然に防ぐためにも、事前の確認が必要不可欠です。
商標登録については、特許庁の「商標を検索してみましょう」というページで検索方法を紹介しています。項目の「商標」にチェックを入れ、検索ウィンドウに商品名を入れて該当するものがないか検索してみましょう。
商品名を決めたら早めに商標を登録する
商品名を決めたら、早めに商標を登録することも大切です。
商標登録は先着順となっているため、オリジナルの商品名を思いついたとしても、先に他の人に登録されてしまうと、自分が考案者だとしても使えなくなってしまいます。
商品をリリースしたあとに、競合から模倣されることを回避するためにも、なるべく早く商標登録の申請を行いましょう。
【実例】ネーミングにこだわっているカラーミーショップのお店4選
ここでは、実際にオリジナリティやインパクトのある商品名で人気のカラーミーショップのショップをご紹介します。
1.おかしさん
一番人気のクッキー「とれびあーん」や「夜ふ菓子」など、ユニークな名前のお菓子が人気の、おかしさん。かわいくてクスッとしてしまうお菓子は全国で注目を集めています。
2.中谷武司協会
「ササササササササササ中」(サトナカ)は、伊勢に来た人のためのコンテンツをつくりたいという視点から作られた、地名が由来のクッキー。10個の「サ」が特徴的なロゴのパッケージは目を引きます。
3.肉の寺師
鹿児島県の肉の寺師さんは、「モテ鍋」という名前のもつ鍋を販売しています。鹿児島弁では「モテる」ことを「もつ」というそうで、ウケ狙いではなく、鹿児島の文化も強く意識してネーミングしたとのことです。
4.販売促進研究所
ネットショップの販売促進を幅広く行っている同社では、クライアントから依頼を受け、大人向けのおつまみだった商品を子供向けに「バリ勝男クン」というネーミングにしてヒットさせました。
まとめ
今回は、商品の売り上げを大きく左右する商品名の付け方について詳しく解説しました。ヒット商品を出すためには、商品の特徴をわかりやすく表現し、記憶に残る商品名を付ける必要があります。
また、ネットショップにおいては、検索エンジンの特性を意識したネーミングが大切になるでしょう。
この記事を参考に、自身のショップの商品情報を再確認した上で、消費者の購買意欲を刺激する商品名を付けてみてくださいね。
よくある質問
商品名の決め方のコツは何ですか?
商品名の決め方には、主に以下の5つのコツがあります。
- 商品の特徴がわかりやすい
- 覚えやすくて印象に残る
- 語感が良く口ずさみやすい
- インパクトやオリジナリティがある
- ストーリー性が感じられる
ネットショップの商品名の決め方にもコツはありますか?
ネットショップの場合、SEOの観点から「重要な言葉は先頭の方へ持っていく」「商品名は30文字程度にする」などのコツがあります。
この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。